櫻島埠頭JP:9353

時価総額
¥28.6億
PER
16.5倍
大阪湾ベイエリアにおける港湾運送事業、倉庫業、運送業を中心に、ばら貨物、液体貨物、物流倉庫、太陽光発電の各セグメントで事業展開。

沿革

1948年2月

戦後の集中排除令(1947年11月)により、旧三井物産が解体されたことに伴い同社の埠頭施設一切を継承し、櫻島埠頭株式会社を設立。
本社を大阪市北区中之島の三井不動産ビル内に設置。

1949年5月

大阪証券取引所に上場。

1951年8月

港湾運送事業法の施行により一般港湾運送事業、船内荷役事業、はしけ運送事業、沿岸荷役事業の登録。

1955年1月

本社を大阪市此花区(現在地)に移転。

1955年11月

石油化学品タンクを建設し、石油化学品類の油槽所業務を開始。

1958年2月

東京事務所を開設し、損害保険の代理店業務を開始。

1962年7月

第1タンクターミナルに重油タンクを建設し、重油類の油槽所業務を開始。

1964年8月

内航海運取扱業(現 貨物利用運送事業)の登録。

1970年3月

隣接の旧ゼネラル物産㈱油槽所施設を買取り。

1970年8月

大型起重機新設。

1973年8月

塩倉庫新設。倉庫業の許可。

1975年5月

塩化加里倉庫新設。(現 コークス用倉庫)

1976年10月

自動車運送取扱業(現 貨物利用運送事業)の登録。

1978年9月

石油化学品タンク更新。

1981年9月

輸入石油化学品タンク新設。

1984年3月

ソーダ灰倉庫新設。

1988年2月

東京事務所を東京都千代田区に移転、東京営業所と改称。

1991年10月

ペイント物流倉庫新設。(現 化学品センター)

1992年10月

低温物流倉庫新設。

1995年10月

冷蔵倉庫新設。

2000年9月

第2低温物流倉庫(現 ばら貨物野積場)、食材流通加工施設新設。
隣接地を大阪市より賃借。(現 ばら貨物野積場)

2001年5月

第2ソーダ灰倉庫新設。(現 コークス倉庫)

2013年7月

太陽光発電による売電事業を開始。

2014年1月

浪花建設運輸株式会社の発行済株式の全てを取得し連結子会社化。

2017年5月

隣接地を大阪市より賃借。(現 ばら貨物野積場)

2020年1月

食材流通加工施設増設。

2021年1月

第1タンクターミナルの地盤強化工事完工。

2022年10月

新塩倉庫新設。(現 塩倉庫)

事業内容

櫻島埠頭は、そのグループ企業と共に、大阪港の北部、大阪湾ベイエリアに位置し、京阪神の一大生産・消費地帯を支える重要な物流拠点として機能しています。同社は、港湾運送事業、倉庫業、運送業を中心に、輸入原燃料、化学工業製品、冷凍食品など多岐にわたる貨物の取り扱いを行っており、受入から保管、需要家納入までの一連の作業を効率的に提供しています。

事業は主に四つのセグメントに分かれています。ばら貨物セグメントでは、石炭やコークスなどの原燃料を中心に、大型荷役機械と専用倉庫を駆使して迅速な物流サービスを提供しています。液体貨物セグメントでは、約13万キロリットルの容量を持つタンクと大型タンカーが接岸可能な岸壁を有し、液体化学品や石油系燃料の中継業務を行っています。物流倉庫セグメントでは、化学品センターでの危険物保管や冷蔵倉庫での低温物流サービスを提供し、特定顧客との提携による食材流通加工施設も運営しています。その他のセグメントとして、太陽光発電による売電事業も手がけています。

連結子会社である浪花建設運輸株式会社は、京阪神地域を中心にダンプ車を用いた鉱石などの陸上貨物運送業を展開し、櫻島埠頭が受注した輸入原材料の運送を担っています。また、その他の関係会社である埠頭ジャスタック株式会社には、櫻島埠頭構内での作業や設備の修理を委託しています。

これらの事業活動を通じて、櫻島埠頭は大阪湾ベイエリアにおける重要な物流の中心地として、幅広い顧客ニーズに応えるサービスを提供しています。

経営方針

櫻島埠頭は、大阪港における事業の好立地と充実した設備を活かし、産業の発展に貢献する企業理念のもと、機動的な設備投資や新規ビジネスの発掘、地場産業との連携強化を事業戦略として推進しています。同社は、社会・経済情勢の変化に対応するため、「構造変化への挑戦」と題した第3次中期経営計画(2022年度~2024年度)を策定。この計画では、外部環境の変化に適応しつつ、経営資源の効率的な配置・投入により、長期的な安定収益力の維持・向上を目指しています。

さらに、サステナビリティ経営を意識し、全ステークホルダーへの貢献を目標に掲げています。これには、働き方改革への対応や、事業の継続性を支える人材の確保、コンプライアンス意識の向上、安全強化に向けた教育の充実などが含まれます。また、港湾物流サービスの安定提供を目指し、中核設備の維持管理や健康・衛生管理にも注力しています。

このように、櫻島埠頭は、既存事業の強化と新規ビジネスの開拓、そしてサステナビリティ経営の推進を通じて、企業価値の向上と長期的な成長を目指しています。同社の取り組みは、大阪湾ベイエリアにおける物流の中心地としての地位をさらに強化し、幅広い顧客ニーズに応えるサービスの提供を可能にすることでしょう。