シルバーライフJP:9262

時価総額
¥86.3億
PER
10.7倍
高齢者向け配食サービスの大手。フランチャイズ本部運営と自社製造・仕入の調理済み食材販売を展開。FC加盟店数は2025年7月末で計931店舗(まごころ弁当497・配食のふれ愛286・宅食ライフ148)で加須倉庫稼働による冷凍倉庫業務開始。日本全国展開。

事業内容

シルバーライフは、高齢者向け配食サービスのフランチャイズ本部を運営し、調理済み食材の製造・販売を主力事業としています。経営理念に基づき、買い物や調理が困難な高齢者が手間なく食事をとれる仕組み作りを目指しています。

同社の主要な顧客はフランチャイズ加盟店、介護・障がい者施設、そしてECを通じた個人顧客やOEM取引先です。収益は加盟店向けの食材販売と加盟店から回収する食材代金やロイヤリティ等が中心であり、プランに応じて初期費用やロイヤリティの条件を設定しています。

同社は「まごころ弁当」「配食のふれ愛」「宅食ライフ」の3ブランドで店舗チェーンを展開し、全国の加盟店に自社製造・仕入れの調理済み食材や米・備品を供給しています。加えて、冷凍弁当の直販(EC)、OEM製造、倉庫でのピッキング・保管業務なども手掛けており、事業は食材製造販売の単一セグメントで構成されています。

経営方針

シルバーライフは、高齢者向け配食サービスのフランチャイズ本部として、加盟店向けの調理済み食材供給と冷凍弁当の直販を主力に事業を展開しています。同社は、人口の高齢化で市場が拡大する中で競争優位性を強化し、2028年7月期に売上高180億円、営業利益12億円を達成することを目指しています。これらの数値目標を達成するために、既存事業の収益性改善とシェア拡大を両輪で進めることを基本方針としています。

同社は、重点投資分野としてフランチャイズ加盟店支援、商品開発、製造・保管体制の強化に資金と人材を振り向けています。具体的には、既存店の売上向上のために店舗支援を強化し、新規加盟獲得に向けて広告や説明会を積極的に開催するとともに、高齢者施設の要望に応える冷蔵・冷凍商品の開発を進めます。さらに、調達や一部委託している製造・発送業務を内製化し、規模の経済を追求してコスト優位性を高めることで差別化を図っています。

同社は、新市場の開拓と事業拡大にも注力しています。オンライン直販による冷凍弁当の拡販では商品ラインナップの拡充と広告投下で新規顧客獲得と定期購入者の増加を狙い、介護施設向けの食材供給やOEM製造、倉庫でのピッキング・保管サービスといった法人向けチャネルも強化します。これらの取り組みにより、フランチャイズ頼みの構造から多チャネル収益基盤へと転換し、安定的な売上成長を目指しています。

同社は、技術革新と持続可能性の両面で基盤を固めることを目指しています。具体的には、製造ラインの自動化や冷凍・冷蔵の物流改善による品質維持とコスト低減、オンラインでの受注・顧客管理システムの導入による顧客定着の向上、さらに気候変動対応や人的資本への投資、ガバナンス強化といったESG課題への対応を進めています。これらを通じて、企業価値の向上と長期的な収益安定を追求しています。