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SouthState Bank CorpSSB
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事業内容
SouthState Bank Corpは米国南東部を中心に地域金融サービスを展開する銀行持株会社で、預金受入や個人・法人向け融資、住宅ローンの組成と販売を主力としています。 同社は支店網に加えデビットカードやスマートフォン向け取引、資金移動や資金管理といった日常の決済サービスも提供しています。
主要な顧客は個人や中小企業、富裕層向けの信託・資産運用顧客、そして地方の金融機関を相手にするコレスポンデント業務の金融機関です。 同社の収益は貸出と預金の金利差が基盤であり、これに資本市場仲介手数料、資金管理手数料、信託・資産運用手数料、住宅ローンの貸出・サービス収入が加わり、2024年末時点で預金は非利息性が27%、利息付が73%でした。
事業は小口・商業預金の獲得、トレジャリーサービス(商取引決済、ACH、ロックボックス、遠隔入金など)、コレスポンデントバンキングと資本市場業務(債券販売の手数料、ヘッジや貸出仲介の手数料)に分かれます。 さらに、富裕層向けの資産運用・信託・私的銀行業務や、住宅ローンの組成と保有によるモーゲージ業務が重要な収入源であり、同社は買収を通じた地域拡大も成長戦略の一つとしています。
経営方針
同社は持続的な成長を目指しています。2024年には規制上の平均資産が11億ドル(2.6%)増加し、自己資本比率は成長を支える水準にあるとしています。成長は有機的な拡大と買収の双方で進めており、直近では2025年1月1日にIndependentを取得(買収対価約25億ドル、発行株式数24,858,731株、各Independent株式につき0.60株を交付)するとともに、過去のIBTX合併も進行中です。資本政策としては、2025年の自社株買いプログラムで最大3,000,000株(発行済株式の約3%)の買戻しを承認され、2025年1月には四半期配当0.52ドルを実施するなど、株主還元と成長投資の両立を図っています。
同社は中堅〜大型法人向けの融資やコレスポンデント銀行業務、資本市場業務、ウェルスマネジメント、住宅ローンなど特定分野への重点投資を進め差別化を図っています。たとえば、証券販売やヘッジ関連手数料を得る資本市場部門や、小〜中規模金融機関を顧客とするコレスポンデント業務を強化することで収益の多様化を狙っています。また、預金構成は無利息預金27%、有利息預金73%であり、顧客関係に基づく預金での資金調達を継続して拡大する方針です。加えて、監督当局の強化基準に対応するためにリスク管理と内部統制の強化にも投資しています。
新市場開拓や事業拡大は主に買収と隣接地域の出店で進めています。買収対象は「文化的に合う」「経営陣が熟練している」「既存エリアに近接する」ことを重視し、今回のIndependent買収やIBTX合併はその一環です。買収後の統合では、IBTXのシステム・業務統合を2025年第2四半期に実施予定であり、統合によるコスト削減や収益シナジーを見込む一方で、統合費用や顧客・従業員の流出といったリスクも明示的に管理しています。さらに、不動産についてはBlue Owlとの売却・再リース(セール・リースバック)で支店用不動産の流動化を図り、資金を成長や効率化に振り向ける計画です。
同社は技術革新に積極的に取り組んでいます。デジタル銀行サービスの拡充、リアルタイム決済の導入や決済機能の拡大、そしてサイバーセキュリティとIT基盤の強化を主要投資領域としています。2024年2月のセキュリティ事案を受けて防御策を強化しており、今後もシステムの近代化やリスク管理・報告体制の改善に資源を割いていく方針です。これらの投資は顧客利便性の向上と運用効率の改善を通じて、長期的な収益性向上につながることを目指しています。