PEPSICO INCPEP

時価総額
$2003.1億
PER
飲料と便利食品の世界最大手。スナック菓子、スポーツドリンク、冷蔵即売食品など多ブランドの製品群を展開。2024年12月に残り持分を241百万ドルで取得、2025年1月にメキシコ系食品企業を約12億ドルで買収。200以上の国と地域での展開。

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企業概況
195文字)
業績概況
135文字)
テーマ
2項目)
ブランド
3項目)
ライバル企業
5社)
同業種の日本企業
5社)

事業内容

PEPSICO INCは世界的な食品・飲料メーカーで、スナックや清涼飲料、ミネラルウォーター、スポーツドリンク、穀物系の朝食商品などを製造・販売しています。 同社は世界各地で製造・マーケティング・流通の機能を持ち、消費者向けのブランド展開を通じて広い販売網を確立しています。

同社の主要な顧客はスーパーマーケットやコンビニ、ドラッグストア、会員制倉庫店、外食チェーン、卸売業者、オンライン小売業者などで、これらを通じて製品を販売し収益を上げています。 また独立した瓶詰め業者向けに濃縮液や権利供与を行うビジネスモデルや、小売向けの販促・棚割支援などの取引が収益構造の重要な部分を占めます。

同社は事業を地域別と製品別に管理しており、主にスナック菓子、飲料、シリアルや健康志向食品といった製品群を展開しています。 同社は製品改良や戦略的買収で商品構成の拡大を進めるとともに、再生プラスチックの活用や農業支援、エネルギー・水の使用削減など持続可能性への取り組みを進め、事業の効率化と長期的な価値創出を目指しています。

経営方針

同社は「pep+」を成長の中核戦略と位置づけ、持続可能性と収益性を同時に高めることで長期的な企業価値の拡大を目指しています。これには2019年に開始した多年度の生産性向上計画の延長・拡大が含まれ、同計画では当初の前提から見直して今後2030年までに約61.5億ドルの税前費用(うち現金支出約51億ドル)を見込んでおり、2025年には約9億ドル(現金約8億ドル)の計上を予定しています。2024年は自動化や効率化で「記録的な生産性」を達成し、これらの投資でインフレ環境下でもマージンを保護しつつ成長を追求することを目指しています。

同社は重点投資分野として持続可能なサプライチェーン、商品ポートフォリオの「より健康志向」化、研究開発、そしてマーケティング/流通の強化に注力しています。具体的には、ネット・ゼロ水・エネルギー施設の運営、輸送車両の電化、リサイクル素材の利用拡大やリジェネラティブ農業への投資を進めることでコスト低減と供給網の強靭化を目指しています。また製品面では塩分・飽和脂肪・添加糖の削減や植物由来タンパクなどの導入、包装の軽量化や再生可能素材への切り替えを進め、ブランド力と規模を生かして差別化を図っています。ブランド戦略の一環で、Sabra買収(約2.41億ドル)やSiete買収(約12億ドル)などの選択的M&Aも実行しています。

新市場開拓や事業拡大については、既存事業の再編とチャネル強化で対応しています。米国内では食品と飲料を統合した北米リージョン編成により販売と消費者データを近づけ、在庫・物流の統合で機会を掴む狙いです。国際面ではインドや東南アジアなどで二桁成長を示すカテゴリーもあり、冷蔵流通や小型店向けの専属流通契約、Tropicanaなどの果汁ブランド売却(約35億ドル)後も39%の持分を通じた販売・流通関係を維持するなど、市場ごとに最適な展開を進めています。eコマースやオムニチャネルの拡大も明確な成長施策です。

技術革新では、サプライチェーンと商品開発の両面でデジタル化と自動化を加速させています。ERPシステムの段階的導入や工場・倉庫の自動化により意思決定の迅速化とコスト削減を図り、人工知能やデータ分析を消費者インサイト、需要予測、在庫最適化に活用しています。研究拠点は世界各地にあり、配合や製造工程、包装技術の改良に投資しているほか、サイバーセキュリティも取締役会の監督下で強化し、技術リスク管理に注力しています。