トプコンJP:7732

時価総額
¥2012.1億
PER
44.4倍
スマートインフラ事業、ポジショニング・カンパニー、アイケア事業を展開し、トータルステーション、3Dレーザースキャナー、測量用GNSS受信機、3次元眼底像撮影装置などの製造・販売・サービスを提供。

沿革

1932年9月

服部時計店精工舎の測量機部門を母体とし、資本金1,000千円にて創立。
    商号  東京光学機械株式会社
    本社  東京市京橋区銀座4丁目2番地
    工場  東京市豊島区、滝野川区

1933年4月

東京市板橋区志村本蓮沼町180番地(現在地)に本社工場を完成し移転。

1946年12月

山形機械工業(現、㈱トプコン山形)を山形県山形市に設立。

1949年5月

東京・大阪証券取引所に株式を上場。

1960年3月

東京芝浦電気㈱(現、㈱東芝)の関係会社となる。

1969年10月

東京光学精機㈱(現、㈱トプコンオプトネクサス)を福島県田村郡に設立。

1970年4月

Topcon Europe N.V.(現、Topcon Europe B.V.)をオランダ、ロッテルダムに設立。

1970年9月

Topcon Instrument Corporation of America(現、Topcon Medical Systems, Inc.)を
アメリカ、ニューヨーク(現、ニュージャージー州)に設立。

1975年1月

測量機販売会社トプコン測機㈱(現、㈱トプコンソキアポジショニングジャパン)を設立。

1976年12月

医科器械販売会社の㈱トプコンメディカルジャパンを設立。

1979年4月

Topcon Singapore Pte. Ltd.をシンガポールに設立。

1986年4月

Topcon Optical(H.K.)Ltd.を香港に設立。

1986年9月

東京・大阪証券取引所  市場第一部に指定。

1989年4月

会社名を株式会社トプコンに変更。

1994年9月

Topcon Laser Systems Inc.(現、Topcon Positioning Systems, Inc.)をアメリカ、カリフォルニア州に設立、Advanced Grade Technology社を買収し、マシンコントロール事業に進出。

2000年7月

アメリカのJavad Positioning Systems, Inc.を買収し、精密GPS受信機及び関連システム製品を販売開始。

2001年7月

持株会社としてTopcon America Corporationをアメリカ、ニュージャージー州に設立し、医用機器と測量機器の事業分野別に販売会社等を再編。

2002年7月

Topcon Singapore Pte.Ltd.を清算し、シンガポールに新たにTopcon South Asia Pte.Ltd.
(現、Topcon Singapore Medical Pte.Ltd.)を設立。

2004年7月

中国東莞市にTopcon Optical(H.K.)Ltd.がYue Long Industrial Companyとの合弁によりTopcon Optical(Dongguan)Technology Ltd.を設立。

2005年7月

Topcon Europe Positioning B.V.、Topcon Europe Medical B.V.をオランダに設立。

2006年10月

農業分野への本格参入を目的として、オーストラリアのKEE Technologies Pty Ltd.(現、
Topcon Precision Agriculture Pty Ltd.)を買収。

2007年5月

アメリカのJavad Navigation Systems, Inc.より移動体制御に関する営業権を譲受。

2008年2月

㈱ソキア(のちの㈱ソキア・トプコン)の株式公開買付けを実施し、子会社化。

2009年3月

大阪証券取引所への上場を廃止。

2014年12月

ドイツのディスプレイメーカー Wachendorff Elektronik GmbH & Co. KG (現、Topcon
Electronics GmbH & Co. KG)を買収。

2015年4月

IT農業事業の拡充を目的として、アメリカのDigi-Star Investments, Inc.(現在はTopcon Positioning Systems, Inc.に統合済み)を買収。

2015年6月

IT農業事業の拡充を目的として、カナダのNORAC Systems International, Inc.(現、Topcon Agriculture Canada,Inc.)を買収。

