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川崎近海汽船【JP:E04269】株価
株価の推移
出来高の推移
PERの推移
PBRの推移
時価総額の推移
事業内容
川崎近海汽船は、アジア太平洋地域における海上輸送を主力事業とする海運会社です。同社は近海地域での一般貨物船による国際輸送と、日本国内での内航船・フェリーによる輸送サービスを提供しています。親会社の川崎汽船が遠洋航路を担当するのに対し、同社は比較的近距離の航路に特化した事業展開を行っています。
同社の収益構造は、石炭、スラグ、セメント、木材チップなどの産業原材料を運ぶ貨物輸送が中心となっています。近海部門では日本と東南アジア諸国、韓国、ロシア間での貨物輸送を手がけ、内航部門では国内の港湾間での貨物輸送や本州・北海道間のフェリー運航を行っています。顧客は製鉄会社、電力会社、セメント会社など重工業関連企業が主要な取引先です。
同社の事業は近海部門、内航部門、OSV部門、その他の4つに分かれています。近海部門では石炭やバイオマス燃料の輸送、木材製品の輸入輸送、鋼材の輸出輸送を行っています。内航部門は国内不定期船輸送、本州・北海道間の定期貨物船、八戸・苫小牧・室蘭間のフェリー輸送で構成されており、OSV部門では海洋石油・ガス開発向けの支援船事業を展開しています。
経営方針
川崎近海汽船は、安定収益を重視した経営を基本方針として、近海部門と内航部門の相互補完により企業体質を強化する戦略を推進しています。同社は従来の海運事業に加えて、新たな事業分野であるオフショア支援船(OSV)事業にも積極的に参入し、事業ポートフォリオの多様化を図っています。コロナ禍の影響で特に旅客フェリーの利用が低調に推移する中、顧客ニーズと中長期的な市場動向を見極めた効率的な配船によるコスト削減を通じて収支改善を目指しています。
近海部門では、回復基調にある市況を捉えた戦略的な船隊整備を進めています。鋼材輸送においては、従来の輸送に加えてアジア向け車両などの有利貨物の取り込みを継続し、ツインデッカー船の往航における収益性向上を図っています。木材輸送では、バイオマス発電用燃料の輸送について近海地域だけでなく遠隔地からの輸送案件も含めた長期契約の獲得に注力し、安定収益源の確保を進めています。バルク輸送では、主力貨物であるロシア炭の輸送で顧客ニーズに合った船隊の維持・増強によりシェア確保を目指しています。
内航部門では、RORO船および旅客フェリーによる定時性の高い輸送サービスを通じてモーダルシフトを促進し、海上輸送需要の掘り起こしに取り組んでいます。八戸・苫小牧航路では、個室を大幅に増やした新造船を投入し、コロナ対策を講じながら旅客・乗用車の集客強化と、新造船の積載能力を活かした貨物開拓を両立させています。定期船輸送では紙製品などの大宗貨物が減少する中、北海道航路と九州航路で新規貨物の獲得とコスト削減に注力しています。
OSV部門では、日本のエネルギー戦略に合わせた新たな成長機会を追求しています。同社は実績のあるCCS(二酸化炭素の回収・海底貯蔵)調査や国の資源探査への支援業務を継続するとともに、今後の発展が期待される洋上風力事業の支援業務への積極的な参画を目指しています。この分野では、日本政府が推進する再生可能エネルギー政策と海洋資源開発への期待の高まりを背景として、中長期的な事業拡大の可能性を見込んでいます。