セゾンテクノロジーJP:9640

時価総額
¥340.4億
PER
21.3倍
HULFT事業、データプラットフォーム事業、システム受託事業を展開し、「HULFT」や「DataSpider Servista」などのデータ連携ソフトウェアの販売・サポートを提供。

事業内容

セゾンテクノロジーは、主に3つの事業セグメントを持っています。まず、「HULFT事業」では、国内でのデータ連携ソフトウェアのスタンダードである「HULFT」や「DataSpider Servista」などの製品を販売し、サポートサービスを提供しています。この事業は、セゾンテクノロジーとその関連会社である世存信息技術(上海)有限公司、Saison Technology International, Inc.、Saison Technology Singapore Pte. Ltd.が担当しています。

次に、「データプラットフォーム事業」では、「HULFT」や「DataSpider Servista」、そして日本発のクラウド型データ連携プラットフォーム「HULFT Square」を活用しています。これにより、企業内外のシステムとSaaSのデータを連携し、業務効率化や経営刷新を図るサービスを提供しています。この事業も、セゾンテクノロジーとその関連会社が担当しています。

さらに、「流通ITサービス事業」と「フィナンシャルITサービス事業」では、流通小売業や航空業、金融業向けに情報処理サービスやシステム開発・運用サービスを提供しています。これらの事業は、セゾンテクノロジーが主に担当しています。なお、次年度からはこれらの事業を統合し、「システム受託事業」として再編される予定です。

経営方針

セゾンテクノロジーは、データを活用できる社会を目指し、世界中のデータをつなぐことをミッションとしています。同社は、顧客中心の考え方やプロアクティブな行動、相互尊重を価値観として掲げています。これにより、顧客のニーズに応える製品とサービスを提供し続けています。

同社は、中長期的に高収益IT企業としての地位を確立し、企業価値の向上を目指しています。具体的な経営指標として、ROE20%以上の達成を掲げ、株主総利回り(TSR)も重視しています。これにより、株主の利益と企業価値の向上を両立させることを目指しています。

セゾンテクノロジーは、金融・流通業界の基幹業務システムを支えてきた実績を活かし、データ連携基盤のニーズに応えるため、「HULFT Square」を提供しています。これにより、AI活用のためのデータ整流化を支援し、企業のビジネス成功に貢献しています。

同社の中期経営方針は、システム受託型から自社製品サービス提供型への事業構造の変革です。これを実現するために、「事業シフト」「技術シフト」「組織シフト」「人材シフト」の4つのシフトを推進しています。特に、データ連携ビジネスの拡大に注力しています。

技術シフトでは、海外の先端技術に触れることで、技術力の向上を図っています。シリコンバレーのベンチャーキャピタルへの出資や、Salesforceのイベントへの参加を通じて、最新技術を取り入れ、自社製品の強化を進めています。

組織シフトでは、機能別組織への改組を行い、エンジニア間の連携を強化しています。これにより、顧客業種ごとのシステム受託ビジネスを横断的に展開できる体制を整え、適切な意思決定を行うことを目指しています。

人材シフトでは、技術力向上を通じて社員の成長を促進し、社会的価値を創造することを目指しています。また、ジェンダー平等を推進し、2030年までに女性管理職比率30%を目標に掲げ、多様性のある組織を構築しています。

セゾンテクノロジーは、米国の関税強化の影響を受けにくいと見込んでいますが、顧客の投資マインドの変化には注意を払っています。これにより、柔軟な対応を行い、持続可能な成長を目指しています。