壽屋JP:7809

時価総額
¥162.8億
PER
17.5倍
フィギュア、プラモデル、雑貨の企画・製造・販売を行い、自社及び他社のキャラクターIPを活用したホビー関連品を展開。

沿革

1947年6月

東京都立川市曙町に玩具店「おもちゃの店 壽屋」として創業。

1953年1月

資本金30万円をもって有限会社壽屋を設立。

1963年6月

東京都立川市第一デパート内に移転。「人形と玩具 壽屋」へ店名変更。

1981年7月

「ホビーショップ コトブキヤ」に店名変更。

1983年7月

電話受付による通信販売事業開始。

1984年4月

ミニチュアの組立模型(フィギュア)の企画開発、製造販売を開始。
自社製品において初のオリジナルガレージキットとなる「アーマメント」を製品化、発売。

1995年12月

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の版権を取得し、フィギュアを自社製品化。(他社版権の使用許諾を受けた製品)「綾波レイ」「エヴァンゲリオン初号機」を発売。

1996年11月

有限会社から株式会社に組織変更。

1997年4月

「ホビーショップ コトブキヤ 立川」に店名変更。

1997年12月

ミニチュアの完成模型(フィギュア)の企画開発、製造販売を開始。
イラストレーター及びキャラクターデザイナーとして活躍する天野喜孝氏デザインのガレージキットである「ナイトメア」を自社製品化、発売。

1998年4月

インターネットによる通信販売事業を開始。

1998年12月

北米へ向けての製品輸出を開始。

1999年6月

アジアへの自社製品輸出を開始。

1999年12月

㈱スクウェア(現 ㈱スクウェア・エニックス)が開発・販売を手掛けるゲーム「ファイナルファンタジー」の版権を取得し、フィギュアを自社製品化、発売。

2000年3月

北米での販売強化を目的として、米国カリフォルニア州に卸業を手掛ける子会社のKOTO,INC.を設立。

2001年11月

米国ルーカスフィルム社(現The Walt Disney Company子会社)より版権を取得し、映画「スター・ウォーズ」のフィギュアを自社製品化。
「ダース・ベイダー」を発売。

2001年11月

日本国内における小売販売拠点として、大阪府大阪市浪速区(日本橋)に「コトブキヤ 日本橋」を出店。

2002年4月

欧州への自社製品輸出を開始。

2003年12月

プラモデルの企画開発、製造販売を開始。
㈱バンプレスト(現 ㈱バンダイナムコエンターテインメント)が開発・販売を手掛けるゲーム「スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS」の版権を取得し、シリーズのプラモデルを自社製品化、発売。

2004年6月

オタクの集まる街として認知され始めた東京都千代田区(秋葉原)に、小売販売拠点及び各種ホビー関連イベントスペースとして「コトブキヤ ラジオ会館」を出店。

2005年7月

米国ワーナーブラザース社より版権を取得し、映画「バットマン」のフィギュアを自社製品化、発売。

2006年4月

中国広東省・虎門地区に位置する曜達塑膠五金制品有限公司(YIU TAT PLASTICS METAL PRODUCTS CO.,LTD)へフィギュア及びプラモデルを中心とした製造委託を開始。

2006年9月

女性顧客向け製品の企画開発、製造販売を開始。
㈱ニトロプラスが開発・販売を手掛けるゲーム「咎狗の血 アキラ」のフィギュアを自社製品化、発売。

2006年12月

映画「スター・ウォーズ」のフィギュア「C-3PO&R2-D2」を自社製品化、発売。
スター・ウォーズオフィシャルサイトより「Best of 2006」を受賞。

2007年12月

映画「スター・ウォーズ」のフィギュア「ラルフ・マクウォーリー版ルーク VS ベイダー」を自社製品化、発売。
スター・ウォーズオフィシャルサイトより「Best of 2007」を受賞。

2008年2月

自社製品、他社商品の倉庫管理業務や運送業務の委託先であった㈱スミレ・ジョイント・ロジを子会社化。

2008年2月

米国マーベル社(現The Walt Disney Company子会社)より版権を取得し、映画「アイアンマン」のフィギュアを自社製品化、発売。

2008年4月

南米、ロシアへの自社製品輸出を開始。

2009年11月

オリジナルライセンス製品の企画開発、製造販売を開始。
プラモデル「フレームアームズ」シリーズを発売。

2009年11月

ホビー雑貨の企画開発、製造販売を開始。
キャラクター箸「スター・ウォーズ ライトセイバーチョップスティック」を発売。
米国大手総合ゲーム情報サイト「IGN.com」から多くの人に認知された人気商品として「2009年ベスト・コレクティブル賞」を受賞。

