ニプロJP:8086

時価総額
¥2153.5億
PER
18.9倍
医療機器、医薬品、医療用硝子製品の製造販売、細胞培養関連製品、整形外科医療機器、ジェネリック医薬品の販売、硝子管・硝子製品の製造販売、不動産賃貸業、損害保険代理業、旅行業を手がける。

沿革

1954年7月

京都市下京区に日本硝子商事株式会社を設立し、アンプル用硝子管・錠剤瓶用硝子管の販売を開始。

1959年11月

本店を大阪市大淀区(現 北区)に移転。

1960年3月

滋賀県大津市に大津工場を設置し、管瓶・小型電球用バルブ等の生産を開始。

1963年9月

魔法瓶用中瓶加工の自動機械を開発し魔法瓶用硝子の販売を開始。

1965年4月

製薬会社向けに医療機器(輸液セット)の販売を手掛ける。

1966年12月

東京都千代田区に東京営業所(現 ファーマパッケージング事業部 営業本部 東京営業部)を開設。

1969年8月

株式会社富沢製作所(現 ニプロ医工株式会社)を子会社とし医療機器の生産を開始。

1972年4月

株式会社ニプロに医療機器の国内販売を担当させる。

1974年1月

株式の額面金額を変更するため日本硝子商事株式会社(旧商号和光物産株式会社、本店、大阪市東区(現 中央区))に吸収合併される。

1977年5月

商号を株式会社ニッショーに変更。

1977年5月

滋賀県草津市に技術開発センター(現 総合研究所)を開設。

1981年4月

秋田県大館市に大館工場を設置し医療機器の生産を開始。

1987年2月

大阪証券取引所市場第二部に上場。

1988年4月

タイにおいて、医療機器の製造、販売を目的としたニッショーニプロコーポレーション(現 ニプロタイランドコーポレーション)を設立。

1988年9月

菱山製薬株式会社(現 ニプロファーマ株式会社)に資本参加し医薬品分野へ進出。

1990年3月

大阪証券取引所市場第一部銘柄に指定。

1991年5月

ベルギーにおいて、医療機器の販売を目的としたニッショーニプロヨーロッパN.V.(現 ニプロメディカルヨーロッパN.V.)を設立。

1994年12月

中国において、医療機器の製造、販売を目的とした尼普洛(上海)有限公司を設立。

1995年8月

ブラジルにおいて、医療機器の製造、販売を目的としたニプロメディカルLTDA.を設立。

1996年3月

米国において、医療機器の販売を目的としたニプロメディカルコーポレーションを設立。

1996年12月

東京証券取引所市場第一部に上場。

1997年4月

シンガポールにおいて、医療機器の販売を目的としたニッショーニプロアジアPTE LTD(現 ニプロアジアPTE LTD)を設立。

2001年4月

株式会社ニプロを吸収合併。商号をニプロ株式会社に変更。

2003年5月

中国において、医療機器の販売を目的とした尼普洛貿易(上海)有限公司を設立。

2004年4月

竹島製薬株式会社(2005年4月ニプロジェネファ株式会社に社名変更。2012年10月ニプロファーマ株式会社が吸収合併)に資本参加。

2005年6月

東北中外製薬株式会社(2005年6月東北ニプロ製薬株式会社に社名変更。2014年10月ニプロファーマ株式会社が吸収合併)を子会社とし固形剤事業に進出。

2006年4月

全星薬品工業株式会社に資本参加。

2007年5月

埼玉第一製薬株式会社(2008年7月ニプロパッチ株式会社に社名変更。2017年4月ニプロファーマ株式会社が吸収合併)を子会社とし経皮吸収剤事業に進出。

2010年2月

インドにおいて、医療機器の製造、販売を目的としたニプロインディアコーポレーションPRIVATE LIMITEDを設立。

2010年2月

インドにおいて、医療用硝子製品の製造、販売を目的としたニプログラスインディアPVT.LTD.(現 ニプロファーマパッケージングインディアPrivate Limited)を設立。

2010年9月

中国において、医療用硝子事業の海外展開のために、成都平原尼普洛薬業包装有限公司に資本参加。

2010年10月

中国において、医療機器の製造を目的とした尼普洛医療器械(合肥)有限公司を設立。

2010年11月

中国において、医療用硝子事業の海外展開のために、吉林尼普洛嘉恒薬用包装有限公司に資本参加。

2011年1月

中国において、医療用硝子事業の海外展開のために、安陽尼普洛昌達医薬包装有限公司(現 尼普洛医用包装材料(安陽)有限公司)に資本参加

2011年2月

インドネシアにおいて、医療機器の製造、販売を目的とした、PT.ニプロインドネシアJAYAを設立。

2011年3月

バングラデシュのJMI Co.,LTD.(現 ニプロJMI Company Ltd.)を子会社とし、バングラデシュにおける医療事業に進出。

2011年4月

インドにおいて、医療用硝子事業の展開のために、Tube Glass Containers Ltd.(現 ニプロファーマパッケージングインディアPrivate Limited)を子会社化。

