- 日本企業
- 日本ライフライン
日本ライフラインJP:7575
事業内容
日本ライフラインは、心臓血管領域を中心に医療機器の製造、輸入、販売を行う企業です。同社は、心臓の不整脈治療に用いる心臓ペースメーカやICD(植込み型除細動器)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)を取り扱っています。これらの製品は、同社が仕入れと販売を行っています。
また、心臓の不整脈検査に用いるEP(電気生理用)カテーテルや不整脈治療に用いるアブレーションカテーテルも主要製品です。これらは日本ライフラインが製造、仕入れ、販売を行い、一部はJLL Malaysia Sdn. Bhd.が製造し、同社に販売しています。
心血管関連では、大動脈疾患治療に用いる人工血管やFrozen Elephant Trunk、ステントグラフトが主な製品です。これらも日本ライフラインが製造、仕入れ、販売を行っています。
脳血管関連では、脳血管内治療に用いる塞栓用コイルや血栓吸引カテーテル、ステントリトリーバーが主な商品です。これらの商品の仕入れと販売も同社が担当しています。
消化器分野では、消化器疾患治療に用いる大腸用ステントや胃・十二指腸用ステント、肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針、胆管チューブステントが主要製品です。これらも日本ライフラインが製造、仕入れ、販売を行い、一部はJLL Malaysia Sdn. Bhd.が製造しています。
経営方針
日本ライフラインは、医療機器業界での成長を目指し、2023年5月に2024年から2028年までの中期経営計画を発表しました。この計画では、売上高や営業利益率、ROIC、EPSなどの数値目標を設定し、特に「新領域の拡大」、「競争力のある製品の継続的導入」、「資本効率を意識した経営の強化」を重点施策としています。
新領域の拡大においては、心臓血管領域で培った技術を活かし、消化器や脳血管領域への進出を進めています。2028年までに脳血管領域で45億円、消化器領域で35億円の売上を目指し、さらに構造的心疾患領域への参入も計画しています。これにより、新たな収益の柱を築くことを目指しています。
競争力のある製品の継続的導入では、メーカーと商社の機能を活かし、新製品の導入を進めています。特に心腔内除細動カテーテルやFET製品の市場シェアを維持しつつ、大腿静脈用止血デバイスの市場浸透を図っています。また、PFA製品の共同開発を通じて、新たな治療法の市場導入を目指しています。
資本効率の向上に向けては、ROICを13%以上にすることを目標に掲げています。適切な資本配分を行い、キャッシュ・アロケーションや株主還元の方針を明確にし、財務の健全性を確保しつつ、成長投資を進めています。これにより、持続的な事業成長を実現することを目指しています。
さらに、日本ライフラインは「グローバル売上高の拡大とOEM製造の推進」を新たな重点施策に設定しました。心臓血管や消化器領域の自社製品を海外市場に展開し、特に中東・アジアを中心に販路を拡大しています。また、OEM製造を通じて新たな事業機会を創出し、長期的な成長を図っています。