乾汽船JP:9308

時価総額
¥282.6億
PER
26倍
外航海運事業ではDELICA SHIPPING S.A.と連携し貨物輸送を、倉庫・運送事業ではイヌイ倉庫オペレーションズ㈱、イヌイ運送㈱と共に倉庫保管、文書保管、貨物運送を、不動産事業では勝どきエリアでの施設賃貸を展開。

沿革

1925年10月

資本金50万円をもって東京都に関東土地株式会社を創立し、不動産の賃貸借売買を主体に営業開始

1929年3月

商号を乾倉庫土地株式会社と改め、営業倉庫業を開始

1936年5月

商号を乾倉庫株式会社と改める

1961年10月

東京証券取引所市場第二部に上場

1968年1月

イヌイ運送株式会社(現 連結子会社)を設立

1985年6月

商号をイヌイ建物株式会社と改める

1987年12月

賃貸マンション(プラザ勝どき)営業開始

1989年12月

賃貸オフィスビル(イヌイビル・カチドキ)営業開始

2004年3月

超高層賃貸マンション(プラザタワー勝どき)営業開始

2009年4月

2014年1月

2014年10月

商号をイヌイ倉庫株式会社と改める

シェア型企業寮(月島荘)営業開始

旧乾汽船株式会社と経営統合し、商号を乾汽船株式会社と改める

東京証券取引所市場第一部に指定

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に移行

1904年4月

乾新兵衛が中古船1隻(イタリア籍)を購入、船名を乾坤丸と命名し創業

1908年4月

資本金3千円、船腹4隻11,340屯をもって外航海運業として乾合名会社を兵庫県神戸市に創立

1933年10月

資本金1百万円の株式会社に改組、商号を乾汽船株式会社に変更する

1949年10月

増資により資本金6千万円となる

1950年4月

不定期航路事業を開始する

1951年5月

増資により資本金3億円となる

1952年3月

東京証券取引所、大阪証券取引所に上場する

1956年4月

増資により資本金7億5千万円となる

1957年6月

増資により資本金15億円となる

1964年5月

海運集約再編成により大阪商船三井船舶㈱のグループに所属する

1964年7月

再建整備計画により3億円を減資し、資本金12億円となる

1968年4月

和洋汽船㈱(資本金5千万円)を吸収合併し、資本金12億5千万円となる

1972年5月

当社海外子会社をパナマ共和国に設立し、海外子会社にて船舶建造および所有を開始する

1981年4月

当社海外子会社KEN FLEET S.A.をパナマ共和国に設立し、既存の海外子会社を統合する

1988年5月

当社海外子会社KEN FLEET S.A.をDELICA SHIPPING S.A.に社名を変更する

2001年9月

本社を兵庫県神戸市から東京都に移転し、東京支店を統合する

2004年4月

創業100周年を迎える

2005年8月

増資により資本金18億51百万円となる

2007年8月

2012年7月

増資により資本金33億51百万円となる

当社海外子会社INUI SHIPPING (SINGAPORE) PTE. LTD.をシンガポール共和国に設立する

事業内容

乾汽船とそのグループ会社は、外航海運事業、倉庫・運送事業、不動産事業の3つの主要な事業セグメントを展開しています。外航海運事業では、子会社や他社から定期用船した船舶による貨物輸送を自社運航で行っており、主にDELICA SHIPPING S.A.から定期用船を受けています。

倉庫・運送事業では、物品の倉庫保管、文書保管、貨物運送を手がけています。このセグメントでは、イヌイ倉庫オペレーションズ㈱が庫内作業を、イヌイ運送㈱が自動車運送と引越し業務をそれぞれ担当しています。特に、保税蔵置場の許可を受けた保管業務や、国土交通省の認定を受けた文書保管事業が特徴的です。

不動産事業では、勝どきエリアを中心に住宅や事務所など自社所有の施設を賃貸しています。これにより、乾汽船グループは多角的なビジネスモデルを構築し、様々な顧客ニーズに応えるサービスを提供しています。

これらの事業セグメントを通じて、乾汽船グループはロジスティクスと不動産の分野で幅広いサービスを展開し、顧客の多様な要求に対応しています。

経営方針

乾汽船は、2023年4月に新中期経営計画「不易流行」を策定し、2026年3月までの期間で推進しています。この計画では、資産の力を事業の力に変えること、楽しく働く環境の実現(FUN to WORK)、そして同社独自の「らしさ」の追求を経営の基本方針として掲げています。特に、勝どき・月島エリアの再開発を通じて、不動産事業の強化を図り、これを収益と財務基盤の支えとしています。

外航海運事業では、船腹の供給が難しい状況が続く中、船隊のフレキシブルな整備や既存スクラバー搭載船の延命を通じて、「よくはこぶ」力を維持し、Handy市場での存在感を増すことを目指しています。また、倉庫・運送事業では、自動化・ロボ化が難しいニッチな実需に対応し、2027年までに新たな業域を開拓することを目標としています。不動産事業では、勝どきエリアの再開発計画「Neo Plaza Kachidoki」を始動し、新しい「住みごこち」の実現を目指しています。

これらの戦略を通じて、乾汽船は持続可能な実業を目指し、地球環境問題への対応やより良い社会の実現に貢献することを目標としています。同社は、事業特性や中長期的成長を重視した経営資源の配分、財務基盤の3つのバランスを考慮した株主還元策を継続し、業績に応じた配当方針を採用しています。