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Spirit AeroSystems Holdings, Inc.【SPR】株価
株価の推移
出来高の推移
PERの推移
PBRの推移
時価総額の推移
事業内容
Spirit AeroSystems Holdings, Inc. は航空機の主要構造部品を設計・製造する企業です。胴体や翼の一体部品、エンジンを支持するパイロンやナセルといった主要コンポーネントを、金属と複合材の両方で量産しています。
同社の主要顧客はボーイングやエアバスなどの大手機体メーカーで、売上の大部分を長期の供給契約により得ています。多くの契約はプログラム単位の継続生産やボリュームベースの価格形態になっており、アフターマーケットや整備・オーバーホール業務も収益源になっています。
事業は商用、国防・宇宙、アフターマーケットの三つのセグメントで構成され、商用機向けが売上の大半を占めます。製品ラインは胴体、統合翼とその部品、パイロン、ナセルに加え、現地での修理・オーバーホール、回転部品の販売・リース、設計や現場支援などのエンジニアリングサービスも手掛けています。国防分野ではP‑8やKC‑46、CH‑53Kといった軍用機向けの構造部品や機密契約にも関与しています。
経営方針
同社は成長と財務基盤の立て直しを同時に進めることを目指しています。2024年の売上高は約63.2億ドルである一方、同年は約21.4億ドルの純損失を計上しており、経営陣はフリーキャッシュフローと収益性の改善を主要目標に掲げています。具体的には、品質・安全・法令順守の強化を最優先に、顧客との納入約束を確実に履行するための現場の安定化と業務効率化を進め、コスト削減や追加の顧客前受金の獲得などで流動性を改善する方針です。また、ボーイングとの合併やエアバス向け事業の一部譲渡といった戦略的取引の実行を通じて中長期の事業基盤を再編する計画を掲げています。
同社は製造面の重点投資を通じて差別化を図ることを目指しています。具体的には自動化設備の導入、治具・工具や試験設備への投資、複合材料と金属材料の最適活用といった「設計しやすく作りやすい」設計手法への注力により、製造効率と歩留まりの改善を図ります。アフターマーケット向けにはオンサイトでの整備・オーバーホール機能や回転部品のプール運用(リユース可能部品の修理・貸出)を強化し、アジアでの合弁会社設立などで地域展開を加速しています。こうした投資で価格競争だけでなく納期と品質での優位性を確立することを目指しています。
新市場開拓では防衛・宇宙分野やミサイル・ハイパーソニクス領域への展開を明確に打ち出しています。同社は既にP‑8やKC‑46、CH‑53Kなどの軍用機向け部品や、機密扱いの受注案件を保有しており、2025年以降はこれらの受注拡大や新規分野での資金調達を通じて事業ポートフォリオを多様化する計画です。加えて、アフターマーケットやサービス事業(整備・修理・部品供給)の拡大により商用機依存を下げ、地域別では欧州・アジア市場の販路拡大や合弁を通じた現地化を進める具体的施策を実行しています。
技術革新については研究開発と特許化を継続的な競争力源と位置付け、プロトタイピングや高度な検査・試験技術、デジタル化による生産管理の高度化に投資しています。特に複合材料の製造工程、決定論的組立(部品の位置精度を担保する工程管理)、および生産ラインの自動化は優先分野で、これにより生産能力の向上と部品あたりのコスト低減を目指しています。さらに、整備・修理能力を持つ拠点網の維持・強化を通じてライフサイクル全体での顧客価値提供を高めることを同社は狙いとしています。