大栄環境JP:9336

時価総額
¥3616.1億
PER
24.8倍
廃棄物処理・資源循環を中心に、土壌浄化、施設建設・運営管理、コンサルティング、エネルギー創造、森林保全、有価資源リサイクル事業、スポーツ振興事業を展開。

事業内容

大栄環境は、持続可能な循環型社会の実現を目指し、主に「環境関連事業」を展開しています。この事業は「廃棄物処理・資源循環」、「土壌浄化」、「施設建設・運営管理」、「コンサルティング」、「エネルギー創造」、「森林保全」などに分かれています。また、「有価資源リサイクル事業」や「スポーツ振興事業」も手がけています。

「廃棄物処理・資源循環」では、産業廃棄物や一般廃棄物の収集運搬、中間処理、再資源化、最終処分までのワンストップサービスを提供しています。自社の廃棄物管理システムを活用し、廃棄物のトレーサビリティや処理状況の見える化を進めています。これにより、排出事業者の事務負担やリスクを低減し、安全で安心な廃棄物処理サービスを提供しています。

「土壌浄化」では、土壌汚染対策法に基づく指定調査機関として、建設会社に対して土壌汚染エリアの調査から汚染対策の提案、汚染土壌処理までのトータルソリューションを提供しています。特に、PCB汚染土壌などの難処理土壌の処理も行っています。

「施設建設・運営管理」では、建物の解体工事や自治体のごみ処理施設の建設、維持管理を行っています。解体工事で発生する廃棄物は自社の施設で処理し、再資源化を進めています。また、緊急時には自社の廃棄物処理施設でのバックアップ体制を構築しています。

「コンサルティング」では、AIやIoTを活用した新たなサービスを研究・開発し、自治体や企業に最適なソリューションを提供しています。災害廃棄物処理計画の策定支援やゼロエミッション活動の支援も行っています。

「エネルギー創造」では、最終処分場の跡地を利用したメガソーラーやバイオマスからのエネルギー供給施設を展開しています。再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用し、電力会社に余剰電力を販売しています。

「森林保全」では、全国に約8,170haの山林を保有し、持続可能な森林経営を目指しています。宮崎県三股町の社有林では、スギ・ヒノキの間伐や保安林指定区域の伐採管理を行い、地域防災の強化に努めています。

「有価資源リサイクル事業」では、飲料用アルミ缶や容器包装プラスチックを再生品に加工・販売しています。アルミペレットは高炉メーカーに販売され、リサイクルプラスチックパレットも製造・販売しています。

「スポーツ振興事業」では、WEリーグに所属する日本女子プロサッカークラブ「INAC神戸レオネッサ」の運営を通じて、地域の青少年の健全育成やスポーツ文化の振興に寄与しています。

経営方針

大栄環境は、持続可能な社会の実現を目指し、成長戦略を推進しています。同社は「D-Plan2028」という中期経営計画を策定し、2031年までの成長を見据えた基盤づくりを進めています。この計画では、オーガニック成長とM&Aを通じて事業規模とエリアを拡大し、持続的な成長を目指しています。

同社は、資源循環システムの高度化を図り、再資源化品の供給量を拡大することを目指しています。これにより、廃棄物の再資源化を進め、処理コストの削減と売上の増加を図ります。また、新施設の稼働による受入量の増加や、最終処分場の容量あたりの売上高の最大化も進めています。

自治体との関係深化も重要な戦略の一つです。大栄環境は、自治体との取引を拡大し、廃棄物処理の受託や課題解決を通じて、自治体との関係を強化しています。これにより、売上高に占める自治体取引額の割合を拡大することを目指しています。

さらに、M&Aを通じた事業エリアの拡大も進めています。特に関東エリアでの案件獲得に注力し、シナジー効果の高い案件を積極的に進めています。これにより、廃棄物受入量の拡大を図り、業界再編の機運を捉えた成長を目指しています。

2031年に向けた施策として、焼却等熱処理施設のキャパシティ拡大や最終処分場の容量拡大を計画しています。また、公民連携事業(PPP)を推進し、自治体との協力を通じて効率的なインフラ整備を進めています。これにより、地域循環共生圏の構築を目指しています。

経営基盤の強化も重要視しており、人的資本経営の推進やグループ経営力の向上を図っています。多様な人材の育成や社内環境の整備を進め、従業員エンゲージメントを高めることで、持続的な成長を支える基盤を築いています。