Sino Green Land Corp.SGLA

時価総額
$4.4億
PER
プラスチック再生製品の新興企業。リサイクル製品の製造・販売を展開。2023年10月の株式交換で支配権移転。マレーシア中心に展開。2024年6月期は純損失79万8804ドル。運転資金は9か月分確保見込み。主要株主は関係会社が約46.65%保有。

事業内容

Sino Green Land Corp.は、回収資材を原料にしたリサイクルプラスチック製品の製造・販売を主力とする企業です。同社は製造から流通までを一貫して行い、製品の引き渡し時点で売上を計上しています。

主要な顧客はマレーシア国内の企業が中心で、FY2024では上位3社で売上の約34%、22%、13%を占めるなど顧客集中の傾向があります。同社の収益は製品販売が主体で、原材料費の占める割合が大きく、FY2024で約MYR8.1百万、FY2023で約MYR2.03百万となり、それぞれ売上原価の約77%、53%を占めています。

事業は「製造・流通」の一つのセグメントに集約されており、主要な製品ラインはリサイクルプラスチック製品です。同社は生産能力拡大のための設備投資や提携・買収の検討を進めていますが、資金調達や提携経験の制約があり、拡大の実行に不確実性がある点は投資判断で留意が必要です。

経営方針

同社は事業規模の拡大と収益性の回復を目指しています。直近の通期では純損失が約79万9千ドル、営業活動によるキャッシュ消費が約75万2千ドルとなり、経営陣は手元資金で約9か月の運転が可能と見込んでいます。そのため、同社は公的・私的な株式や債務による資金調達、政府補助、販売提携や戦略的アライアンスなど複数の手段で追加資金を確保する方針です。具体的には生産能力強化のために合計で約MYR1,000万(約230万米ドル)程度の設備投資を想定しており、これを通じて売上ボリュームの増加とコスト改善を図る計画です。

同社は主にプラスチックリサイクル製品に重点投資を行い、差別化は生産効率の向上と供給網の確立にあります。FY2024で原材料費は約MYR8.1百万(売上原価の約77%)と高い比率を占めており、新たな機械導入と稼働テストによって生産歩留まりや処理能力を改善することで、製造単価の引下げと品質安定を目指しています。また現在は仕入れを発注ベースで行っているため、長期契約や代替供給先の確保を通じて原料調達リスクの低減を進める方針です。

同社はマレーシア国内に加え海外市場の開拓を進めています。経営陣は既存顧客への供給拡大に加え、ライセンシング、戦略的買収、ジョイントベンチャーなどを通じて製品ラインと地理的展開を広げる計画です。ただし買収や提携の実績は限られており、統合能力の不足や想定外の負債を抱えるリスクがある点を認識しています。現状の顧客集中度も高く(上位3顧客で売上の約34%、22%、13%)、新規顧客開拓と販売チャネル多様化が当面の課題です。

同社は技術革新として生産設備と運用システムへの投資を重視しています。既存の新機械テストが原材料消費の増加を招いた一方で、稼働安定化と効率化により中長期的なコスト低減が見込まれるため、設備導入と並行して作業手順や保守体制の整備、従業員の訓練を進めています。加えて環境規制への対応が事業継続に重要であることから、排出管理や廃棄物処理の改善にも取り組み、リサイクル事業者としての信頼性向上を目指しています。