築地魚市場JP:8039

時価総額
¥79億
PER
63.2倍
水産物の卸売・販売、冷蔵倉庫業務、不動産賃貸を展開、生鮮加工水産物の委託・買付販売から冷蔵庫内荷役作業まで手掛ける。

沿革

1948年3月

1948年3月9日水産物の売買及び販売の受託を目的として、資本金500万円で設立。

1948年4月

東京都中央区築地(市場内)で営業開始。

1953年6月

東京魚類株式会社の営業権を譲受。

1954年3月

デパート、スーパーなどに出店販売の築地食品株式会社設立。

1957年5月

八王子市で地方卸売市場における生鮮加工水産物の卸売販売を行う八王子魚市場株式会社設立。

1961年3月

ホテル、レストランなどを対象として生鮮水産物、加工水産物の販売を行う共同水産株式会社買収。

1962年12月

当市場内に冷蔵保管業務を目的として建設の冷凍工場(収容能力4,362トン)が竣工。

1963年4月

八戸市で冷蔵倉庫業及び水産買付加工販売を行う八戸東市冷蔵株式会社設立。

1963年9月

東京証券取引所市場第二部に株式を公開上場。

1972年10月

冷蔵保管業務を行う豊海東市冷蔵株式会社設立。

1973年5月

東京都中央区豊海に冷蔵庫賃貸事業を目的として建設の豊海東市冷凍工場(収容能力10,160トン)が竣工。

2006年3月

水産物加工及び販売を行う東市フレッシュ株式会社を設立。

2006年12月

八戸東市冷蔵株式会社清算。

2007年4月

共同水産株式会社と築地食品株式会社が合併し、共同水産株式会社として営業開始。

2007年12月

中国上海市において中国向け水産物の販売業務を目的として東市築地水産貿易(上海)有限公司を設立。

2011年4月

八王子魚市場株式会社が、八王子を中心とした寿司の宅配を行う株式会社うおたくを設立。

2012年9月

東市フレッシュ株式会社事業休止。

2013年1月

水産物加工及び販売を行う株式会社キタショクを設立。

2013年4月

八王子魚市場株式会社を当社に吸収合併。

2013年9月

東市フレッシュ株式会社清算。

2015年5月

豊洲市場における冷蔵保管業務を目的とした株式会社東市ロジスティクスを設立。

2016年8月

共同水産株式会社が東京都中央卸売市場築地市場の仲卸業者である築地市川水産株式会社の株式を100%取得。

2017年1月

株式会社うおたく清算。

2018年10月

市場移転に伴い本店所在地を東京都江東区豊洲六丁目6番2号に変更。

2021年3月

東京都八王子市の地方卸売市場 八王子魚市場を閉場し、府中営業所へ業務を集約。

2021年4月

株式会社東市ロジスティクスと豊海東市冷蔵株式会社が合併し、株式会社東市ロジスティクスとして営業開始。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行。

2023年2月

築地魚市場株式会社にてISO22000を取得。

事業内容

築地魚市場は、水産物の卸売業と売買を主要事業として展開している企業グループです。このグループは、築地魚市場本体及び7つの子会社で構成されており、生鮮加工水産物の委託販売、加工、販売を行っています。具体的には、築地魚市場が生鮮加工水産物の委託及び買付販売を担当し、共同水産株式会社と株式会社キタショクが加工及び販売を、築地市川水産株式会社が販売をそれぞれ行っています。また、東市築地水産貿易(上海)有限公司は、中国・上海市で中国向けの水産物販売業務を手掛けています。

附帯事業として、築地魚市場グループは冷蔵倉庫業務と不動産賃貸業務も展開しています。冷蔵倉庫業務は、株式会社東市ロジスティクスが築地魚市場の所有設備を用いて行い、築地企業株式会社が荷役作業を担当しています。不動産賃貸業務においては、築地魚市場及び共同水産株式会社が所有する不動産の一部を外部やグループ会社に賃貸しています。

このように、築地魚市場グループは、水産物の卸売りと売買を核としつつ、加工販売、冷蔵倉庫業務、不動産賃貸といった多角的な事業を展開しており、水産物の供給から加工、流通までを一貫して手掛ける体制を整えています。

経営方針

築地魚市場は、水産物の卸売業を核に、加工販売、冷蔵倉庫業務、不動産賃貸など多角的な事業を展開している企業グループです。同社は、国民の健康的な食生活への貢献を社会的使命とし、集荷力・販売力の強化に努めています。また、広範な機能を有する販売会社への転換を図り、新たな価値創造によってステークホルダーの期待に応えることを目指しています。

中期経営計画「SG-2023」においては、持続的な成長を目指す基本コンセプトのもと、機能面と商品戦略の両面で具体的な行動計画を策定しています。機能面では、物流の効率化、加工機能の強化、持続可能な漁業・水産物の認証を活かした商流の拡大、安全・安心基準のレベルアップ、新規投資の推進、多様な働き方を尊重した労働環境の改善などに注力しています。商品戦略では、鮮魚類・鮮マグロ類の品質にこだわり、養殖魚の取扱い拡大、荷主・メーカーとの協業による販売企画・商品開発の強化を目指しています。

経営環境の変化に対応しつつ、築地魚市場は、新型コロナウイルス感染症の影響や国際情勢の不安定さ、円安による輸入価格の上昇などの逆風に直面しています。これらの課題に対処するため、同社は中期経営計画の目標達成に向けて、業務筋への売上回復や平均単価の上昇を通じた売上高の増加、営業利益の改善に取り組んでいます。また、冷蔵倉庫業では、エネルギー価格の上昇に伴うコスト増加に対応するため、保管料の値上げを進めています。

築地魚市場は、持続可能な成長を目指し、経営基盤の強化と事業の多角化を進めています。同社の成長戦略は、水産物の供給から加工、流通までを一貫して手掛けることで、食品安全と環境保護に貢献し、社会的使命の達成を目指しています。