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CARMAX INCKMX
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事業内容
CarMax, Inc.は米国で大規模に中古車の小売りと関連サービスを展開する企業です。全国に実店舗を持ちつつ、店舗と連動したオンライン販売を通じて中古車の買取・販売を行っています。無駄の少ない価格設定や買い取り保証を通じて顧客にわかりやすい購買体験を提供しています。
同社の主要な顧客は個人の自動車購入者で、車両販売が収益の中心になっています。加えて、自社の金融部門や外部の融資提供者を通じたローン利息や手数料、延長保証などの付帯サービスが安定した収入源になっています。第三者の資金提供者や部品・サービス供給先との取引状況が営業成績に影響を与える点にも注意しています。
事業は大きく小売り、卸売(オークション)、そして自社の自動車金融事業に分かれています。店舗ネットワークと整備・再生拠点を使って在庫の仕入れ・整備・配送を効率化し、オンラインと店舗の連携で販売を拡大しています。近年は電気自動車の中古市場での存在感を高める取り組みや、新規出店・再調整センターの拡充にも注力しています。
経営方針
同社は中古車市場での成長を加速させ、リテールと卸売のユニット成長を通じて長期的に高い一株当たり利益(EPS)の伸びを達成することを目指しています。直近では年齢0〜10年の車両で全国の約3.7%を販売しており、市場シェアは上半期の圧力から回復して第2四半期以降に加速、2025年1月でも前年超えの成長が確認されています。経営目標としては、使用ユニット成長が中位の一桁成長にとどまる場合でもEPSの年平均成長率を「高い10%台」にすることを目標に掲げ、販管費(SG&A)を売上総利益に対して年間でおおむね70%半ばまで引き下げる道筋を描いています。さらに、全社の「オムニ(店舗とオンラインの融合)コスト」を2026会計年度に初めて通年で中立化することを目指しています。
同社は差別化のためにデジタルと店舗の統合に重点投資しており、広告や人材育成にも資源を割いています。具体的にはウェブの即時査定とディーラー向けのMaxOfferの改善で需要源を広げ、MaxOfferのアクティブディーラー数は前年同期比で約47%増加しました。店舗・再調整・物流の効率化では、2025年度に1台当たり約125ドルのコスト削減を実現し、2026年度にもさらに約125ドルの追加削減を見込んで当初目標の200ドルを上回る改善を達成しています。これらの取り組みは、全国規模の店舗網と自社の仕入れ・再生産能力を組み合わせた「ワンストップ」の提供で他社との差別化を図る施策です。
新市場開拓と事業拡大では、同社は既存市場の深掘りと新規出店を並行して進めています。2025年2月時点で109のテレビ市場に店舗があり、米国人口の約85%をカバーしている点を強みに、2025年度は5店舗と1つの独立オークション施設、再調整センターを開設、2026年度はさらに6店舗と4つの独立再調整/オークション拠点の開設を計画しています。これらの独立拠点はネットワーク全体の能力配分と効率化に役立てる方針です。また、電気自動車(EV)の中古流通でリーディングポジションを目指しており、Edmundsと連携したEV向けの調査・購買ツールを投入しています。資金面ではデジタル化投資、店舗網と能力の戦略的拡大、CAF(自社の自動車ローン部門)の信用スペクトラム拡大、さらに投資・提携・買収を通じた成長を優先し、余剰資本は株主還元にも充てる方針です。
技術革新については、データとAIの活用を中核に据えています。顧客対応のAIアシスタント「Skye」は顧客からの質問の過半を自律的に解答できるようになり、完全に顧客がオンライン上で完結する販売(フルセルフ進行)は2025年度に25%増加しました。店舗の受注処理やオンライン顧客アカウント、カスタマーエクスペリエンスセンター向けのAI知識管理、EVの検索・比較ツールなどを導入しており、査定のデジタルオファーは来訪者の約99%に対応可能となっています。さらにCAFでは新しい信用スコアモデルの試験運用やデジタル所有体験の近代化を進め、これらの技術投資で顧客体験の向上と業務効率化を両立させることを目指しています。