Natural Grocers by Vitamin Cottage, Inc.NGVC

時価総額
$5.4億
PER
自然・オーガニック食品と栄養補助食品の大手。厳格な品質基準と約800種の自社ブランド、1店舗平均約2.1万SKUを展開。2024年に特別配当1.00ドルを実施、創業家が約58%の議決権保持。米国21州で169店舗を展開、本社はコロラド州レイクウッド所在。

事業内容

Natural Grocers by Vitamin Cottage, Inc.は、自然食品と健康補助食品を中心に据えた小売チェーンを運営しており、ひとつの店舗内で食料品とサプリメントの両方を扱うフルサービス型の店舗を展開しています。同社は厳格な品質基準を設け、USDA認証の有機野菜や放牧飼育の乳製品、フリーレンジの卵、抗生物質やホルモン不使用の肉類、持続可能な水産物などを優先して仕入れ、米国内で複数州にわたって出店しています。

同社の主要顧客は健康志向の消費者や特定の食事制限を持つ人々、シニア層や家族層まで幅広く、都市部・郊外・地方の買い物客が来店します。収益の大半は店舗での食品・サプリメント販売から得ており、独自のプライベートブランド商品や会員向けの{N}powerリワードプログラムによって来店頻度や客単価を高める取り組みを行っています。

同社は事業を食料品部門とサプリメント部門を中心に構成しており、青果(有機)、バルク食品、乾・冷凍・缶詰類、肉・魚介類、ボディケアや家庭用品、ペット用品など幅広い品ぞろえを持ちます。独自ブランドのNatural Grocers製品も拡大しており、店舗内での栄養教育、個別の栄養相談や情報誌「Health Hotline」、地域イベント参加などによって顧客との関係強化とコミュニティ連携も重視しています。

経営方針

同社は安定した店舗拡大と既存店の売上成長を両輪にした成長を目指しています。直近の決算では2024会計年度に新規出店を4店、既存店の移転・改装を4店実施し、期末で店舗数は169店(21州)に達しました。売上は12億4,16百万ドル(前年比+8.9%)、既存店の日次平均同店売上高は+7.0%、純利益は3,39百万ドル(+46%)、EBITDAは7,79百万ドル(+28.6%)と収益性も改善しています。2025会計年度は新規出店4~6店、移転・改装2~4店を計画しており、慎重に資本配分しながらネットワークを拡大する方針です。

同社は「商品品質」と「栄養教育」に重点投資し、ここを差別化の核にしています。具体的には店舗での栄養相談員(NHC)による講座や個別指導、月刊のHealth Hotline誌、ローカル中心の販促やテレビ・ラジオ施策を継続し、顧客ロイヤルティプログラム(Npower)の個別化強化やソーシャルメディア拡充で来店と客単価の向上を狙っています。プライベートブランドは2024年に80品を追加して約800SKUを展開し、標準的な店舗で約21,000品目(うちサプリ約6,700品目)を揃えることで“厳格な品質基準”を打ち出しています。また、労働市場の逼迫を受けて店員の賃金引上げも実行しており、現場の人材確保に投資しています。

新市場開拓と既存店の最適化も明確な戦略です。過去5年間の店舗数は年平均約2.0%で増加しており、既存市場での出店に加えて新市場への進出を継続する計画です。店舗面積は約7,000~16,000平方フィートのフォーマットを基本とし、出店時の用地選定や効率的な開店プロセスを強化して短期での収益化を図ります。物流面ではコロラド州ゴールデンにある再包装施設・配送センターを活用し、地域ベースの仕入れや地元ベンダー支援を通じて供給網の安定化にも取り組んでいます。

同社は技術面での対応も進めており、顧客接点のデジタル化と情報セキュリティを重視しています。Npowerのパーソナライズや電子版Health Hotline、在宅配達サービスの継続投資に加え、社内向けソフトウェア開発にも資金を投入しており、2024会計年度の内部用ソフトウェア資本化費用は約110万ドルとなっています。キャッシュレス決済などのIT基盤が事業運営に不可欠になる中で、取締役会が半期ごとにサイバーセキュリティ報告を受ける体制を敷き、顧客データ保護とデジタルマーケティングの両面で競争優位を確立しようとしています。