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事業内容
NEWMONT Corpは世界有数の金採掘会社で、金の採掘と精錬を中核事業としています。加えて銅や銀、鉛、亜鉛などの副産物も採掘し、鉱山の探査から開発、操業、閉山まで一貫して手掛けています。
同社の収益は主に生産した金やその他金属の販売によって成り立っており、精錬業者や商品トレーダー、銀行などに出荷して現物市場や契約で売却しています。金価格や生産量の変動が業績に直結し、一部は資産売却や先渡契約、権利販売によっても収入を得ています。
同社は地域別や製品別に事業を分けており、北米、南米、オーストラリア、アフリカなどで複数の鉱山を運営しています。主な製品ラインは金塊や精鉱、銅精鉱といった金属製品で、並行して開発プロジェクトや探査活動を進めながら、環境・安全・地域社会への配慮を事業運営に組み込んでいます。
経営方針
同社は資産ポートフォリオの最適化と長期的な資本効率の向上を目指しています。2024年2月に非中核資産6件と1開発プロジェクトの売却を柱とするポートフォリオ最適化プログラムを発表し、同年第4四半期にはテルファー資産の売却を完了しました。売却による資金は債務削減や高収益プロジェクトへの再投資、株主還元に充てる計画で、例としてCC&Vの売却では閉会時に100百万ドルの現金、さらに条件達成で最大175百万ドルの追加支払が想定されています。配当については枠組みを設けながらも取締役会の裁量で決定される非拘束的な方針を採っています。
同社は成長の主戦場として長寿命で低コストの主要鉱山と選択的な開発案件への重点投資を目指しています。具体的にはTanami Expansion 2、Ahafo North、Yanacocha Sulfides、CadiaのパネルケーブやRed Chrisのブロックケーブ、Wafi‑Golpuなど複数の拡張・開発案件を掲げ、維持的資本支出(sustaining capital)や開発資本を用途別に配分しています。社内の人材インセンティブも差別化要素で、約18,993,357株が将来のストックインセンティブ用に承認されており、リストリクテッド・ストック・ユニット(RSU)やパフォーマンス・ストック・ユニット(PSU)を通じて経営と従業員の成果を株主価値に連動させています。
同社は世界各地での事業基盤拡大を目指しており、米国、カナダ、メキシコ、ペルー、スリナム、チリ、アルゼンチン、オーストラリア、パプアニューギニア、エクアドル、フィジー、ガーナなど幅広い国での権益を保有しています。買収による規模拡大(例:Newcrestの統合に伴う資産・税項目の変動)と並行して、非中核資産の売却で得た資金を成長性の高い案件や地域に再配分することで、リスクとリターンのバランスを取る戦略をとっています。資本配分は年次報告やMD&Aで開示される各セグメントの維持・成長資本計画に基づいて行われます。
同社は技術革新とリスク管理の強化を通じて競争優位を築くことを目指しています。サイバーセキュリティでは国際規格ISO27001の認証を取得し、セキュリティ運用センターによる常時監視、外部の侵入テストや事業継続の演習を実施しています。また人事・報酬面でも環境・社会・ガバナンス(ESG)を重視しており、2024年の短期インセンティブでは支払額の30%をESG指標に連動させ(うち20%が安全衛生、10%が環境・地域関連指標)、PSUには役員・経営幹部の女性比率やScope 1・2排出量削減、投下資本利益率といった定量的な条件を組み込んでいます。これらの取組により同社は持続可能性と収益性の両立を図ろうとしています。