2015年9月

㈱東芝の関係会社でなくなる。

2017年8月

アイケアIoTビジネスの推進拠点として、Topcon Healthcare Solutions, Inc.をアメリカ、ニュージャージー州に設立。

2018年2月

BIM向けソフトウエア会社であるアメリカのClearEdge3D, Inc.を買収。

2018年4月

アイケアIoTシステムの開発会社であるフィンランドのKIDE Clinical Systems, Oy.(現、Topcon Healthcare Solutions EMEA Oy)を買収。

2020年1月

㈱ソキア・トプコンを清算。

2020年2月

日本・アジア市場におけるポジショニング・ビジネスの統括会社として、㈱トプコンポジショニングアジアを東京都板橋区に設立。

2021年7月

アイケア製品の製造拠点として、イタリアのVISIA Imaging S.r.l.を買収。

2022年4月

市場区分変更により、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に上場先を移行。

事業内容

トプコンは、2023年3月31日現在、本社、連結子会社65社、関連会社9社で構成されるグローバル企業です。トプコンは主にスマートインフラ事業、ポジショニング事業、アイケア事業の3つのセグメントで事業を展開しています。

スマートインフラ事業では、トータルステーション(自動追尾、モータードライブ、マニュアル、工業計測用、イメージングステーション)、レイアウトナビゲーター、MILLIMETER GPS、3D移動体計測システム、3Dレーザースキャナーなどの製品を提供しています。このセグメントにおける主要な製造・開発拠点には、トプコン山形、トプコンオプトネクサス、Topcon Optical(Dongguan) Technology Ltd.、ClearEdge3D, Inc.があります。

ポジショニング事業では、測量用GNSS受信機、GNSSリファレンスステーションシステム、土木施工用マシンコントロールシステム、精密農業用マシンコントロールシステムなどを提供しており、Topcon Positioning Systems, Inc.、Topcon Agriculture Canada, Inc.、Topcon Electronics GmbH & Co.KGがこのセグメントの主要な拠点です。

アイケア事業では、3次元眼底像撮影装置、眼底カメラ、ノンコンタクトタイプトノメーター、スリットランプ、手術用顕微鏡などの製品を提供しています。このセグメントにおける主要な製造・販売拠点には、トプコン山形、トプコンオプトネクサス、Topcon Healthcare Solutions, Inc.、Topcon Optical(Dongguan) Technology Ltd.が含まれます。

スマートインフラ事業とポジショニング事業は、事業関連性が高く、対象顧客も類似しているため、製品の販売を相互に行っており、スマートインフラ事業は主に日本及びアジアで、ポジショニング事業は主に北米及びヨーロッパで販売活動を行っています。

経営方針

トプコンは、2023年度を初年度とする新たな中期経営計画「中期経営計画2025」を策定し、実行に移しています。この計画では、「医・食・住の成長市場において、社会的課題を解決し事業を拡大する」という経営ビジョンを掲げています。具体的には、2032年に創立100周年を迎える際に、現状の約2倍の連結売上4,000億円への事業成長を目指しています。

この目標達成に向けて、トプコンは3つの基本戦略を掲げています。第一に、「顧客指向の深化」を通じて、顧客に必要とされる企業であり続けること。第二に、「基盤改革」を進め、持続成長のための効率的な組織を確立すること。そして第三に、「DX加速」により、次の成長事業を創出し続けることです。

これらの戦略の下、トプコンは医療、農業、インフラストラクチャーの各分野で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、社会的課題の解決に貢献しています。例えば、医療分野では、眼疾患の早期発見・治療に貢献する「フルオートスクリーニング機」の活用、農業分野では、IT農業機器や光学センサー技術を用いた「農業の工場化」による生産性向上、インフラストラクチャー分野では、ICT自動化施工技術や3次元計測技術を活用した「建設工事の工場化」による生産性向上と技能者不足解消を目指しています。

また、トプコンはSDGsへの取り組みとしても、これらの技術を活用し、CO2排出量の削減や眼疾患の早期発見・治療に貢献しています。これらの取り組みを通じて、トプコンは持続可能な社会の実現に貢献し、中長期的な成長を目指しています。