日本ライフラインJP:7575

時価総額
¥962.7億
PER
心臓血管領域の医療機器製造・販売を行い、心臓ペースメーカ、ICD、CRT-D、EP/アブレーションカテーテル、人工血管、ステントグラフト、塞栓用コイル、消化器疾患治療用ステント等を手がける。

沿革

1981年2月

東京都豊島区西池袋に、「心臓心拍補助器の販売及び輸入販売」を目的として日本ライフライン株式会社を設立(現 主な事業目的を「医療用機器の製造、販売、輸出および輸入販売」とする)

1983年8月

本社を東京都豊島区要町に移転

1985年7月

株式会社プロメドシステム、株式会社ジャパンハートプロダクトを設立(1989年5月 販売機能を当社に集約し解散)、コーデックス株式会社を設立(1989年6月 販売機能を当社に集約し解散)

1988年6月

本社を東京都豊島区池袋に移転

1992年1月

東京都江東区に商品センターを開設(2005年5月 東京都大田区平和島へ移転、ディストリビューションセンターと改称の後、2014年5月 東京都大田区羽田へ移転、羽田ロジスティックスセンターと改称)

1997年12月

株式を日本証券業協会に店頭売買有価証券として登録(現 東京証券取引所JASDAQ(スタンダード))、株式公開

1999年8月

東京都板橋区にリサーチセンターを開設(2006年7月 東京都北区へ移転)

2000年10月

東京都北区に浮間ファクトリーを開設(2014年11月 閉鎖)

2001年4月

初の自社製品となるPTCAガイドワイヤーを発売

2007年7月

東京都品川区に研修センターとして天王洲アカデミアを開設

8月

ソーリン・グループ・ジャパン株式会社の全株式を取得(2007年9月 当社に吸収合併)

2008年1月

本社を東京都品川区東品川に移転

2009年2月

株式会社ウベ循研の全株式を取得、JUNKEN MEDICAL株式会社と改称(2017年4月 当社に吸収合併)

2010年10月

Synexmed (Hong Kong) Limited(2023年3月 清算手続完了)及び同社完全子会社の心宜医器械(深圳)有限公司の全株式を取得(2023年3月 Enlight Medical Limitedに全株式を譲渡)

12月

千葉県市原市にJUNKEN MEDICAL株式会社市原工場を開設(2017年4月 吸収合併により子会社工場を市原ファクトリーに改称)

2012年1月

埼玉県戸田市にMedical Technology Parkを建設、同施設内に戸田ファクトリーを開設、リサーチセンターを移転(2018年4月 Medical Technology Parkを拡張の後リサーチセンターを移転、2020年4月 リサーチセンターを研究開発統括部と改称)

12月

株式会社ハートブレーンを設立(2016年1月 当社に吸収合併)

2014年10月

栃木県小山市に小山ファクトリーを開設(2020年3月 拡張)

2016年5月

東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)から東京証券取引所市場第一部に市場変更

2017年7月

マレーシアにJLL Malaysia Sdn. Bhd.(現・連結子会社)を設立

2018年7月

大阪府茨木市に関西ロジスティックスセンターを開設

2019年11月

韓国にJLL Korea Co.,Ltd.(現・非連結子会社)を設立

2020年6月

マレーシアにJLL Malaysia Sdn. Bhd.マレーシア工場を開設

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

事業内容

日本ライフラインは、心臓血管領域に特化した医療機器の製造、輸入、販売を行う企業であり、その事業は主に四つのセグメントに分類されます。

最初のセグメントは「リズムディバイス」で、心臓の不整脈治療に用いられる心臓ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)が主な製品です。これらの製品の仕入れと販売を日本ライフラインが担当しています。

次に、「EP/アブレーション」セグメントがあり、心臓の不整脈検査に使われるEP(電気生理用)カテーテルや不整脈治療に用いるアブレーションカテーテルが主要製品です。これらの製品は日本ライフラインが製造、仕入れ、販売を行い、連結子会社のJLL Malaysiaも一部製品の製造を手掛けています。

「外科関連」セグメントでは、大動脈疾患治療に用いる人工血管、オープンステントグラフト、ステントグラフト、脳血管内治療に用いる塞栓用コイル、血栓吸引カテーテルが主な製品として挙げられます。これらの製品の製造、仕入れ、販売も日本ライフラインが行っています。

最後のセグメントは「消化器/PI」で、消化器疾患治療に用いる大腸用ステント、胃十二指腸用ステント、肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針、胆管チューブステントが主要製品です。これらも日本ライフラインが製造、仕入れ、販売を担当しています。

これらのセグメントを通じて、日本ライフラインは医療現場における多様なニーズに応える製品を提供し、心臓血管領域の医療機器市場において重要な役割を果たしています。

経営方針

日本ライフラインは、医療機器の製造、輸入、販売を行う企業であり、心臓血管領域に特化した製品群を提供しています。同社は「最新最適な医療機器を通じて健康社会の実現に貢献する」という経営理念のもと、業界内でユニークな商社とメーカーの機能を併せ持つビジネスモデルを確立しています。このモデルを強化し、価値ある医療機器をタイムリーに提供することで、健康社会の実現に貢献していく方針です。

日本の高齢化進行や生活習慣の変化により、医療費が増加する中、政府は医療費抑制政策を進めており、医療機器の保険償還価格は引下げられる傾向にあります。このような経営環境の中、競合他社との製品開発や販売権獲得の競争が激化しています。

2023年5月には、2024年3月期から2028年3月期までの新中期経営計画を策定しました。この計画では、売上高630億円、新領域売上高80億円、営業利益率20%水準、EPS120円、ROIC12%を数値目標として設定しています。重点課題として、新領域の拡大、競争力のある製品の継続的導入、資本効率を意識した経営の強化を挙げています。

新領域としては、脳血管及び消化器領域に参入し、これらの市場成長が期待できる領域でのプレゼンス確立を目指しています。また、競争力のある製品の導入やプロダクト・ポートフォリオの強化、投資対効果を重視した経営強化にも取り組んでいます。これらの戦略を通じて、日本ライフラインは中期経営計画の数値目標達成を目指しています。