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KROGER COKR
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事業内容
KROGER COは米国最大級の食料品小売企業で、スーパーマーケットの運営を中核に店舗販売、流通・物流、食品生産、オンライン受注と配送まで一貫して手がけています。同社は約2,800の店舗と顧客向けフルフィルメントセンター、33の食品生産工場を通じて生鮮品や日用品、薬局、給油所などを提供しています。
同社の主要顧客は一般消費者で、年間約6,300万世帯にリーチしています。同社の収益は店頭とオンラインの食料品販売が基盤で、薬局や燃料売上に加え、自社ブランドのマージンや会員データを活用した広告・データ分析などの高収益な代替事業が収入を補完しています。
同社の事業は店舗小売、食品製造、物流・フルフィルメント、そしてデータや小売メディアといった代替利益事業に分かれています。同社の自社ブランド(Our Brands)はプレミアム、標準、バリューの階層を持ち、Simple Truthなどの自然・有機ラインも展開しており、約31%を自社生産する一方で外部製造者とも連携して会員カードを通じた顧客データで品揃えや販促を個別化しています。
経営方針
同社は安定した株主還元と持続的な成長を両立することを目指しています。成長の基盤は店舗とオンラインを組み合わせた小売事業で、燃料やヘルスケアも含むエコシステムから生まれる流通とデータを活用して収益を拡大する方針です。具体的には約6,300万世帯を顧客基盤とし、会員カードに紐づく取引が95%超と高いデータ連結率を持つことを強みとしています。資本配分では配当(2025年は四半期配当0.32ドル)に加え、2024年12月に承認された75億ドルの自社株買いプログラムなどで株主還元を強化しています。
同社は自社ブランド(プライベートブランド)と鮮度訴求で差別化することを目指しています。自社ブランドは「プレミアム」「標準」「低価格」の三層で約1万2,000品目を扱い、Simple Truthなどの自然・有機ブランドも展開しています。約31%の自社ブランド商品は社内の生産拠点で製造しており、33の食品生産工場を所有しているため、品質管理と価格競争力で差別化を図っています。
同社は新市場開拓と事業拡大をデジタル化と代替利益事業の拡大で進めることを目指しています。顧客の利便性向上のためピックアップや宅配を含む柔軟なフルフィルメントを強化し、実店舗を含む約2,800の店舗・倉庫・フルフィルメント拠点網を活用していきます。また、小売の流通データをもとにした小売メディア事業(Kroger Precision Marketing)など高い利益率の「代替利益」ビジネスを成長させ、そこから得た利益を店舗投資に再投資する戦略をとっています。
同社は技術革新による効率化を重視しており、基幹系の近代化を目的とした複数年の大規模なシステム改修プロジェクトを進めています。メインフレームや旧来のミドルウェアの更新で、顧客サービス、商品管理、調達、給与、会計のプロセス効率を高めることを目指しています。さらに人工知能(AI)や機械学習は商品提案や在庫最適化、広告配信に既に活用しており、同社はデータとサイバーセキュリティの保護を強化しつつ、AI導入の拡大で競争力を高めることを目指しています。