NETFLIX INCNFLX

時価総額
$4490.2億
PER
7.7倍
エンターテインメント配信サービスの世界最大手。テレビシリーズ・映画・ゲームのストリーミングとオリジナル番組制作を展開。2023年9月に100億ドルの自社株買い枠設定、2024年12月に150億ドル増額。約3.02億人、190カ国で展開。

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企業概況
197文字)
業績概況
131文字)
テーマ
2項目)
ブランド
1項目)
ライバル企業
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同業種の日本企業
5社)

事業内容

NETFLIX INCは定額制のエンターテインメントサービスを世界的に展開しており、主力は映画やテレビドラマ、同社制作のオリジナル作品などを視聴できる動画配信サービスです。会員はオンデマンドで視聴を開始・停止でき、近年はゲームや広告付きプランなどの機能拡張も進めています。

同社の主要な顧客は個人の有料会員で、収益の中心は月額会費による定期収入です。加えて広告付きプランや一部のライセンス収入、関連商品の販売などで収入源を多角化しています。

同社は事業を単一のセグメントとして管理し、配信サービスの差別化のためにコンテンツの取得・自社制作に大きく投資しています。事業の具体的なラインとしては映像配信が中心ですが、ゲーム展開、広告ベースのプラン、番組関連の物販やライブ体験の拡充にも取り組んでいます。

経営方針

同社は世界的な会員基盤の拡大と収益性の両立を成長の軸に据えています。2024年末で約3.02億人の有料会員を190以上の国と地域で抱え、同年の売上高は約390億ドル、営業利益率は27%に達しました。今後も会員数の純増と既存会員の離脱抑制を同時に進めることで、売上と営業マージンの同時成長を目指しています。具体策としては、複数の料金プラン(広告付きプランや地域別の価格設定)によるARPU(会員一人当たり収益)の向上や、パスワード共有抑制による有料化の促進を図っています。

同社はコンテンツ投資を差別化の中核と位置づけ、大規模な独自制作と独占配信で他社との差異化を図っています。コンテンツ償却費は2024年に約153億ドルに上り、制作・ライセンスへの継続的な出資が目立ちます。また視聴を喚起するためのマーケティングにも注力し、2024年の販売・マーケティング費用は約29億ドル、技術開発費も約29億ドルを投じています。これらにより、国別・言語別のローカルヒットを生みつつ、映画・ドラマに加えてゲームや消費者向け商品、ライブ体験など新たな独自価値を作り出すことを目指しています。

海外市場と新規事業の開拓にも積極的です。既に190か国超でサービス展開している経験を生かし、各地域向けのローカルコンテンツ制作や現地でのマーチャンダイジング、ライブ配信やゲーム参入による収益多様化を進めています。広告付きプランの導入は広告収入という新たな収益源を創出する試みであり、加えて自社株買いも資本配分の一環として行っており、ボードは2023年と2024年に合計で約250億ドルの買戻し枠を承認しています。手元資金は短期投資等で約96億ドル、負債は約156億ドルと資金余力はあり、必要に応じて追加の借入や投資を行う方針です。

技術面では視聴体験の最適化と配信基盤の強化に重点を置いています。個々の好みに合わせた推薦機能の高度化や、エンジニアリング投資による低遅延で安定した配信、広告技術の導入・改善に取り組んでおり、2024年の技術開発費は約29億ドルでした。安全性や信頼性確保のためのサイバーセキュリティ対策や、バグ発見を促す公募プログラムの運用なども行っており、同社は技術革新を通じて会員満足度向上と運営コストの最適化を目指しています。