セーラー万年筆JP:7992

時価総額
¥39.4億
PER
文具とロボットの製造販売を主軸に、筆記具の国内外販売、プラスチック射出成形用ロボットのオーダーメード装置等を手掛ける。

沿革

1932年8月

阪田久五郎が1911年2月に創業したものを法人組織とし、資本金250千円で株式会社セーラー万年筆阪田製作所を広島県呉市に設立し、万年筆、インキ、画錨その他文具類の製造販売を開始

1939年4月

広島県安芸郡大屋村に天応工場(現広島工場)を新設

1941年1月

東京都中央区日本橋橘町に東京事務所を設置

1941年4月

社名を株式会社阪田製作所に変更

1949年6月

広島証券取引所に上場

1949年8月

東京事務所を東京支社に変更し東京都中央区日本橋兜町に移転

1952年5月

社名を株式会社セーラー万年筆阪田製作所に変更し本社を東京都中央区日本橋茅場町に移転

1960年5月

社名をセーラー万年筆株式会社に変更(英訳名 The Sailor Pen Co.,Ltd.)

1961年10月

東京証券取引所市場第二部に上場

1963年4月

東京都八王子市に八王子工場新設

1969年5月

ロボットマシン(射出成形品自動取出装置)製造販売開始

1972年10月

八王子工場売却、東京都八王子市に八王子事業所新設

1973年10月

台湾写楽股份有限公司を子会社として台湾高雄市に設立(2002年10月 清算)

1978年4月

本社を東京都台東区上野に移転

1982年4月

八王子事業所を東京都青梅市に移転し、ロボット機器事業部に変更

1987年1月

東京事業所を東京都江東区毛利に設置し、文具事業部を移転

1989年5月

大阪支店を東大阪市に移転

1996年6月

THE SAILOR (THAILAND) CO.,LTD.を子会社としてタイ国バンコク市に設立

1997年2月

ロボット機器事業部を東京都青梅市新町に移転

1997年4月

本社を東京都江東区に移転

1997年6月

SAILOR U.S.A.,INC.を子会社として米国ジョージア州に設立(2005年9月 清算)

1998年1月

Sailor Corporation of America,INC.を子会社として米国ジョージア州に株式取得により設置

(2005年1月 全株式売却)

1999年7月

ロボット機器事業部第2工場を新設

2000年10月

英国ハーツに文具事業の海外拠点ヨーロッパ支店設立

2002年5月

中国におけるロボットマシン生産子会社 写楽精密機械(上海)有限公司設立

2003年3月

米国におけるロボットマシン販売拠点として3社合弁でSAILOR AUTOMATION,INC.(関連会社)をカリフォルニア州プレセンティアに設立

2005年8月

SAILOR AUTOMATION,INC.を子会社化(2018年6月 全株式売却)

2008年7月

「有田焼万年筆」(香蘭社製)がG8北海道洞爺湖サミットの記念品として、内閣総理大臣から各国首脳に贈呈

2009年4月

ロボット機器事業部 世界初無線コントローラ搭載の「RZ-Σ」シリーズ開発

2009年7月

「有田焼万年筆」が第3回ものづくり日本大賞の優秀賞を受賞

2011年5月

創立100周年記念謹製万年筆「有田焼染付桐鳳凰文具セット」「島桑」限定発売

2012年8月

大学とのコラボで誕生した就活生のための「就活ボールペン」発売

2013年12月

北海道支店を廃止し、2014年1月より本社文具事業部東京支店に統合

2015年2月

大阪支店を大阪市城東区へ移転

2015年2月

水や光に強いカラフルな万年筆顔料インク「STORiA(ストーリア)」発売

2017年3月

本社を東京都墨田区に移転

2017年7月

普通株式につき10株を1株に併合し、単元株式数を100株に変更

2018年3月

2018年4月

お客様の声をもとに生まれた厳選100色、万年筆用ボトルインク「インク工房」発売

プラス株式会社との業務・資本提携契約を締結

併せて第三者割当増資による新株式発行実施(同社が筆頭株主となる)

