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日建工学JP:9767
沿革
1964年3月 |
消波根固用ブロック「3連ブロック」を開発。「3連ブロック」を事業化し、東京都新宿区四谷四丁目に日建工学株式会社を設立 |
1967年10月 |
土砂吸出防止、洗掘防止、水質汚濁公害防止、軟弱地盤対策用「ステラシート」を開発、ステラシート事業を開始 |
1969年2月 |
本社を東京都新宿区角筈二丁目に移転 |
1974年3月 |
本社を東京都新宿区西新宿二丁目に移転 |
1974年4月 |
植生の可能なコンクリートブロック「緑化ウォール」を開発、緑化ウォール事業を開始 |
1977年4月 |
蛍や魚の棲める河岸ブロック「エコロー」を開発、エコロー事業を開始 |
1977年5月 |
ニッケン・エンジニアリング株式会社を設立 |
1977年7月 |
日建製造工業株式会社を設立 |
1979年4月 |
ニッケン・エンジニアリング株式会社及び日建製造工業株式会社を吸収合併 |
1979年9月 |
株式を東京店頭市場に公開 |
1982年4月 |
海岸環境保全の新工法として、階段式傾斜堤ブロック「コースト」、機能的な階段護岸「ステアー」を開発、コースト、ステアー事業を開始 |
1984年4月 |
ブロック本体に多孔空胴を有する「ホールブロック」を開発、ホールブロック事業を開始 |
1984年12月 |
株式を東京証券取引所市場第二部に上場 |
1988年6月 |
河川水質浄化ブロック工法「バイオフロア」を開発、バイオフロア事業を開始 |
1989年4月 |
自然石ブロック工法「ビューロック」を開発、ビューロック事業を開始 |
1992年3月 |
電飾景観工法「ブライトル」を開発、ブライトル事業を開始 |
1993年1月 |
近自然石景観工法「ラーロック」を開発、ラーロック事業を開始 |
1994年8月 |
多自然型護岸工法「Iレンロック」を開発、アイレンロック事業を開始 |
1995年8月 |
本社を東京都新宿区西新宿六丁目に移転 |
1996年5月 |
多自然型護岸工法「ネストン」を開発、ネストン事業を開始 |
1997年3月 |
美しい景観を創り生態系を保全する自然石連結工法「タイロック」を開発、タイロック事業を開始 |
1998年1月 |
自然岩盤の風合いを持つ経済的なコンクリート造景ぎ岩工法「コンビック」を開発、コンビック事業を開始 |
1999年6月 |
間伐材活用を促進する生態系根固工法「木工ストーン」を開発、木工ストーン事業を開始 |
1999年8月 |
河川環境保全型護岸工法「リアロック」を開発、リアロック事業を開始 |
2001年12月 |
ISO9001:2000品質マネジメントシステム認証取得(2018年9月 認証を返上) |
2002年10月 |
人工リーフ用被覆ブロック「ストーンブロックリーフ型」を開発、ストーンブロックリーフ型事業を開始 |
2003年2月 |
本社を現所在地に移転 |
2003年12月 |
堤防補強ドレーン工法「DRウォール」を開発、DRウォール事業を開始 |
2004年3月 |
東洋水研株式会社(現・連結子会社)の90.0%の株式を取得 |
2007年5月 |
表面にくぼみ状の孔をもつ新しいタイプの消波ブロック「ラクナ・Ⅳ」を開発、ラクナ・Ⅳ事業を開始 |
2009年3月 |
高耐波安定性消波ブロック「グラスプ」を開発、グラスプ事業を開始 |
2010年7月 |
コンクリート表面上に食物連鎖の基礎となる藻類の成長を促進し、魚や貝類が集まりやすくなる生息環境を創り出す環境活性コンクリート(EViCon)事業を開始 |
2012年4月 |
ベトナム ハノイ事務所開設 |
2014年3月 |
創立50周年記念式典開催 |
2017年6月 |
三省水工株式会社の株式を取得し子会社化 |
2017年9月 |
NK関西工建株式会社を100%出資で設立し、子会社化 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行 |
事業内容
日建工学は、自社および連結子会社3社で構成される企業グループであり、主に2つの事業セグメントを展開しています。第一のセグメントは、消波根固ブロックの製造に用いられる鋼製型枠の型枠貸与事業です。この事業では、海岸や河川の護岸工事に必要な特殊な形状のコンクリートブロックを製造するための型枠を提供しています。
第二のセグメントは、製品販売事業であり、協力工場で製造された護岸ブロックなどのコンクリート二次製品、自然石製品、さらには吸出防止、洗掘防止、遮水などの目的を持つ土木シート製品の販売を行っています。これらの製品は、土木工事や建設プロジェクトにおいて重要な役割を果たし、環境保護や災害防止にも貢献しています。
売上構成を見ると、製品販売事業が全体の大部分を占めており、前連結会計年度においては約73.8%、当連結会計年度においては約69.6%の売上構成比率を示しています。一方、型枠貸与事業は、前連結会計年度において約26.2%、当連結会計年度においては約30.4%の売上構成比率となっており、両事業ともに日建工学の収益に貢献しています。
このように、日建工学は、型枠貸与事業と製品販売事業を通じて、土木・建設業界における様々なニーズに応える製品とサービスを提供しています。
経営方針
日建工学は、自然災害に対する防災と自然環境の保全を使命とし、新技術・新工法の開発と普及に取り組むことで快適な未来社会の創造に貢献しています。同社は、消波根固ブロック工法の技術を核に、型枠貸与事業及び製品販売事業を通じて既存事業の収益拡大を目指しています。特に、型枠貸与事業においては市場占有率の増大を図り、安定した収益確保と共に、固定費の効率的運用を進めることで柔軟な事業運営を目指しています。
経営環境においては、型枠貸与事業の市場規模が停滞している一方で、中長期的な気候変動への対応として防災・減災機能の強化への社会的要求が高まっています。また、海外ではアジアの港湾整備需要の拡大が見込まれるものの、国際競争の激化が予想されます。製品販売事業においても、気候変動による災害復旧事業へのニーズが増加していると同社は見ています。
優先的に対処すべき課題として、大規模災害の増加に対応する新事業・新製品の開発、既存事業製品の選択と集中によるコアビジネスの強化、東南アジアでの国際事業の収益力強化、そして協力会社ネットワークの維持強化と新たな提携関係の構築が挙げられています。これらの戦略を通じて、日建工学は安定した利益を生み出す企業体質への変換を進めています。