NEXTERA ENERGY INCNEE

時価総額
PER
電力・エネルギーインフラ事業の最大手。風力・太陽光・天然ガス・原子力とバッテリーを含む約72GWの発電・蓄電容量と600万超の顧客基盤を展開。2024年に複数の長期ジュニア債を発行、2025年2月に追加の社債発行。米国・カナダを中心に北米で展開。

ランドスケープPowered by 会社四季報オンライン

企業概況
115文字)
業績概況
テーマ
2項目)
ブランド
2項目)
ライバル企業
5社)
同業種の日本企業
5社)

事業内容

NEXTERA ENERGY INCは北米有数の電力・エネルギーインフラ企業で、特に風力や太陽光といった再生可能エネルギーの発電と大規模な電力供給を中核に事業を展開しています。天然ガスや原子力など多様な発電設備に加え、蓄電池や送配電の整備・運用も行っています。

同社はフロリダ州で最大級の電力小売事業を通じて約600万件以上の顧客に安定的に電力を供給し、規制された料金収入を得ています。並行して再生可能部門では風力・太陽光発電や蓄電池を開発し、長期契約や市場での販売で収益を上げることで、安定収入と成長収益を両立させています。

同社の事業は大きく「FPL」と「NEER」の二つのセグメントに分かれており、FPLは配電・顧客サービスや設備投資を担う規制事業、NEERは再生可能発電や蓄電池、送電施設の開発・建設・運営を担う競争事業です。NEERは長期契約に基づく発電販売や系統接続、顧客向けのエネルギーソリューション提供にも力を入れ、総合的な電力ポートフォリオを構築しています。

経営方針

同社は安定的な成長を二本柱の事業で実現することを目指しています。フロリダ州を基盤とする電力会社部門は、6百万人超の顧客アカウントに対して低料金・高信頼性を提供するために発電・送配電の設備投資を継続しており、再生可能エネルギーと蓄電を中心とする事業部門は長期契約を前提に設備を増強しています。2024年12月時点で同社の純発電・蓄電能力は約72ギガワットに達しており、経営はそれぞれの事業を機会に応じて成長させる方針を掲げています。

同社は風力・太陽光・蓄電池、そして送電網への重点投資で差別化を図っています。具体的には設備の開発・建設・運営に資金を集中させ、運営コストの低減や長期の電力販売契約で収益の見通しを強化しています。加えて、いくつかの関連事業に対して追加で約1.75億ドルの投資コミットメントを有しており、こうした資金配分を通じて市場での競争優位を維持しようとしています。

同社は北米(米国とカナダ)を中心に新市場の開拓と事業拡大を進めています。再生可能エネルギーだけでなく、系統接続や長期契約による収入確保、電力需要側へのソリューション提供にも注力しており、発電所を第三者に販売する契約などを通じて2044年までに約39億ドルの入金見込みがある案件を保有しています。これにより、地理的・商品構成の分散を図りつつ収益基盤の拡大を図ることを目指しています。

同社は技術革新を成長の原動力と位置づけ、蓄電容量や運転効率の向上に積極的に取り組んでいます。蓄電池分野では世界有数の規模を持ち、社内では約1万6,800人の従業員を中心に生産性や業務プロセスの改善を進め、内部統制やデジタル化による運用効率の向上を図っています。こうした技術・運用面の投資を通じて、同社は低コストで再生可能エネルギーを安定供給することを目指しています。