Matador Resources CoMTDR

時価総額
$50.7億
PER
油・天然ガスの探査・生産とミッドストリーム事業の大手。パイプライン、ガス処理、貯蔵施設を展開。2024年6月1日付で約18.3億ドルの買収、2024年3月に525万株公募で約3.42億ドルを調達。米国南西部を中心に展開。

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事業内容

Matador Resources Coは、主に米国内で石油と天然ガスの探査・生産を行う独立系エネルギー会社であり、あわせて生産した資源を集めて処理・輸送する中流部門も手掛けています。同社は井戸の掘削や完成、日々の生産管理に加え、ガスの集荷や圧縮、処理、パイプラインへの引き渡しといったインフラ運営を行っています。

主要な顧客には電力会社やパイプライン運営者、地域のガス販売会社、工業ユーザー、ほかの生産会社が含まれ、石油・ガスの販売と中流サービス双方から収益を得ています。同社の収益は産出物の販売に左右される部分と、中流事業の契約に基づく手数料収入という比較的安定した部分とが混在し、両者で収益基盤を支えています。

事業は大きく探査・生産部門と中流部門に分かれており、探査・生産部門は自社操業や資産取得で生産量を伸ばす一方、中流部門は集荷・処理・貯蔵・圧縮などの設備を通じて顧客にサービスを提供して手数料を得ます。同社はさらにロイヤルティや持分投資、合弁事業を通じて収益機会を広げ、必要に応じて買収で事業基盤を強化しています。

経営方針

同社は有機的な生産拡大と選別した買収を組み合わせて成長することを目指しています。直近ではAmeredevの買収に約18.3億ドル、Advance関連の取引で現金約16億ドルを投じるなど大型投資を実行しており、これらによって埋蔵量と生産基盤の拡大を図っています。一方で株主還元も重視しており、四半期配当は2024年に0.20ドル→0.25ドルへ、2025年2月に0.3125ドルへと段階的に引き上げられており、同社は成長投資と配当の両立を進めることを目指しています(発行済株式数は2025年2月18日時点で125,207,212株)。

同社はデルタ湾岸側に近いデラウェア盆地を中心に、上流(探鉱・生産)と中流(集荷・処理・輸送)を一体化する投資を重点分野としています。San MateoやPiñonへの出資・合弁、Prontoとの15年契約のような長期の集荷・処理契約により、中流マージンを内製化して差別化を図っています。2024年にはSan Mateoから同社に約3.212億ドルの分配があり、同社は中流資産を通じて収益の安定化と付加価値獲得を目指しています。

同社は新規市場の開拓と事業拡大を、財務面の最適化とセットで進めています。2024年には新株5,250,000株の公募で約3.421億ドルを調達し、同年に債券750百万ドル(利率6.25%、2033年満期)を発行、クレジット枠も拡充してタームローン250百万ドルを借入れるなど、買収資金と流動性確保の枠組みを整えました。今後も同社は買収による埋蔵量とキャッシュフローの拡大を追求しつつ、取得資産の統合で想定されるリスク管理と資本効率の改善を図ることを目指しています。

同社は技術革新と運用改善を通じて収益性と環境負荷低減を両立することを目指しています。安全管理・環境対策に注力する社風の下、2024年に従業員452名が合計約22,500時間の研修を受けるなど人材育成を重視し、温室効果ガスの捕捉率向上や生産設備の稼働監視を進めています。情報セキュリティも経営レベルで統制されており、専任のIT責任者が取締役会に定期報告する体制を敷くことで、操業の安定化とデータを活用した効率化を進めることを同社は目指しています。