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名村造船所JP:7014
事業内容
名村造船所は、主に船舶、機械、鉄鋼構造物の製造販売および船舶の修繕を行う企業です。名村造船所グループは、名村造船所を中心に14の子会社と3つの関連会社で構成されています。以下に、名村造船所の事業セグメントについて詳しく説明します。
**新造船事業**
名村造船所とその連結子会社である函館どつく株式会社は、各種船舶の製造販売を行っています。製造においては、鋼材ショット加工を伊万里鉄鋼センターに委託し、船舶資材の一部は名和産業を通じて仕入れています。また、船型の技術開発の一部は名村エンジニアリングが担当しています。
**修繕船事業**
佐世保重工業と函館どつくは、船舶の修繕を行っています。さらに、名村マリンは名村造船所から船舶の修繕を受託しています。これにより、船舶の長寿命化と効率的な運用をサポートしています。
**鉄構・機械事業**
名村造船所と函館どつくは、鉄鋼構造物や機械の製造販売を行っています。資材の一部は名和産業を通じて仕入れ、佐世保重工業ではクランク軸などの船舶用機器の製造を行っています。これにより、幅広い製品ラインナップを提供しています。
**その他事業**
名村情報システムは、ソフトウェア開発や情報機器の販売を行っています。玄海テックは設備の保全や保安業務を受託し、名村マリンは船舶の保守とアフターサービスを提供しています。また、複数のナビゲーション社が船舶貸渡業を営み、佐世保マリン・アンド・ポートサービスは曳船業務を行っています。函館ポートサービスは曳船業務と内航運送業務に従事しています。
経営方針
名村造船所は、持続的な成長を目指し、グループ経営資源の「選択と集中」を深化させる戦略を掲げています。特に新造船事業においては、世界的な経済成長や人口増加、ゼロエミッション化の進展に伴う需要拡大を見据え、生産能力の強化を進めています。これにより、収益の拡大を図り、さらなる成長を実現しようとしています。
新造船事業では、設備投資やデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、建造能力の向上を図っています。特に、ゼロエミッション船の技術開発に注力し、環境負荷の低減を経営の重要課題と位置付けています。これにより、2050年カーボンニュートラルを目指し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。
修繕船事業では、地政学的リスクの高まりに対応し、防衛関連の需要増加を捉え、受注力を強化しています。佐世保重工業や函館どつくの拠点を活用し、国内外の修繕需要に対応する体制を整えています。これにより、安定した収益基盤の確保を図っています。
鉄構・機械事業では、国内の新設工事発注量の低迷に対応し、受注力や施工能力の向上を図っています。人材の適材適所配置やグループ内での連携を強化し、安定した収益体制の構築を目指しています。また、舶用機器部門では、需要増に伴うシェア拡大を図り、収益基盤の強化に取り組んでいます。
名村造船所は、収益力の強化と企業価値の向上を図るだけでなく、地球環境の改善や地域社会への貢献を通じて、ステークホルダーとの信頼関係を強化し、持続的な成長を期待される企業グループの形成を目指しています。