Pure Storage, Inc.PSTG

時価総額
$252.5億
PER
エンタープライズ向けストレージ事業の米国最大手。オールフラッシュの統合プラットフォームとサブスクリプション型データ管理を展開。2025年2月に2.5億ドルの自社株買い枠を設定、2024年12月末の顧客NPS81を記録。米国中心に30カ国以上で展開。

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企業概況
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業績概況
テーマ
1項目)
ブランド
ライバル企業
3社)
同業種の日本企業
2社)

事業内容

Pure Storage, Inc.は企業向けの高速データストレージ装置と、それを管理するソフトウエアやサブスクリプションサービスを主力に事業を展開しています。オンプレミスのオールフラッシュ型ストレージを中心に、クラウド連携や運用を容易にするソフトウエアを組み合わせたプラットフォームを提供しています。

同社の顧客基盤は大企業が中心で、フォーチュン500企業の多くで採用実績があります。売上は製品販売に加え、ソフトウエアのライセンスや保守、サブスクリプション収入が混在しており、定期収入(リカーリング収入)を拡大することで収益の安定化を図っています。

事業はハードウエアとソフトウエアを統合した「Pure Platform」を軸に、オンプレ機器、クラウド向けデータサービス、データ保護連携などの製品ラインを持っています。研究開発や主要な技術パートナー(例:Microsoft、AWS、VMware、Ciscoなど)との協業を通じて機能強化と導入支援を進め、長期保守・更新を重視するビジネスモデルで顧客ロイヤルティを高めています。

経営方針

同社は売上と顧客基盤の拡大を、サブスクリプションモデルへの移行とオールフラッシュ製品の普及で実現することを目指しています。直近の通期売上は2025会計年度で約31.7億ドルに達し、フォーチュン500の約62%で採用されるなど既存顧客の深耕を図っています。顧客満足度の指標であるNPSは81と高水準で、これを基盤にEvergreen//Oneなどの継続収益化を進め、安定したリカーリング収入の割合を高めることを長期目標としています。

重点投資分野は研究開発、営業・チャネル強化、そしてサポート体制の拡充です。同社はサンタクララ、プラハ、バンガロール、ベルビュー、バンクーバーなどグローバルに技術拠点を置き、ソフトウェアとハードウェアを一体化した「Pure Platform」の開発に注力しています。差別化点としては、フラッシュ専業で培った性能最適化(QLCフラッシュの活用を含む)と、製品を長期で使える契約モデル(Evergreen)により、初期導入後も継続的に顧客と関係を維持する点を打ち出しています。

新市場開拓では、クラウドやAI用途、ハイパースケール事業者向けのストレージ需要を重点的に追求しています。オンプレミスとクラウドをまたがる「エンタープライズ・データ・クラウド(EDC)」の構築を支援することで、従来は磁気ディスクで処理していたワークロードのフラッシュ化を進め、AIや機械学習の大容量・高帯域要求に対応する計画です。また、販売面では直販とチャネルの併用を継続しており、パートナーとの共同マーケティングや販売インセンティブを強化して国際展開を拡大しています。

技術革新への取り組みは継続的なR&D投資と外部連携の両輪で進められています。同社はソフトとハードを緊密に統合する設計思想を採り、サードパーティー製品との相互運用性検証や主要クラウド・アプリケーションベンダーとの提携を通じて、導入時の簡便さと運用の自動化を追求しています。これにより、ミッションクリティカルな業務からバックアップやAIワークロードまで、単一プラットフォームで広範な用途をカバーすることを目指しています。