MASTERMIND, INC.MMND

時価総額
$1万
PER
インボルブメント型マーケティングサービスの新興企業。インフルエンサー施策、デジタルコンテンツ、データ分析を中心にキャンペーンを展開。設立は2012年1月1日、2023年9月30日時点で買収LOIに伴う非返金預託69,400ドルの支払あり。米国中心に展開。

事業内容

MASTERMIND, INC.は、大手企業のブランドに対して消費者を能動的に関与させる「インボルブメント・マーケティング」を手掛けるマーケティングサービス会社です。 同社は、ブランド認知から試用、ロイヤルティ、さらにSNSでの支持表明につながるキャンペーンを企画・制作・運用しています。

同社の主要顧客は飲食、小売、消費財、ヘルスケア、自動車、金融などの大企業やフォーチュン500クラスのブランドで、CitigroupやBayer、BMWなどとの取引実績があります。 同社の収益はマスターサービス契約に基づく個別の作業指示書(SOW)ごとのプロジェクト料やリテイナーなど、案件単位の請求が中心です。

同社はアカウント管理、クリエイティブ/開発、コンテンツ制作、戦略・分析、技術・キャンペーン運用、管理の6つのグループで組織し、制作から運用、分析まで一貫して担っています。 また、リサーチとテスト→戦略立案→クリエイティブ→運用→分析・最適化という5段階のサイクルで継続的に改善し、コンテンツ制作、インフルエンサー施策、デジタル/モバイル広告、SNS運用、プロモーションなどを組み合わせて成果を出しています。

経営方針

同社は中長期での事業拡大とブランド価値向上を目指しています。成長戦略の中核は既存顧客への深耕と新規上位ブランドの獲得で、オーガニック成長、戦略的提携、経営人材の採用、ならびに買収による拡充を並行して進めています。直近の財務構造を見ると、2023会計年度は上位3社で売上の約35%、33%、30%を占めるなど顧客集中が高く、これを是正して収益基盤を多様化することも明確な目標です。従業員は契約・正社員合わせて22名のリモート体制で運営しており、流動性や資金調達の面では慎重な運営を続けています(発行済株式数は34,505,520株、2023年3月31日時点の非関係者保有時価総額は約1.48百万ドル)。

同社は人材とプロセスへの投資を差別化の柱としています。テクノロジー担当や戦略担当、クリエイティブを横断的に組んだチームを「最重要資産」と位置付け、研究機材や教育、ツールへの継続的投資でスキルを維持・向上させています。業務は五段階のサイクル(リサーチとテスト→戦略→クリエイティブ→キャンペーン管理→解析と最適化)で回し、A/Bテストや視線解析など具体的な手法を取り入れて成果を高める運用を標準化しています。収益モデルは顧客ごとの作業範囲を定めた業務委託契約とプロジェクト単位の料金体系で、リテイナーや継続的な運用フィーも含めた複合的な課金を行っています。

新市場開拓と事業拡大については、地理的に補完性のある企業や同社が弱い業種で上位ブランドを抱える企業をターゲットにした「加算的買収(アククリティブ買収)」を掲げています。実際にマーケティングサービス会社との間で買収合意書(LOI)を交わし、非返金のデポジット約69,400ドルを支払っており、経営陣は2024会計年度第3四半期の完了を目指して交渉を継続しています。また、フォーチュン500をはじめとする大手との提携や、営業/事業開発チームによるクロスセルで主要業界(外食、日用消費財、小売、製薬、車両、医療、食料品など)への浸透を図る計画です。オフィスは解約してフルリモートへ移行しており、固定費低減と柔軟な人材採用を両立させています。

技術革新への取り組みは同社の競争力の源泉で、ソーシャルを軸に拡張現実や画像認識、仮想現実、データ解析といった領域への応用を進めています。具体的にはインフルエンサー施策やユーザー生成コンテンツで大手ブランドの先行事例を持ち、キャンペーンの成果を可視化するダッシュボード、検索最適化や運用型広告の最適化、ROI報告といった技術的な施策をクライアントに提供しています。これらは「ベストインクラスの研究・機材・訓練」を通じて社内に定着させる方針で、技術とクリエイティブを組み合わせた体制で市場での差別化を図っています。