クラシコムJP:7110

時価総額
¥106.5億
PER
13倍
「北欧、暮らしの道具店」を運営し、D2Cドメインでアパレル・キッチン・インテリア雑貨の販売、ブランドソリューションドメインでブランド支援サービスを提供。

沿革

2006年9月

東京都港区において、不動産関連事業を目的として、株式会社クラシコム(資本金800万円)を設立

2007年7月

不動産関連事業を閉鎖

2007年9月

東京都国立市に移転して、D2Cドメインとして自社ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開設し、北欧ヴィンテージ食器の販売を開始

2008年8月

北欧ヴィンテージ食器に加えて、北欧雑貨などの現行品の取り扱いを開始

2009年3月

楽天市場にECモール店を開店

2010年2月

物流業務のアウトソーシングを開始し、埼玉県戸田市に配送拠点を設置

2011年11月

楽天市場のECモール店を閉店し、自社ECサイトに開発資源投入

2012年9月

北欧テイスト以外の商品の取り扱いを開始

2015年7月

ブランドソリューションドメインとして、「北欧、暮らしの道具店」上で、クライアント企業のブランディング支援を開始

2017年3月

オリジナルブランド(KURASHI&Trips PUBLISHING)のアパレル・雑貨の販売を本格化

2019年11月

「北欧、暮らしの道具店」iOS版アプリリリース

2020年4月

「北欧、暮らしの道具店」Android版アプリリリース

2022年8月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

事業内容

クラシコムは、「フィットする暮らし、つくろう。」をミッションに掲げ、人々のWell-beingを実現することを目指しています。同社は、自分らしい生き方を実現し、満足できることを重要な価値観として位置づけ、多くの人々の暮らし作りに貢献しています。

クラシコムが運営する「北欧、暮らしの道具店」は、2007年にスタートしたECサイトで、当初はヴィンテージの北欧食器などを扱っていました。現在では、北欧関連商品の割合は少なくなりましたが、商品販売だけでなく、ユーザーとのつながりを深めるコンテンツ提供も行っています。これらの活動は、北欧カルチャーの本質に根ざしたものであり、同社のライフカルチャープラットフォーム事業の一環です。

ビジネスラインとしては、「D2Cドメイン」と「ブランドソリューションドメイン」を有しており、これらは「カルチャーアセット」と「エンゲージメントチャネル」によって支えられています。D2Cドメインでは、主にアパレル、キッチン、インテリア雑貨を取り扱い、自社企画のオリジナル商品が売上の約53%を占めています。ブランドソリューションドメインでは、クライアント企業のブランドを支援し、継続的に多くのブランドと取り組んでいます。

コンテンツ提供においては、WEB記事、オリジナルドラマやドキュメンタリー、ラジオ番組、音楽プレイリストなど、多様な形式でユーザーとのエンゲージメントを図っています。これらの活動は、クラシコムの強みであり、ライフカルチャープラットフォーム事業の核となっています。

クラシコムの事業は、低い顧客獲得・維持コスト、長期にわたるLTVの伸長、高い効率性、独自性の高い事業構造、拡張性・可変性、価格決定の主導権、従業員の大半が元ユーザーであることなど、多くの特徴と強みを持っています。これらを基に、同社はライフカルチャープラットフォームとしてのさらなる成長を目指しています。

経営方針

クラシコムは、「フィットする暮らし、つくろう。」をミッションに掲げ、ライフカルチャープラットフォーム事業を通じて持続的な成長を目指しています。同社のビジョンは、「自由」「平和」「希望」の三つの力を獲得・維持することにあります。これにより、他者に支配されない自由、望まない競争に巻き込まれない平和、未来への希望を生み出すことを重視しています。

経営戦略として、クラシコムはビジネスラインの拡大と新規ビジネスラインの開発に注力しています。D2Cドメインでは商品カテゴリの拡充を進め、「カテゴリの花束戦略」を通じて長期的な成長を目指しています。一方、ブランドソリューションドメインでは、高単価なメニューの開発と案件単価の向上を図り、成長を加速させています。

また、カルチャーアセットへの継続的な投資を行い、ユーザーとの強いエンゲージメントを生み出すことを最重要戦略としています。コンテンツやデザインへの投資を通じて、魅力的な世界観を醸成し、ブランド及びデータの蓄積を目指しています。

エンゲージメントチャネルの拡大も重要な戦略の一つであり、アプリやYouTubeを通じてエンゲージメントアカウント数の増加を図っています。特にアプリは、中期的なエンゲージメントチャネル拡大の牽引役として期待されています。

優先的に対処すべき事業上の課題としては、コンテンツや商品の強化、集客方法の強化、有能な人材の確保、コーポレート・ガバナンスの実現が挙げられます。これらの課題に対して、クラシコムは質の高いコンテンツ提供、効率的な集客、外部ノウハウの活用による採用活動の強化、ステークホルダーとの対話を通じたガバナンス機能の強化に取り組んでいます。

これらの戦略と取り組みを通じて、クラシコムはライフカルチャープラットフォーム事業のさらなる成長と、多くのステークホルダーの「フィットする暮らし」づくりへの貢献を目指しています。