2010年12月

米国ワーナーブラザース社より世界60ヶ国以上のライセンシーの中から「最優秀ハードライセンス賞」を受賞。

2011年7月

「コトブキヤ ラジオ会館」を東京都千代田区(秋葉原)内で移転。「コトブキヤ 秋葉原館」へ店名変更。

2012年6月

中国での販売強化を目的として、上海市に100%子会社の上海寿屋進出口有限公司(非連結子会社)を設立。

2012年10月

㈱スミレ・ジョイント・ロジの株式を全部譲渡。

2013年3月

中東、南アフリカへの自社製品輸出を開始。

2013年9月

資本金15,000万円に増資。

2013年9月

KOTO,INC.の株式を全部譲渡。

2014年2月

「コトブキヤ 日本橋」をリニューアルオープン。

2015年5月

オリジナルライセンス製品である「フレームアームズ」のスピンアウトシリーズ「フレームアームズ・ガール」シリーズを発売。

2015年7月

中国政府文化部及びCCG EXPO主催社より、プラモデル「フレームアームズ・ガール」シリーズが「最人気海外プラモデル賞」を受賞。

2016年1月

一般社団法人首都圏産業活性化協会よりTAMAブランド企業として認定され、「TAMAブランド大賞」を受賞。

2016年3月

東京都立川市緑町の壽屋ビルへ本社を移転。

2016年5月

本社ビル1F、2Fに地元立川市における当社アンテナショップとして「コトブキヤ 立川本店」を出店。

2016年9月

JR秋葉原駅の構内に「コトブキヤ エキナカ秋葉原」を出店。

2017年2月

KOTOBUKIYA US BRANCH OFFICEを開設。

2017年4月

オリジナルコンテンツ、TVアニメ「フレームアームズ・ガール」を、放送局BS11およびTOKYO MX、AT-X、インターネット動画配信サービス各社にて放映開始。

2017年9月

東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場に株式上場。

2019年6月

劇場アニメ「フレームアームズ・ガール~きゃっきゃうふふなワンダーランド」公開。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。

2023年3月

創業70周年を記念して、「1/300 壽屋ビルプラモデル」を発売。

事業内容

壽屋は、フィギュア、プラモデル、雑貨などのホビー関連品の企画、製造、販売を行う企業です。同社は、人気アニメ、ゲーム、映画のキャラクターや自社オリジナルキャラクターの商品を一貫して手掛けています。製品の企画から開発、デザイン、製造管理、販売までを自社で行い、製造は主に中国の製造会社に委託するファブレス生産形態を採用しています。

同社の製品ラインナップには、細部までこだわり抜かれたフィギュア、組み立て式のプラモデル、キャラクターやアイテムをデザイン化した雑貨があります。特にプラモデルは、未塗装でもキャラクターの配色を再現できる精密な設計が特徴です。また、雑貨に関しては、立体表現を生かしたデザイン性の高い製品を展開しており、女性向けジャンルでは独自アレンジの製品が定番シリーズとなっています。

販売形態は、卸売業者を中心とした他社への販売のほか、自社運営の小売店舗や通信販売サイト、他社媒体のECサイトでの販売を行っています。小売店舗では、自社製品だけでなく他社商品も取り扱い、顧客ニーズに応える幅広いホビー関連品を提供しています。また、オリジナル特典や店舗限定品の開発にも力を入れ、他社との差別化を図っています。

海外展開においては、北米、欧州、アジアのディストリビューターへの販売を行い、クールジャパン需要の高まりに応えています。また、自社開発コンテンツのライセンス事業も行い、『フレームアームズ・ガール』や『メガミデバイス』などのオリジナルコンテンツを通じて、メディアミックス展開とプロパティ管理を進めています。

経営方針

壽屋は、フィギュア、プラモデル、雑貨などのホビー関連品を手掛ける企業であり、その成長戦略は多角的なアプローチに基づいています。同社は、社会に貢献し、感謝される分野で常に感動と驚きを提供することを企業理念として掲げており、柔軟な事業展開を推進しています。経営指標としては、売上高経常利益率を安定的に10.0%以上とすることを目標にしています。

経営戦略の核となるのは、エンターテインメント分野全般へのシフトと自社IPの積極展開です。自社IPは版権使用料が発生しないため利益率が高く、複合的な製品展開が可能です。国内では自社IPの展開とエンターテインメント分野への進出を、海外では流通・販売力の強化を図っています。また、デジタルコンテンツを含む新たなプロジェクトにも取り組んでおり、持続的成長のエンジンとしています。

対処すべき課題としては、自社IPの拡充に向けた投資・育成、海外展開・EC機能の強化、サプライチェーンの拡充、新領域の確立、経営基盤の強化と人的資本投資の拡充が挙げられます。特に、自社IP製品の開発・製造に注力し、美少女及びロボットカテゴリーで長期的にキャラクターを投下できるシリーズの創出や、他メディアを活用したビジネスモデルの確立が重要です。海外市場での事業展開の強化も重要事項としており、新たな顧客獲得や製品・サービスの浸透を目指しています。

壽屋は、これらの戦略を通じて、既存のマーケットにとらわれない新たな価値を創造し、企業の持続的な成長を目指しています。