アルファポリスJP:9467

時価総額
¥460.3億
PER
19.8倍
インターネット上の小説・漫画を書籍化する事業を展開し、ライトノベルや漫画、文庫、一般文芸書など多様なジャンルを取り扱う企業。

事業内容

アルファポリスは、インターネット時代の新しいエンターテインメントを創造することを目的に、小説や漫画などのコンテンツをインターネット上で話題にし、書籍化する事業を展開しています。具体的には、Webサイトやアプリ上で運営する投稿サイトに投稿されたコンテンツを、ユーザー評価を参考に選定し、書籍として出版しています。

アルファポリスのビジネスモデルは、既存の出版社と異なり、インターネット上からコンテンツを調達し、ユーザー評価を基に書籍化すべきコンテンツを選定する点が特徴です。これにより、書籍化のリスクを低減し、経営資産の有効活用を図っています。

アルファポリスは、作家やユーザーにとって魅力的なサービスを提供することで、コンテンツの拡充に努めています。具体的には、「Webコンテンツ大賞」や「出版申請制度」、「投稿インセンティブ」などを実施し、作家の積極的なチャレンジを促しています。

また、アルファポリスは、2017年から「レンタル」サービスを開始し、2021年には海外向け漫画アプリ「Alpha Manga」を配信するなど、グローバル展開も進めています。これにより、コンテンツの調達から販売までの垂直統合を目指しています。

アルファポリスが取り扱う書籍は、ライトノベル、漫画、文庫、その他の4つのジャンルに分かれています。ライトノベルは、単行本サイズで提供され、男性向けや女性向けのレーベルが存在します。漫画は、ライトノベルの人気作品を二次出版する形で展開されています。

文庫ジャンルでは、キャラ文芸や時代小説などを文庫本として刊行し、単行本の廉価版としても提供しています。その他のジャンルには、一般文芸書やビジネス書、絵本などが含まれています。

アルファポリスの作品は、他メディア展開も行われており、テレビドラマ化やアニメ化された作品も多数存在します。これにより、作品の二次的利用を促進し、収益の多角化を図っています。

アルファポリスの投稿サイトには、233,231点のコンテンツがあり、タグ機能や新ジャンルの追加などで順調に推移しています。これにより、コンテンツの多様性を確保し、ユーザーのニーズに応えています。

紙書籍の販売物流業務においては、限られた経営資源を編集に注力するため、流通業者との取引は仲介業者を介して行っています。書店営業は基本的に自社で実施し、地方営業は外部業者に委託しています。

経営方針

アルファポリスは、インターネットを活用した新しいエンターテインメントの創造を目指し、独自のビジネスモデルを展開しています。同社は、インターネット上で話題となった小説や漫画を書籍化することで、出版事業を拡大しています。特に、ユーザー評価を基にしたコンテンツ選定により、書籍化のリスクを低減し、効率的な経営を実現しています。

中長期的な成長戦略として、アルファポリスは出版事業の拡大に加え、蓄積した自社IPを活用した映像、キャラクター、ゲーム事業への展開を目指しています。これにより、エンターテインメント企業としての地位を強化し、多角的な収益源を確保することを狙っています。

同社は、売上高の伸び率を市場全体の成長率を上回ることを重視し、営業利益や当期純利益の向上を重要な経営指標としています。これにより、企業価値の拡大を図り、持続的な成長を目指しています。

出版業界の厳しい環境下で、アルファポリスは電子出版市場の成長を好機と捉え、迅速な対応を行っています。特に、電子書籍の売上増加を目指し、組織体制の整備や社員の意識改革を進めています。

優秀な人材の確保と育成も重要な課題とし、即戦力となる中途採用や新卒採用を積極的に行っています。また、社内教育の充実や企業知名度の向上を図り、魅力的な職場環境を提供しています。

さらに、作家やユーザーの拡大を図るため、投稿インセンティブやプロモーション活動を強化しています。これにより、良質なコンテンツの収集とユーザー満足度の向上を目指しています。

取扱書籍のジャンル拡大も進めており、特定のジャンルへの依存を避けるため、幅広いジャンルでのコンテンツ大賞を開催しています。これにより、新たな市場の開拓を図っています。

電子書籍市場への対応として、変化の激しい市場環境に柔軟に対応するための体制を整えています。これにより、電子書籍売上の維持・拡大を目指しています。

新たな販路の確保・拡大も重要視しており、電子取次や海外電子ストアとの連携を強化しています。また、グローバル展開を進め、垂直統合を目指しています。

自社IPを活かした事業拡大として、アニメ化やグッズ販売、ゲーム事業への展開を進めています。これにより、収益の多角化を図り、さらなる成長を目指しています。

生成AIへの対応も進めており、法規制や社会のルール形成に迅速に対応する体制を整えています。これにより、クリエイティブ面での影響を最小限に抑えています。

内部管理体制の強化を通じて、業務の標準化と効率化を図り、持続的な成長を支える基盤を整えています。これにより、リスク管理の徹底と業務効率の向上を目指しています。