2011年7月

豪州のアムコール社から医療用硝子事業を取得し、フランスのAmcor Packaging Glass Pharma SAS(現 ニプロファーマパッケージングフランスS.A.S.)および米国のAmcor Pharmaceutical Packaging USA Inc(現 ニプロファーマパッケージングアメリカスCorp.)等を子会社とし、医療用硝子事業を拡大。

2011年8月

ロシアにおける医療用硝子事業の展開のために、スイスの持株会社であるニプロファーマグラスAGを子会社化。

2012年1月

バングラデシュのJMI Pharma LTD.(現 ニプロJMIファーマ Ltd.)を子会社とし、バングラデシュにおける医薬品事業に進出。

2012年1月

ドイツのMGlas AG(現 ニプロファーマパッケージングジャーマニーGmbH)およびMG STERILE PRODUCTS AG(現 ニプロファーマパッケージングジャーマニーGmbH)を子会社とし、医療用硝子事業を拡大。

2013年3月

株式会社グッドマンを子会社とし循環器関連事業を強化。

2013年4月

医薬品販売強化のため、ニプロファーマ株式会社の販売組織を当社国内事業部と統合。

2013年7月

循環器関連事業拡大のために、米国のインフラレデックス,Inc.に資本参加。

2013年10月

ニプログループにおける医薬関連事業の強化を図ることを目的に、ニプロパッチ株式会社(2017年4月ニプロファーマ株式会社が吸収合併)の医薬品研究開発部門を当社医薬品研究開発部門に統合。

2013年12月

医療用電子機器の製造を目的としたニプロ医療電子システムズ株式会社を設立。

2014年6月

滋賀県草津市に硝子事業のマザー工場としてびわこ工場を新設し、大津工場を新工場に移転。

2014年10月

医療研修施設「ニプロiMEP(Institute For Medical Practice)」を開設。

2015年4月

ユニチカ株式会社のメディカル事業を譲受し、検査薬分野を強化。

2015年7月

欧州における海外事業の体制強化を図ることを目的に、ニプロヨーロッパグループカンパニーズN.V.を設立。

2015年10月

米国のインフラレデックス,Inc.を子会社化し、循環器関連事業を強化。

2015年10月

中国において、医療用硝子事業の展開のために、尼普洛医薬包装容器(上海)有限公司を設立。

2016年6月

医療用ソフトウェア等のシステム開発・製造・販売を目的としたニプロシステムソフトウェアエンジニアリング株式会社を設立。

2016年12月

再生医療研究開発センターを開設。

2017年1月

ネクスメッドインターナショナル株式会社を子会社とし、整形外科分野を強化。

2017年3月

ベトナムにおいて医療機器の製造を目的としたニプロベトナムCOMPANY LIMITEDを設立。

2017年4月

ニプロファーマ株式会社がニプロパッチ株式会社を吸収合併。

2017年10月

田辺製薬販売株式会社(現 ニプロESファーマ株式会社)を子会社とし、自社ブランドジェネリック医薬品事業を強化。

2018年2月

株式会社町田製作所を子会社とし、内視鏡関連事業に進出。

2018年4月

バスキュラー事業強化のため、株式会社グッドマンの販売組織をバスキュラー事業部と統合。

2019年2月

中国における経営管理の強化および経営資源の効率的な活用を目的として、中国の地域統括本部機能を有する尼普洛(中国)投資有限公司を設立。

2019年3月

ニプロファーマ株式会社が日本ジェネリック株式会社春日部工場(現 ニプロファーマ埼玉工場)を取得。

2019年4月

ニプロファーマ株式会社が田辺製薬吉城工場株式会社(現 ニプロファーマ飛騨工場株式会社)を子会社化。

2019年4月

医療用医薬品販売強化のため、ニプロESファーマ株式会社の営業部門を国内事業部医薬営業本部に統合。

2019年7月

バングラデシュのJMI Syringes & Medical Devices Limited(現 JMIシリンジス&メディカルデバイシズLTD.)を子会社とし、バングラデシュにおける医療機器製造販売事業を強化。

2019年11月

バングラデシュのJMI Marketing Ltd.(現 NIPRO JMIメディカル Ltd.)を子会社とし、バングラデシュにおける医療機器販売事業を強化。

2019年12月

ベルギーのNefhroFlow N.V.(現 ニプロデジタルテクノロジーズヨーロッパN.V.)を子会社とし、欧州地域における透析情報管理システムソフトウェア開発を強化。

