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事業内容
SERVICE CORP INTERNATIONALは北米で葬儀と墓地の運営を行う大手企業で、葬儀場の運営、墓地の管理、棺や記念品などの販売、追悼イベントの企画運営を主力サービスとして展開しています。同社は買収を通じて約1,500の葬儀施設と約500の墓地を全国ネットで保有し、地域ごとに幅広い価格帯とサービスを用意しています。
主要顧客は葬儀を行う遺族や生前に手配する個人で、収益は葬儀実施時の売上(アットニード)と前払契約(プリニード)の両方から成り立っています。同社は前払契約を信託と保険で資金化しており、数十億ドル規模の前払残高が将来収益の安定化に寄与しています。
事業は大きく葬儀セグメントと墓地セグメントに分かれ、葬儀側では式場運営、遺体処理、商品販売や個別の追悼プランを提供し、墓地側では土地開発、区画販売、納骨設備や庭園型区画などを展開しています。墓地事業は土地と許認可が必要なため参入障壁が高く、葬儀事業は地域の評判や立地が業績に大きく影響するため参入障壁は低〜中程度です。同社はDignity Memorialブランドやオンラインの販売ツール、専任の営業組織を活用して規模の経済と販売力を高めています。
経営方針
同社は長期的な安定成長を目指しており、既存の強みであるプリニード(事前販売)バックログの拡大を中心戦略としています。2024年末時点でプリニードのバックログは約160億ドルに達しており、同社はこれを将来の確実な収益源として活用する方針です。財務面では年間キャッシュ創出力を重視しており、2024年の営業キャッシュフローは約9.45億ドル、投資や配当、自己株買いを組み合わせながらレバレッジ目標(負債倍率)を3.5倍〜4.0倍に維持することを目指しています。配当は税後利益の30〜40%を目標とし、株主還元としては2024年に約3.44百万株、2.498億ドルの自己株買いを実施、買戻し枠の残高は同年末で約2.806億ドルでした。
同社は差別化の核心として規模とブランド力を重視しています。北米で最大規模のネットワークを持ち、2024年末時点で葬儀サービス拠点1,493件、墓地496件を展開しており、Dignity Memorial®ブランドによる一貫した顧客体験で地域の個別店舗と競合しています。墓地事業は土地確保や許認可、開発資本の面で参入障壁が高く、同社は土地開発や高付加価値の区画設定(ファミリーエステートや納骨堂など)を通じて差別化を図っています。さらに、プリニードでは信託と保険の混合資金方式を採り、7月2024年に米国の優先保険提供者を変更する合意を締結するなど、商品設計と資金運用でスケールメリットを引き出しています。
事業拡大は主に買収とネットワーク最適化で進めています。2024年には26の葬儀社と6つの墓地を取得し、そのうち主要都市圏での買収が約1.206億ドルを占めるなど、選択的な市場拡大を継続しています。買収はブランド下への組み入れとプリニードバックログの獲得を通じて今後の収益安定につなげる狙いで、同社は地域ごとの強い地元ブランドを残しつつDignity Memorial®での共同展開を進めています。ネットワーク最適化では施設改修や墓地開発への投資を増やしており、2024年の投資活動による支出は約6.21億ドルに達しました。
同社は技術革新にも積極投資して顧客体験と営業効率を高めています。顧客対面での商品提示をデジタル化する販売端末や、訪問販売向けのモバイルプレゼンテーション、ウェブ上での故人ページやオンライン予約・配信機能などを導入しており、営業力強化のための顧客管理システムやデータ分析も整備しています。一方で、デジタルプロジェクトや社内ソフトウェアに関する優先順位の変更や保険ベンダー交代に伴い、2024年にソフトウェア関連で約2,380万ドルの減損を計上している点は投資の見直しリスクとして留意が必要です。セキュリティ面では経営層への報告体制やインシデント対応チームを整備しており、技術投資とリスク管理の両面でバランスを取っています。