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オーバルJP:7727
事業内容
オーバルは、計測機器の製造・販売を主な事業とする企業グループです。具体的には、流量計、受信器、分析計、流体制御装置などを手がけています。また、これらの機器に関連するメンテナンスサービスも提供しています。オーバルは、子会社12社と関連会社3社を持ち、グローバルに事業を展開しています。
オーバルの事業は、センサ部門、システム部門、サービス部門の3つに分かれています。センサ部門では、工業用計測機器および関連機器の製造・販売を行っています。主な関係会社には、山梨オーバル、宮崎オーバル、OVAL ASIA PACIFIC PTE. LTD.などがあります。
システム部門では、計装および制御・管理装置の製造・販売を行っています。この部門の主な関係会社には、OVAL ASIA PACIFIC PTE. LTD.とOVAL ENGINEERING SDN. BHD.があります。これにより、オーバルは多様なニーズに応える製品を提供しています。
サービス部門では、工業用計測機器および装置に関するメンテナンス業務や流量計の検定業務を行っています。京浜計測や山陽機器検定が主な関係会社として、この部門を支えています。オーバルアシスタンスは、センサ部門とサービス部門の業務支援を行っています。
経営方針
オーバルは、計測技術を基盤に新たな価値を創造し、豊かな社会の実現に貢献することを経営理念としています。同社は、流体計測技術から計測技術全般に事業領域を拡大し、付加価値の高いセンサ・ソリューションを提供することで、顧客に新たな価値を提供しています。また、地球温暖化問題に対応するため、カーボンニュートラルや再生エネルギー関連商品を提供し、持続可能な社会の実現に寄与しています。
オーバルは、2032年3月期までに売上高200億円、経常利益29.5億円、ROE10.0%を目指す中長期経営ビジョンを掲げています。このビジョンの達成に向け、2025年3月期を最終年度とするPHASE1「Imagination2025」では、業務プロセスや組織構造の見直しを行い、効率化と最適化を図っています。続くPHASE2「Imagination2028」では、基盤を活かしさらなる成長を目指しています。
成長戦略の一環として、オーバルは収益基盤の強化に注力しています。既存技術を活用した派生製品やリニューアル製品の開発を進め、主力製品のラインナップを拡充しています。例えば、2024年秋に販売開始した電池式クランプオン超音波流量計は、顧客のニーズを反映した新製品です。また、設計や生産方式の見直しを通じて、品質や納期の安定化とコスト削減を実現しています。
持続的成長のための戦略的投資も重要な要素です。オーバルは、エンジニアリングや生産技術のノウハウを活用し、新たな事業の創出を進めています。スマート封印システム「Lock‘n Lorry」は、環境問題や安全性向上を実現する次世代製品として開発されました。さらに、M&Aを通じて新たなビジネスや利益創出を図っています。
アジア市場の強化も重要な戦略です。オーバルは、中国、韓国、台湾、ASEAN地域を重点地域とし、各地域の特性に応じた事業展開を行っています。販売チャネルの強化や情報共有を通じて、アジアNo.1のセンシング・ソリューション・カンパニーを目指しています。
SDGsへの取り組みとして、オーバルは水素計測技術を活かし、脱炭素化関連製品を提供しています。水素計測用流量計やアンモニア計測用流量計をラインナップし、水素サプライチェーンにおける流量計測と校正を行っています。さらに、専用の校正設備を計画し、クオリティや精度の向上を図っています。
オーバルは、成長を支える基盤として人材育成を重視しています。教育・研修制度を充実させ、次世代を担う人材の育成を進めています。また、DE&Iの推進を通じて、優秀な人材の確保と従業員エンゲージメントの向上を図り、快適でやりがいのある職場環境を提供しています。