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事業内容
RTX Corporationは航空宇宙と防衛向けの製品・サービスを幅広く手がける大手企業です。同社は民間・軍用の航空機エンジンや機体用部品、機内システムに加え、ミサイルやレーダー、通信・指揮統制などの防衛システムを設計・製造しています。
同社の主要な顧客は米国政府や各国の軍・政府機関で、政府向けの売上が収益の重要な柱になっています。一方で航空機メーカーや航空会社向けのエンジン販売や保守・整備(アフターマーケット)も大きく、長期契約と約2,180億ドルの受注残によって収益の安定化を図っています。
事業は大きくエンジン事業、航空機システム事業、防衛システム事業の三本立てで展開しています。エンジン部門は推進装置とその保守、航空システム部門は航電や操縦系、客室設備やサービス提供を、 防衛部門はミサイルやセンサー、電子戦・宇宙関連などを中心に手がけています。
同社は研究開発や技術投資を重ね、世界各地に製造・整備拠点を持つことでグローバルな供給網を築いています。ただし事業は政府の調達方針や航空市場の景気変動に影響を受けやすく、投資判断では契約見通しや受注残、サービス収入の安定性を確認することが重要です。
経営方針
同社は成長の両輪として「商用航空のアフターマーケット」と「防衛・宇宙の大型プログラム」の拡大を掲げています。2024年の総売上高は80,738百万ドル、営業利益は6,538百万ドル、営業利益率は約8.1%、営業キャッシュフローは7,159百万ドルでした。また受注残高(バックログ)は2180億ドルに達しており、その約25%は次の12か月内に収益化される見込みです。こうした規模を背景に、同社は収益性の維持とキャッシュ創出力の強化を目指しています。
同社は差別化のために、製品ポートフォリオ全体でのシステム提供力とアフターマーケットの稼働基盤に重点投資しています。2024年は商用航空アフターマーケットで売上が前年より約12億ドル増加し、防衛関連も約8億ドル増加しました。これを支える施策として、機体・エンジン・電子機器を横断するサービス契約や長期保守契約、そして高い技術力を持つ約57,000名のエンジニアの活用を推進しており、顧客に対して「トータルソリューション」を提供することで価格競争だけでない競争優位を築いています。
同社は新市場開拓と事業拡大を国際展開とプログラム受注で進めています。2024年の国際売上は34,651百万ドルで全売上の約43%を占め、バックログの増加(2023年の1,960億ドルから2180億ドルへ)も示す通り海外での受注が成長を後押ししています。具体的にはAN/SPY-6レーダーやAMRAAM、Patriot、Javelin、Next Generation Jammerなどの大型防衛案件や、Coyote無人機の需要拡大などを通じて国際供給網を拡大しており、同社はこれらを足がかりに新規顧客や地域でのシェア拡大を目指しています。
技術革新では、同社は研究開発投資とデジタル化に重点を置いています。2024年は研究開発費が前年より約1億ドル増加し、デジタルエンジニアリングや人工知能の業務導入、製造現場の自動化・インダストリー4.0化を通じて設計から生産・保守までの効率化を図っています。加えて、製品と企業運用の両面でサイバーセキュリティ体制(NIST準拠)を強化し、知的財産の保護や規制対応にも投資しています。これらにより、同社は高付加価値製品と安定的なサービス収益を確保することを目指しています。