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Performance Food Group CoPFGC
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事業内容
Performance Food Group Coは、北米で食品と関連商品の大規模な卸売・配送事業を展開しています。同社は約144の配送拠点から25万点以上の品目を30万か所以上の取引先に届けており、単なる商品供給にとどまらず、メニュー開発や調達支援などの付加価値サービスも行っています。
同社の主要顧客は独立系・チェーンのレストランのほか、学校や病院、事業所、劇場、販売機運営会社、コンビニなど多岐にわたります。収益は主に商品の販売から得ており、とくに自社ブランド(Performance Brands)や付加価値サービスを通じて高い粗利を確保しています。
同社はFoodservice、Vistar、Convenienceの三つのセグメントで事業を展開しています。Foodserviceは肉類や冷凍食品など幅広い食材を扱い、Vistarは販売機や劇場向けの菓子・飲料に強み、Convenienceはコンビニ向けのたばこやスナック類を中心に供給しており、各セグメントで調達や物流の効率化を進めています。
経営方針
同社は規模と収益性の両立による持続的成長を目指しています。直近の事業基盤としては、約144の配送拠点から25万点以上の製品を取り扱い、北米で30万以上の顧客拠点に供給するネットワークを有しており、約3.7万人の従業員で運営しています。財務面では、2024年度の純利益は約4.36億ドル、基本1株当たり利益は2.82ドルと堅調であり、株主還元策として取締役会は最大3億ドルの自社株買い枠を承認しているほか、2024年度には約1.3百万株、約7,810万ドルを買い戻しています。
同社は差別化のために自社ブランド(Performance Brands)と独立系顧客へのシフトに重点投資しています。独立系の顧客は付加価値サービス(商品選定やメニュー開発、調達支援など)を多く利用し、自社ブランドの比率が高いため1ケース当たりの粗利が高くなると説明されています。設備投資面では倉庫の拡張や改修、機器導入に関して約1.47億ドルのコミットメントがあり、購買同盟を通じた集中調達で購買力を高める一方、ルート最適化や輸送効率向上で供給コストを抑える施策を進めています。
新市場開拓と事業拡大は買収を中心に進められており、同社はM&Aを成長の主要手段と位置づけています。過去の大型案件では2021年にCore‑Markを約24億ドル(ネット)で取得し、2024年度には2件で約3.08億ドルを支払い、さらに2024年8月にはCheney Brothersの買収(約21億ドル)を合意しています。これらはコンビニ向けやフードサービス分野の補強を目的としており、買収資金はABL(運転資金担保枠)や新規社債で賄う計画です。セグメント間の相乗効果(調達、営業、物流ノウハウの共有)も積極的に活用しています。
同社は技術革新とリスク管理にも取り組んでいます。輸送面では車載コンピュータでアイドリングや速度を管理して燃費を改善し、燃料費変動に対しては予定使用量の約21%に対してコラールを活用して価格変動リスクを一部ヘッジしています。財務面ではABL借入の一部(3.5億ドル)を金利スワップで固定化し、総負債の約80%を実質的に固定金利にして金利変動リスクを抑えています。人材投資も重視しており、従業員向け401(k)マッチング(2024年度は約5,270万ドル)や株式報酬制度で人材の定着と業績連動を図っています。