メディア総研JP:9242

時価総額
¥24.4億
PER
10倍
高専生・大学生向け就職イベント運営の有力企業。1イベント当たり約80~200社が出展する「高専生のための仕事研究セミナー」やWEBメディア「月刊高専」、大学別就活手帳を展開。2024年5月に中堅WEB制作会社を取得。2025年7月31日現在、全国58校の高専と連携、全国展開。

事業内容

メディア総研は、高専生や理工系大学生向けの就職支援を主力とする企業です。全国で開催する「高専生のための仕事研究セミナー」を核に、オンラインイベントやインターン支援、学生向け情報サイト「高専プラス」やWEBメディア「月刊高専」など、学生の情報収集と企業接点を支援するサービスを展開しています。

同社の主要な顧客は、製造業・情報通信業・建設業などの上場・大手企業と高等専門学校や大学です。企業からは出展料や広告料を、学校からは受託運営費や協賛金を収入源としており、就活手帳や公式ガイドブックの販売・広告、企業向けのウェブ制作などの受託収益も重要な柱になっています。

同社の事業は大きく「キャリア支援事業」と「WEBコンテンツ・サービス事業」に分かれます。キャリア支援事業では主催型イベント、学校主催の受託運営、インターンや採用伴走支援、分野別セミナーなどを行い、WEB系では「月刊高専」「高専プラス」「大学別就活手帳」「公式ガイドブック」の制作運営に加えて、企業向けのサイト制作・保守や動画・印刷物制作などを手掛けています。

経営方針

同社は高専生向け就職支援のリーディングカンパニーとして、売上高および売上高営業利益率を主要指標に持続的な成長を目指しています。具体的には全国の高等専門学校58校(国立51校、公立3校、私立4校)を基盤に、イベント運営とWEBメディアの連携で裾野を広げており、2026年3月卒業予定の高専生のうち約8割が自社の情報サイト「高専プラス」に登録するなど高い市場浸透を達成しています。こうした学生基盤の拡大を起点に、安定した集客と収益の確保を図る方針です。

重点投資分野はキャリア支援イベントとWEBコンテンツサービスの二本柱で、差別化は学校との強固なネットワークと伴走型支援にあります。学校行事や授業の一環としてのイベント組み込みや、情報サイトを通じた学生囲い込みにより集客の安定化を図っており、成長が見込まれる半導体や防衛など特定分野の仕事研究セミナーを行うことで参加企業の裾野拡大と学生の関心深化を同時に実現しています。また、企業向け採用サイト制作や教材・ガイドブック等の受託収益を高めることで他社と差別化しています。

新市場開拓では、単発イベントにとどまらない年間を通じた採用支援「高専人材採用プロジェクト」で中小優良企業を主なターゲットに据え、継続的な採用支援を通じて新たな収益源を創出する計画です。これにより大手中心だった顧客基盤を中堅・中小企業まで広げ、同時にWEB制作サービスや媒体運営との連携販売により顧客ごとの導入単価を高めることを目指しています。加えて、理工系大学生向けサービスの強化も進め、事業領域の横展開を図っています。

技術革新への取り組みとしては、プラットフォームの安定性とデータ活用を最優先で強化しています。サーバー増強や通信回線の確保、負荷分散の導入といったインフラ投資に加え、システム監視・管理体制の整備やIT人材の採用・育成を進めています。さらにオンライン面接やデジタル説明会の定着を踏まえ、学生と企業のマッチング精度を高めるためのデータ分析や業務連携の仕組み化にも投資し、サービスの品質向上と運用の安定化を両立させる方針です。