2019年12月

米国において、透析液製造を目的としたNipro Renal Solutions USA Corporationを設立。

2020年3月

モロッコに、モロッコおよび西アフリカ地域の医療機器販売強化のため、ニプロメディカルモロッコSARLを設立。

2020年7月

ドイツのMTN Neubrandenburg GmbHを子会社とし、ドイツおよび東ヨーロッパの透析液供給体制強化。

2021年4月

クロアチアのPiramida d.o.o.(現 ニプロファーマパッケージングクロアチア LLC)を子会社とし、中央ヨーロッパの医療用ガラス容器の製造販売を強化。

2021年7月

ベトナムにおいて、医療機器の販売を目的としたニプロセールスベトナムカンパニーLTDを設立。

2021年8月

アメリカ大陸に所在する事業体の経営管理の強化および経営資源の効率的な活用を目的として、ニプロホールディングアメリカス,Inc.を設立。

2021年12月

フィリピンにおいて、医療機器の販売、自社透析センターの開設・運営を目的としたニプロメディカルフィリピン Corp.を設立。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。

2023年4月

本社機能を大阪府摂津市千里丘新町3番26号に移転。

事業内容

ニプロは、医療機器、医薬品、医療用硝子製品等の製造販売を主軸に展開するグローバル企業です。同社グループは、国内外において154の子会社と7の関連会社を有しています。

医療関連事業では、ニプロ自身やニプロ医工株式会社、株式会社グッドマンが国内で医療機器の製造を行い、これらの製品をニプロが販売しています。また、株式会社細胞科学研究所は細胞培養関連製品の開発・製造販売、ネクスメッドインターナショナル株式会社は整形外科医療機器の開発・製造販売を手掛けています。ニプロESファーマ株式会社は、ジェネリック医薬品の販売を行っています。

海外では、ニプロタイランドコーポレーション(タイ)、尼普洛(上海)有限公司(中国)、ニプロインディアコーポレーションPRIVATE LIMITED(インド)などの子会社が医療機器の製造・販売を行っており、ニプロメディカルヨーロッパN.V.(ベルギー)、ニプロメディカルコーポレーション(米国)などの販売子会社が地域を中心に製品の販売を担っています。

医薬関連事業では、ニプロファーマ株式会社やニプロファーマ飛騨工場株式会社が国内で医薬品の製造を行い、ニプロファーマ・ベトナム・リミテッドがベトナムで医薬品の製造を手掛けています。

ファーマパッケージング事業では、ニプロが国内で硝子管の販売および硝子製品の製造販売を行っており、尼普洛医薬包装容器(上海)有限公司(中国)などの海外子会社が医療用の硝子生地管、管瓶、アンプル等の製造販売を行っています。

その他事業として、ニプロは不動産賃貸業も手掛けており、ニッショー保険トラベル株式会社は損害保険代理業、旅行業および不動産業を行っています。また、ニプロヨーロッパグループカンパニーズN.V.(ベルギー)、尼普洛(中国)投資有限公司(中国)、ニプロホールディングアメリカス,Inc.(米国)は各地域における子会社事業活動の統括管理を行っています。

経営方針

ニプロは、医療機器、医薬品、医療用硝子製品の製造販売を主軸に展開するグローバル企業であり、技術革新をコンセプトに、患者のQOL向上や医療現場の課題解決に貢献する製品開発を推進しています。同社は、製品競争力と市場シェアの世界トップを目指し、グローバルに事業展開を行っており、「地産地消」のコンセプトのもと、製品の生産能力向上と品質の安定を図りながら、コスト競争力のある製品を提供しています。

ニプロは、医療、医薬、医薬用包装材料の3事業を中心に、独自技術や経営資源を活用し、より安全性の高い価値ある製品の開発に取り組んでいます。国内販売では、ダイアライザを中心とする透析関連製品や、注射・輸液関連製品、糖尿病関連製品などの領域で品揃えの充実と新規販路開拓を進め、シェア拡大を図っています。また、医療従事者の働き方改革やオンライン診療、オンライン服薬指導に役立つシステムの提案を通じて地域医療に貢献しています。

海外販売では、学術営業や技術営業を通じて基幹商品の商品価値を高め、サービス向上に努めることで、患者や医療従事者への付加価値を創造し、顧客満足度と利益を高めています。特にアジアパシフィック地域を重点戦略市場として、グローバルマーケティングによるブランド強化を進め、ニプロブランドを世界中に浸透させています。

経営指標としては、2030年度に連結売上高1兆円を目標に掲げ、売上高成長率7%以上の維持と営業利益率の向上を目指しています。これを実現するために、ユーザーニーズに即した製品開発による競合他社との差別化、一定水準の成長投資の維持、キャッシュフローの改善による債務償還年数の圧縮と自己資本比率の向上を進めています。

ニプロは、技術革新による社会貢献を志向し、医療関連、医薬関連、ファーマパッケージングの各事業で着実な成長を図り、目標達成を目指しています。