NUSCALE POWER Corp (SMR) 株価

時価総額
$35.7億
PER
小型モジュール炉(SMR)を中心とした原子力発電の有力企業。SMRベースの標準プラント設計(SPD)とNPMモジュール(1モジュール77MWe)を展開。2024年7月にルーマニアのRoPowerへ技術ライセンス供与、2022年5月の合併で上場。米国・欧州を中心に国際展開。

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事業内容

NuScale Power Corpは小型モジュール炉(SMR)を中核とする原子力発電技術の開発と商業化を行う企業です。同社はモジュール型原子炉の設計を基に標準プラント設計(SPD)を整備し、発電所の設計・建設支援や技術ライセンスを提供しています。

主要な顧客は政府、州営や民間の電力会社、産業分野の大口電力需要者やデータセンターなどで、国際的な公的機関や企業も対象です。同社は固定価格のエンジニアリング契約、時間・材料契約、そしてライセンス料を収益源とし、作業の進捗や納品時点で売上を計上、請求と実績の差は売掛金や前受収益で管理しています。

事業はベースロード発電向けと産業用途向けに大別され、製品ラインは原子炉モジュール本体の設計・供給、標準プラント設計の提供、加えて現地でのライセンス供与やエンジニアリングサービスに分かれます。同社はENTRA1などのパートナーと国際展開を進めると同時に、プレFEEDやFEED支援、将来的なマイクロリアクターの開発にも取り組んでいます。

経営方針

同社は小型モジュール炉(SMR)の商業化を軸に成長を目指しています。具体的には、標準プラント設計(SPD)を2022年に完了し、米国原子力規制委員会(NRC)から標準設計承認(SDA)を取得している点を武器に、既存の石炭火力や新設のガス火力の代替、産業用途の非間欠的な電源としての導入を進める方針です。市場環境としては、電力需要が2050年にかけて倍増するとの予測や、原子力容量を2050年までに三倍に増やす必要があるという見通しを踏まえ、同社は国内外での採用拡大を狙っています。一方で製品の商業展開には追加の資金調達が必要であると明示しており、ATM(上場時の随時発行)プログラムで最大1億5,000万ドルを設定、2024年には約1億3,900万ドルを調達するなどの手段を使って事業資金を確保しています。

同社は製造能力の整備、供給網の確保、規制対応の強化に重点投資を行い、これらで差別化を図っています。製造面では量産化による工期短縮とコスト低減を狙い、長期部材調達や製造準備・試験に資源を割いています。技術面の差別化としては、モジュール当たりの出力を従来から増強して77 MWeに到達させた実績や、受動的安全設計による信頼性・運用性の高さが挙げられ、現在米国でSDAを取得している唯一のSMRである点を競争優位としています。加えて、資金面や税制面では合併時の税効果の取り扱い(TRA)や政府機関との契約条件が事業計画に影響するため、財務戦略も重要な投資対象としています。

同社は新市場開拓と事業拡大を積極的に進めています。国際展開ではENTRA1との提携や、ルーマニアのNuclearelectrica関連のRoPowerと進める技術ライセンスや前段階の設計(pre-FEED)契約を通じ、2030年頃のドイチェシュト(Doicest)でのプラント稼働を視野に入れています。国内ではUAMPS/CFPPなど地方公共団体やユーティリティとのプロジェクトを通じた実証・導入を目指し、また水処理や水素製造、直接空気捕集などエネルギーと熱を必要とする産業用途のニッチ市場にも対応する計画です。さらに、より小型のマイクロリアクターなど新製品の開発検討も行っており、用途別に製品ラインを広げていくことを目指しています。

同社は技術革新にも継続的に投資しています。研究開発チームは出力向上や運転の簡素化、建設期間と生産コストの低減に取り組んでおり、実際にモジュールの出力向上という形で成果を出しています。また知的財産の蓄積と外部パートナーとの協業を通じて改良を加え続け、DOE(米エネルギー省)との協力関係やライセンス合意を活用してスケールアップと市場導入を加速させる方針です。規制取得や製造立ち上げには時間と費用がかかるため、同社は技術面だけでなく製造準備や品質管理、供給網の堅牢化にも注力しています。

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