武蔵野興業JP:9635

時価総額
¥21.5億
PER
32.1倍
映画館経営(新宿武蔵野館、シネマカリテ)、不動産関連事業(商業テナントビル、賃貸マンション経営)、自動車教習所運営、軽飲食店の委託経営を展開。

沿革

1920年5月

桜井新治以下8名が発起人となり、資本金11万円をもって東京都新宿区に於いて、映画興行を目的とする株式会社武蔵野館を設立し、映画館「武蔵野館」(現・「新宿武蔵野館」)を開館。

1928年12月

現在地新宿区新宿三丁目に「武蔵野館」を移転し、近代的な洋画専門館として発足。

1949年6月

旧帝都興業株式会社を吸収合併。

1949年8月

商号を武蔵野映画劇場株式会社と変更。

1949年9月

東京証券取引所に株式を上場。

1951年7月

目黒区自由が丘に「自由が丘武蔵野館」を開館。

1955年1月

大宮市所在の映画館を買収,「大宮武蔵野館」を開館。

1963年10月

東京証券取引所市場第二部に指定替。

1968年12月

武蔵野ビルを改築し、映画館、貸店舗など経営の多角化に着手。

1970年7月

「大宮武蔵野館」を取り壊し、跡地に地上8階、地下3階の賃貸ビルを建設、これを大宮高島屋に賃貸。

1973年6月

不動産部門を設置、マンション及び別荘地の分譲を開始。

1978年3月

資本金を5億円に増資。

1981年1月

埼玉県大里郡寄居町に株式会社寄居武蔵野自動車教習所(現・連結子会社)を設立。

1985年12月

中野区に「中野武蔵野ホテル」及び「中野武蔵野ホール」を開設。

1986年10月

商号を武蔵野興業株式会社と変更。

1986年10月

「自由が丘武蔵野館」を取り壊し、跡地に総合レジャービル「自由が丘ミュー」を新築し、「自由が丘武蔵野館」・「エグザス自由が丘武蔵野ミュー」(2008年3月「コナミスポーツクラブ自由が丘」に名称を変更)をそれぞれ開設。

1988年10月

資本金を10億450万円に増資。

1992年9月

第二武蔵野ビルを建設、これを株式会社丸井に賃貸。

1994年10月

武蔵野ビル3階に「シネマ・カリテ」(2002年1月「新宿武蔵野館」に館名変更)(3館)を開館。

1996年4月

株式会社野和ビル(テナント飲食店ビルの経営)を合弁会社として設立(現・関連会社)。

1998年9月

山梨県甲府市に「甲府武蔵野シネマ・ファイブ」(5館)を開館。

2003年9月

「新宿武蔵野館」(4館)のうち武蔵野ビル7階(1館)を閉館。

2004年2月

「自由が丘武蔵野館」を閉館。

2004年5月

「中野武蔵野ホール」を閉館。

2004年8月

「中野武蔵野ホテル」を閉鎖。

2004年12月

「第二武蔵野ビル」を売却。

2005年5月

株式会社リサ・パートナーズと資本・業務提携。

2005年5月

「武蔵野ビル」を流動化。

2011年3月

「甲府武蔵野シネマ・ファイブ」を閉鎖。

2011年3月

「コナミスポーツクラブ自由が丘」を閉鎖。

2012年12月

新宿区新宿に「シネマカリテ」を開館。

2013年8月

新宿区新宿に武蔵野エンタテインメント株式会社(現・連結子会社)を設立。

2021年5月

株式会社リサ・パートナーズとの資本・業務提携を解消。

2022年4月

東京証券所の市場区分見直しにより、市場第二部からスタンダード市場へ移行。

事業内容

武蔵野興業は、映画事業を主軸に据えつつ、不動産関連事業や自動車教習所の運営など、多岐にわたる事業を展開しています。同社は、東京都新宿区に位置する映画館「新宿武蔵野館」と「シネマカリテ」を運営しており、これらの映画館はそれぞれ3スクリーンと2スクリーンを有しています。また、連結子会社の武蔵野エンタテインメント株式会社と協力し、映画関連事業を行っています。

不動産事業においては、埼玉県さいたま市大宮区に商業テナントビル、東京都杉並区に賃貸マンション、東京都目黒区に商業テナントビルを経営しています。これらの物件は、同社が直接経営するものや、連結子会社の自由ケ丘土地興業株式会社が所有する建物を賃借する形で運営されています。さらに、関連会社の株式会社野和ビルに敷地を賃貸し、野和ビルが商業テナントビルを経営しており、武蔵野興業が運営する映画館がそのビルに入居しています。

自動車教習事業では、株式会社寄居武蔵野自動車教習所が埼玉県大里郡寄居町で自動車教習所を経営しています。商事事業に関しては、自由ケ丘土地興業株式会社が東京都目黒区で軽飲食店の委託経営を行っており、その他に自動販売機手数料などの収入もあります。

このように、武蔵野興業は映画事業を中心に、不動産や自動車教習所の運営、軽飲食店の委託経営など、多方面にわたる事業を展開しており、それぞれのセグメントで地域社会に貢献しています。

経営方針

武蔵野興業は、映画文化の多様性を通じて人々に夢と楽しみ、感動を提供することを経営理念としています。同社は1920年の創業以来、映画興行事業を中心に、不動産賃貸事業や自動車教習事業など、複合的なサービス事業を展開してきました。経営の基本方針として、映画事業を通じて社会に健全な娯楽を提供し、映画文化の発展に寄与することを掲げています。

中長期的な経営戦略では、映画事業および不動産事業に重点を置き、利益の中長期的な積み上げと復配の実現を目指しています。映画事業では、集客力のある良質な作品の上映と収益性・コストを意識した事業運営を通じて、事業の黒字安定化を目指します。また、ミニシアターの存在意義を映画文化の多様性をより多くの人々に楽しんでもらうことと位置づけ、良作・話題作に富んだ上映作品を選定し、映画ファンの裾野拡大に取り組んでいます。

不動産事業では、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎつつある中、賃貸物件の運営安定化および収益向上を図っています。入居テナントとの情報共有を通じ、良好な賃貸借環境の維持と安定的な賃貸収入の確保に努めています。

自動車教習事業では、少子化の影響を受けつつも、高齢者講習への注力や地域社会との結び付きに重点を置き、事業の安定化を図っています。また、商事事業では、経営委託している飲食店の営業成績を収益の中心とし、季節ごとのオリジナルメニューやキャラクターグッズ販売等を通じて、お客様のニーズに合った商品・サービスの提供に注力しています。

武蔵野興業は、これらの戦略を通じて、多様性と持続性を意識した経営施策に積極的に取り組み、中長期的な成長を目指しています。