2018年10月

オリジナルペン先万年筆14種をモデルチェンジして販売再開

2019年3月

2019年8月

2020年2月

2020年6月

2020年7月

2021年2月

2021年3月

2021年4月

2021年5月

2022年4月

2022年5月

2022年10月

優れた操作性、高速、高精度の射出成形機取出ロボット最上位機種「sigma5 Series」

高精度で拡張性に優れた標準タイプ取出ロボット「sigmaA Series」発売

北米の高級筆記具専門誌「PENWORLD」の読者投票で、「もっとも書き心地の良い万年筆」2年連続受賞

「SHIKIORI-四季織-おとぎばなし」万年筆、ボールペンを発売

国内文具営業をプラスグループの文具販売事業を統合した新会社「コーラス株式会社」に委託を発表

ぺんてる株式会社とのロボット事業における業務提携を発表

欧州販売拠点として、フランスの代理店を子会社化(「Sailor Pen Europe SAS」)

「天応工場」を「広島工場」に名称変更

ものづくりの原点に立ち返るため、本店を創業の地である広島県呉市の広島工場へ移転

本部機能を東京都港区虎ノ門に移転(東京本社とする)

東京証券取引所の市場区分見直しにより東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行

プラス株式会社が当社株式の過半数を取得し、当社は同社の子会社となる

広島工場敷地内に、主に万年筆製造を目的とした新工場棟竣工

事業内容

セーラー万年筆は、2022年5月23日にプラス株式会社の子会社となり、プラスグループの一員です。同社グループは、セーラー万年筆、子会社2社、関連会社1社で構成され、文具とロボットの製造販売を主な事業としています。

文具部門では、主に筆記具の製造販売を行っており、一部の商品は持分法適用関連会社であるサンライズ貿易から仕入れています。国内文具販売は、プラス株式会社の子会社であるコーラス株式会社に業務を委託しており、海外販売は連結子会社のSailor Pen Europe SASが担当しています。

ロボット部門では、プラスチック射出成形品用の標準機および特注機の設計、製造、販売をセーラー万年筆が行っています。これには、プラスチック射出成形品の二次、三次工程の自動化、ストック装置、プラスチック射出成形工場のFA化システムなどのオーダーメード装置が含まれます。海外での販売は、連結子会社のTHE SAILOR(THAILAND)CO.,LTD.が担っています。

このように、セーラー万年筆は文具とロボットの製造販売を軸に事業を展開しており、国内外での販売網を持つグローバル企業です。

経営方針

セーラー万年筆は、高品質な製品を通じて社会・文化の発展に貢献することを経営理念としています。同社は、お客様の満足度を最大化し、革新的な技術開発を行い、独創性に富む商品を提供することを目指しています。また、信頼される企業集団を目標に掲げ、真・技・美の三位一体をもって、唯一無二の万年筆メーカーを目指しています。

2022年度には、プラス株式会社のグループ入りを果たし、広島工場に新棟を竣工するなど、大きな転換を図りました。これにより、プラス株式会社やぺんてる株式会社などとの協業を加速させ、相乗効果や新たな付加価値の創造を可能にしています。特に、広島工場の新棟建設は、万年筆の製造能力を本格的に増強し、供給面での不安を解消することで、積極的な販売攻勢を行える体制を整えました。

2023年度は、新たな飛躍を遂げるため、ブランド戦略の強化、海外市場への新規市場開拓、製造戦略の効率化など、様々な施策を実行しています。また、ロボット機器事業においても、営業黒字への転換を目指し、新たな施策を講じています。

セーラー万年筆は、サステナビリティへの取り組みも重視しており、SDGsの具現化に努めています。クリーンエネルギーの積極活用、万年筆のサステナブル性のアピール、海洋プラスチックごみゼロ活動への協力など、地球環境にやさしい企業活動を推進しています。

このように、セーラー万年筆は、プラスグループの一員として、文具とロボットの製造販売を軸に、ブランド戦略の強化、海外市場の開拓、製造効率の向上、サステナビリティへの取り組みなど、多角的な成長戦略を推進しています。