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Keurig Dr Pepper Inc.KDP
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事業内容
Keurig Dr Pepper Inc.は北米を中心に、ホット/コールドの飲料と単杯抽出のコーヒー機器を製造・販売する総合飲料企業です。同社はDr PepperやKeurigなどの認知度の高いブランドを保有し、家庭用から店舗向けまで幅広い飲料体験を提供しています。
主要な顧客はスーパーマーケットやコンビニなどの小売業者、外食チェーンや自動販売機事業者、オフィスや家庭の最終消費者、そして第三者ボトラーや卸売業者です。同社は缶・ボトルの完成品販売、濃縮液やシロップの供給、K-Cupポッドや抽出機器の販売に加え、パートナー向けの製造・流通サービスから収益を得ています。
事業は大きく米国リフレッシュメント、米国コーヒー、国際の三つのセグメントに分かれています。リフレッシュメントは炭酸飲料や濃縮・シロップの製造と店頭向け流通、コーヒーはKeurig抽出機とK-Cupポッドの開発・製造・販売を中心に展開しています。国際事業はカナダやメキシコなどでのブランド販売と流通を担い、同社は自社配送網やECサイトを活用して販売チャネルの拡大と効率化を図っています。
経営方針
Keurig Dr Pepper(KDP)は「トータル・ベバレッジ・リーダー」を目指し、有機的成長と買収による成長を両輪で追求しています。同社は資本配分の優先順位として事業投資、バランスシート強化、そして配当・自社株買いによる株主還元を掲げており、2022〜2025年の4年間で最大40億ドルの自社株買い枠を取締役会が承認しています。直近では2024年に11.10億ドルを自社株買いに充て、2024年末時点で残り18.10億ドルの買戻し余地があり、かつ2024年の年間配当は1株当たり0.89ドル(2023年は0.83ドル)でした。成長投資の必要性から2024年の設備投資は5.63億ドルに達しており、資金運用は機動的に行っていますが、仕入先の支払条件短縮によりキャッシュコンバージョンサイクルが2023年のマイナス8日から2024年は12日に悪化した点は注視しています。
重点投資分野は「ブランド」「製造・流通」「チャネルデータ」に集約されています。同社は125を超えるブランドポートフォリオ(KeurigやDr Pepperなど)を軸に、ブランド所有と製造・配送を一体で行う統合モデルを差別化の柱にしています。流通面では直送店対応の自社配送網(DSD:Direct Store Delivery)と倉庫経由の流通(WD)を使い分け、米国では約7,100台、メキシコでは約2,200台の車両を運用してルート・トゥ・マーケットを強化しています。さらにKeurig.comを核とした直販(D2C)により消費者データを蓄積し、K-CupポッドのOEM生産や大手ブランドとの提携(スターバックス等)で小売・外食チャネルも押さえています。
新市場開拓や事業拡大はM&Aとパートナー投資を通じて進められています。成長セグメントへの露出拡大を目的に、2024年はGHOSTの買収(初期支払9.99億ドル、総対価約16.88億ドル、ブランド評価11.46億ドル、のれん約4.37億ドル)や、アリゾナの独立ボトラーKalilの買収(約1.03億ドル)を完了しました。加えてNutraboltやChobaniなどへの出資を通じて、将来的な完全取得や流通権の獲得を視野に入れた「選択的な少数投資」も行っており、地域ボトラーやブランド所有会社との取引でDSDネットワークを戦略的に拡大する方針です。こうした機動的な資本配分は、債務評価(ムーディーズBaa1、S&PはBBB)や資金調達手段の確保と合わせて実行されています。
技術革新では製造・流通・営業の全領域にわたるデジタル化と自動化に注力しています。工場や配送拠点への設備投資、スパータンバーグ工場など主要拠点の能力強化、さらにロボットや接続データ、人工知能を用いた生産最適化を推進しており、これらは設備投資(2024年5.63億ドル)に反映されています。加えてルート最適化やeコマースでの顧客洞察を活用するためのデジタルツール導入を進め、イノベーションと生産性改善で生まれた余力を新製品開発や販促に回すことで、ブランド成長を支える技術基盤を強化しています。