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キヤノン (7751) 株価
株価・出来高の推移
時価総額の推移
PERの推移
PBRの推移
事業内容
キヤノンは、プリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルという4つの主力事業を展開する総合技術企業です。同社は一般消費者から企業、医療機関、製造業まで幅広い顧客層に向けて、光学技術と精密機械技術を核とした製品とサービスを提供しています。連結子会社321社と関連会社8社を含むグループ全体で、開発から生産、販売、サービスまでの一貫した事業活動を世界規模で展開しています。
同社の収益構造は、企業向けのプリンティング事業が最大の柱となっており、オフィス向け複合機やレーザープリンターなどが主力製品です。医療機器事業では病院や診療所向けにCT装置や超音波診断装置を、イメージング事業では一般消費者や映像制作会社向けにデジタルカメラや交換レンズを展開しています。販売は国内ではキヤノンマーケティングジャパンが、海外では米国、欧州、中国、アジアなど各地域の販売子会社が担当する体制を構築しています。
プリンティング事業は複合機やプリンターに加え、商業印刷向けの大型デジタル印刷機も手がけています。メディカル事業では診断用医療機器から眼科機器、体外診断システムまで医療現場に不可欠な製品群を展開。イメージング事業はプロ向け一眼レフカメラから監視カメラシステム、放送機器まで映像関連製品を幅広くカバーしています。インダストリアル事業では半導体製造装置や有機ELディスプレイ製造装置など、最先端技術を支える産業機器の開発・製造を行っています。
経営方針
キヤノンは2026年から開始する新5か年計画「グローバル優良企業グループ構想フェーズⅦ」において、「生産性革新を断行し、新たなる成長を実現する」を基本方針に掲げています。同社は2030年までに売上高5兆6,000億円、営業利益率15%、ROE15%の達成を目指しており、これは2025年実績(売上高4兆6,247億円、営業利益率9.8%、ROE9.7%)からの大幅な改善を意味します。この目標実現に向け、販売・生産・メディカル事業の3つの構造改革を推進し、成長性の高いメディカルとインダストリアル事業に重点的に投資する方針です。
メディカル事業では、高齢化社会の進展に伴う医療ニーズ拡大を受けて、マルチポジションCTやフォトンカウンティングCTなどの次世代画像診断機器を投入します。同社はAI技術を活用した画像診断支援やワークフロー効率化ソリューションの拡充を図り、プレシジョン・メディシンの実現に貢献していく計画です。一方、インダストリアル事業では、AI需要に牽引される半導体市場の成長を捉え、ArF露光装置への参入やナノインプリントリソグラフィ技術の実用化を進めます。また、急拡大するパッケージ基板市場では圧倒的なシェアを持つi線露光装置をさらに強化していきます。
既存事業の強化と並行して、同社は宇宙ビジネスと AIプラットフォーム事業という2つの新領域に本格参入します。宇宙事業では、関係会社キヤノン電子の人工衛星技術に加え、グループが持つ光学・センシング・画像処理技術を統合し、人工衛星やコンポーネント製造から撮影データを活用したソリューションまで事業領域を拡大する予定です。AIプラットフォーム事業では、顧客の現場で稼働する同社製品から得られる膨大なデータを分析し、新たな課題解決ソリューションを提供することで、ハードウェア中心からソフトウェア・サービス事業への転換を図ります。
技術革新への取り組みでは、各事業領域でAI技術の積極活用を進めています。プリンティング事業では機器稼働データとナレッジを組み合わせたスマートサービスシステムを強化し、メディカル事業では診断支援AI の開発を加速しています。同社は研究開発投資を継続的に拡大し、光学技術、画像処理技術、精密加工技術といったコア技術をベースに、社会課題の解決に貢献する革新的な製品・サービスの創出を目指しています。これらの取り組みにより、成熟市場への依存からの脱却と持続的な企業価値向上を実現する構えです。