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スパークス・グループJP:8739
事業内容
スパークス・グループは、資産運用業を中核とする企業集団であり、日本および海外の子会社を通じて事業を展開しています。主な事業セグメントは、投資顧問業と投資信託委託業です。これらの業務を通じて、同社は日本株式、再生可能エネルギー発電事業、未公開株式などを対象にした調査・運用を行っています。
スパークス・グループの資産運用業は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社が日本株式や再生可能エネルギー発電事業を対象に、スパークス・アセット・トラスト&マネジメント株式会社が不動産や再生可能エネルギー発電事業を対象に運用を行っています。また、SPARX Asset Management Korea Co., Ltd.は韓国株式を、SPARX Asia Investment Advisors Limitedはアジア株式を対象に調査・運用を行っています。
投資顧問業は、投資家に対して有価証券の投資判断を助言する「投資助言業務」と、投資判断の権限を委任される「投資一任業務」に分かれます。投資信託委託業では、投資信託の委託者として投資家から集めた資金を有価証券に分散投資し、その成果を投資家に配分します。
スパークス・グループは、1989年の創業以来、日本株を中心にボトムアップ・アプローチを用いた独自の資産運用を行ってきました。特に中小型株への投資に専門性を持ち、企業訪問を通じて経営者の声を直接聞くことで、企業の本質を見極める手法を採用しています。
1990年代以降、スパークス・グループは市場の変化に対応し、ロング・ショート運用やファンド・オブ・ファンズ運用を開始しました。1999年からは年金基金の運用や集中投資型ファンドの運用を開始し、2000年には投資信託委託業の認可を取得し、国内外の未公開企業への投資も開始しました。
2003年には、企業統治を基軸とした投資ファンドの運用を開始し、投資先企業の経営者と意見交換を行い、企業価値向上を目指しています。2005年以降は、アジア地域での業務拡大を進め、韓国やアジア地域での資産運用拠点を確立しました。
2012年からは、安定的なインカム・ゲインを期待できる投資に注力し、日本の居住用不動産を対象としたファンドを設定しました。また、再生可能エネルギー発電事業を対象とする投資事業組合を組成し、運用を開始しました。
2015年には、トヨタ自動車や三井住友銀行と未来創生ファンドを設立し、ベンチャー企業への投資を行っています。さらに、2020年には宇宙企業や日本のモノづくり企業への投資を行うファンドを設立しました。
スパークス・グループは、AIや量子コンピュータなどの新しい成長領域にも注力しており、量子アニーリング技術の実用化を目指しています。医療介護分野への投資も行い、今後も多様な商品を提供し、バランスの取れた事業構造を確立していく方針です。
経営方針
スパークス・グループは、「世界で最も信頼、尊敬されるインベストメント・カンパニー」を目指し、資産運用を中核とする独立系の企業グループです。同社は、投資家に対して革新的な投資手法を提供し、優れた運用成果を追求しています。特に、日本株の専門知識を活かし、アジア市場への投資を拡大しています。
同社の成長戦略は、4つの投資戦略を柱としています。第一に、日本株式投資戦略では、国内外の投資家に向けたファンドを設定し、資本収益性の向上を図っています。第二に、OneAsia投資戦略では、アジア株式を対象にした運用を強化し、地域の成長を取り込むことを目指しています。
第三の柱は、実物資産投資戦略です。再生可能エネルギー発電事業を中心に、インフラ資産への投資を拡大し、持続可能な社会の実現に貢献しています。第四に、プライベートエクイティ投資戦略では、次世代企業への長期的な投資を通じて、新たな成長領域を開拓しています。
スパークス・グループは、2026年までに運用資産残高3兆円を目指し、各投資戦略の強化を進めています。また、次世代の人材育成やガバナンスの強化を通じて、持続可能な企業価値の向上を図っています。これにより、同社は安定した収益性と成長性を兼ね備えた事業ポートフォリオを構築し、投資家の期待に応え続ける方針です。