SAP SE (SAP) 株価

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企業向けクラウドERPや業務ソフトの最大手。AI搭載コパイロット「Joule」やSAP BTPなどのクラウドSuiteを展開。2024年にWalkMeを€1,329百万で買収、2023年にLeanIXを€1,231百万で買収。ドイツ本社、米国・欧州を中心に226社体制(2024年12月31日)で展開。

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事業内容

SAP SEは企業向けの業務ソフトウェアとクラウドサービスを開発・販売しています。主力は企業の基幹業務を一元管理するクラウド型の業務システムや、財務・調達・人事・顧客管理などをカバーするアプリ群です。近年はデータ活用やAIを組み込んだ機能で業務の自動化や意思決定の支援に注力しています。

同社の顧客は大企業を中心に、製造・流通・金融・公共など業種を問わず世界中の組織に及びます。収益構造はクラウドのサブスクリプション収入が柱で、従来のソフトライセンスや保守、導入コンサルティングや教育といったサービス収入も重要な収益源です。クラウド比率の上昇により継続的で安定した収入基盤が強まっています。

事業は大きく、クラウドERPや業務アプリ群、データとアプリをつなぐ技術基盤(Business Technology Platform)、および導入・運用を支えるサービスに分かれます。製品群は経営管理・人事・調達・販売・データ分析・AI機能などを含み、導入支援や運用サポートも一体で提供しています。近年は使いやすさや導入効率を高めるための買収やパートナー連携を進め、顧客のデジタルトランスフォーメーションを支えています。

経営方針

同社はクラウドとソフトウェアを成長の中心に据え、短期的にはクラウド売上高を2025年に約217~219億ユーロ、クラウドとソフトウェアの合計収益を331~336億ユーロに引き上げることを目指しています。これに伴い営業利益の非IFRS目標を103~106億ユーロ、フリーキャッシュフローを約80億ユーロとするなど利益と現金創出力の大幅改善を掲げ、全社の収益成長を「やや加速」させる方針です。クラウド移行を進めることでサブスクリプション収入を拡大し、長期契約に基づくバックログ(2024年は約32%伸長)を成長の土台にすることを重視しています。

同社は重点投資分野としてクラウド基盤、業務データの統合、そしてビジネス向けの人工知能に注力しています。具体的にはSAP Business SuiteとSAP Business Technology Platform(BTP)を中心に、データの意味付けを統一する「セマンティックモデル」やプロセスに組み込むAI機能を強化し、業務担当者向けの生成系AIコパイロット「Joule」を多くの主要処理に展開しています。投資面では2025年の設備投資を約8億ユーロ(うちITインフラ約4.5億ユーロ、建設約3.0億ユーロ)と見込み、2024年には無形資産への投資が約5.91億ユーロ、買収例ではWalkMe(総対価約13.29億ユーロ)やLeanIX(約12.31億ユーロ)などを通じて差別化機能を補強しています。

新市場や事業領域の開拓では、既存顧客のクラウド移行を支援する「RISE with SAP」と新規顧客向けのSaaS型ERPである「GROW with SAP」を両軸に展開し、垂直業界や中堅企業への浸透を図っています。買収による機能補完と自社の販売ネットワークを使ったクロスセルを推進し、サービス部門を独立したオペレーティングセグメントとして評価するなど、顧客サービスや実装能力の強化で市場シェア拡大を狙っています。さらにSapphire Venturesを通じたベンチャー投資(次世代AI向けに10億ドル超のコミット)で新技術や新市場への早期参入も図っています。

技術革新への取り組みは経営戦略の中核であり、同社は「AI-First、Suite-First」を掲げて製品設計そのものを再定義しています。生成系を含むAI機能をアプリケーション全体に組み込み、顧客データに基づく高度な予測・自動化を提供することで導入効果を高める方針です。加えて持続可能性の可視化を狙う「SAP Green Ledger」や、ユーザーの定着を支援するWalkMeのようなデジタル活用支援ツールも取り込み、2024年には700件超の特許を取得・認証するなど研究開発と知財にも実務的な投資を継続しています。組織面ではAIを軸にした効率化のための再編を行い(2024年のリストラクチャリング費用は約31億ユーロ)、将来の大規模成長に備えています。

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