COCA COLA COKO

時価総額
$3065.1億
PER
ノンアルコール飲料の世界最大手。濃縮液やシロップ、製品ボトリングと多様なブランドを展開。2021年11月にBodyArmorの残り85%を取得、2024年に商標で760百万ドルの減損計上。200か国以上で展開。

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企業概況
190文字)
業績概況
130文字)
テーマ
3項目)
ブランド
4項目)
ライバル企業
5社)
同業種の日本企業
5社)

事業内容

COCA COLA COは、主にノンアルコール飲料の製造・販売を行うグローバル企業で、濃縮液やシロップの供給を核に缶やペットボトルなどの完成飲料まで幅広く展開しています。同社は世界中で爽快飲料やコーヒー、機能性飲料など多様な飲料を展開し、日々大量の提供を行っています。

主要顧客は独立したボトリングパートナー、小売業者、卸売業者で、地域によっては直営の店舗や外食向け販売も行っています。収益は濃縮液・シロップの販売と完成品の販売に二分され、濃縮液は比較的高い利幅、完成品は売上高が大きいが利幅が低いという特徴があります。

事業は欧州・中東・アフリカ、ラテンアメリカ、北米、アジア太平洋の地理別セグメントに加え、Global Ventures(コーヒーや特定ブランド、他社との流通調整など)とBottling Investments(統合されたボトリング事業)で構成されています。さらに本社は戦略やガバナンス、データやデジタルなどの共通サービスを提供し、各地域やボトリングと連携して製品開発や販売を進めています。

経営方針

同社は持続的な売上と量の成長を両立させることを目指しています。2024年の連結売上高は約470.6億ドル(47,061百万ドル)で前年から約3%増加し、世界のユニットケース(飲料換算の販売量)は33.7億ケースと堅調でした。全社としては2024年に濃縮原料と完成品の売上がそれぞれ伸び、濃縮事業が売上の約59%を占める一方で、完成品は約41%を占めています。資本配分では配当の拡大、消費者志向の買収によるポートフォリオ強化、余剰資金による自社株買いを優先しており、2025年の設備投資は約22億ドルを見込んでいる点も明確です。

同社はブランドと商品差別化に重点投資しています。低・無カロリー商品の開発や新たな甘味料の研究開発に資源を投入し、消費者の健康志向に応える商品群を拡充しています。2021年に完全子会社化したスポーツドリンク(BodyArmor)や、コーヒーのCosta、エナジー分野でのMonsterとの流通協力など、カテゴリー横断で魅力あるブランドを揃えることで競合との差をつくっています。また、流通面ではボトリングパートナーとのネットワーク最適化と小売チャネルでの存在感強化を図り、これが同社の収益性と市場シェアの基盤になっています。

新市場開拓や事業再編も明確な方針です。地域別ではインド・南西アジアがユニットケースで+7%成長、東南アジア・南太平洋と日本・韓国がそれぞれ+4%と高い伸びを示す一方で、中国は一部で-5%と弱含みでした。ボトリング事業についてはフィリピンやバングラデシュ、インドの一部でのリフランチャイズによりBottling Investmentsの出荷が減少していますが、同社は市場ごとの最適な販売・生産体制を整備して成長余地を拡大する戦略をとっています。アルコール飲料のRTD(飲用済みタイプ)やプレミアムコーヒー、エナジーなど、付加価値の高いセグメントへの参入・拡大も進めています。

技術革新ではデジタルとサステナビリティを軸に投資しています。消費者分析やデータ管理、デジタルコマース、SNSを活用したマーケティング基盤の整備により購買行動の変化に対応しており、社内では「Thrive」といった人材・プロジェクトマッチングの仕組みで能力開発も進めています。包装面では再生PETやバイオ由来素材の採用を進め、原材料や製造効率向上のための設備投資も行っています。財務基盤としては現金・短期投資が約146億ドル(14.6 billion)あり、約46億ドルの未使用の与信枠も確保しているため、研究投資や買収、株主還元を継続的に実行する余地があると見られます。