日立造船JP:7004

時価総額
¥2051.1億
PER
10.8倍
環境装置・プラント、機械装置、インフラ設備の設計、製作、据付、販売、修理、保守・保全、運営を手掛け、ごみ焼却発電、リサイクル施設、水処理施設、自動車用プレス機械、ボイラ、防災システム、舶用原動機、風力発電など多岐にわたる。

沿革

[個人営業時代]

1881年4月

英国人E.H.ハンターが大阪鉄工所(当社の前身)を大阪安治川岸に創立

1900年4月

桜島造船場(元桜島工場)操業開始

1911年9月

因島船渠株式会社を買収して因島工場とする。

[旧株式会社大阪鉄工所時代]

1914年3月

株式会社大阪鉄工所設立、前大阪鉄工所の事業一切を継承

1920年12月

株式会社原田造船所より築港工場を買収

1924年6月

彦島船渠株式会社を買収して彦島工場とする。

[日立造船株式会社(新株式会社大阪鉄工所)時代]

1934年5月

日本産業株式会社が株式会社大阪鉄工所の全株式を取得して株式会社日本産業大阪鉄工所(資本金1,200万円)を設立(1934年5月29日)し、旧株式会社大阪鉄工所の事業一切を継承

1934年8月

社名を株式会社大阪鉄工所と改称

1936年2月

日本産業株式会社保有の当社全株式が株式会社日立製作所に肩代りされ、同社の経営系列下に入る。

1943年3月

社名を日立造船株式会社と改称

1943年9月

向島船渠株式会社(現向島工場)及び原田造船株式会社(元大浪工場)を吸収合併

1943年12月

旧海軍の要請により彦島工場を三菱重工業株式会社に譲渡

1944年6月

神奈川造船所(元神奈川工場)操業開始

1944年9月

ミツワ製材工業株式会社を買収して小林工場とする。

1945年3月

大阪市大淀区の此花商業学校校舎を買収して大淀工場とする。

1947年1月

株式会社日立製作所保有の当社全株式が持株会社整理委員会に譲渡される。

1948年12月

全株式を一般に放出・公開

1949年5月

大阪・東京証券取引所に上場

1949年9月

大浪工場閉鎖

1950年4月

技術研究所(大阪市此花区)新設

1950年9月

小林工場閉鎖

1951年1月

大淀工場を日立ミシン株式会社に譲渡

1964年8月

福井機械株式会社(現株式会社エイチアンドエフ(現連結子会社))を設立

1965年7月

堺工場操業開始

1971年4月

舞鶴重工業株式会社(現舞鶴工場)を吸収合併

1972年10月

瀬戸田造船株式会社(1944年11月設立)が、田熊造船株式会社(1951年6月設立)を吸収合併し、社名を内海造船株式会社(現持分法適用関連会社)と改称

1973年4月

有明工場操業開始

1975年1月

日立造船非破壊検査株式会社(現株式会社ニチゾウテック(現連結子会社))を設立

1977年12月

アタカ工業株式会社(アタカ大機株式会社(連結子会社))を経営系列化

1987年1月

堺工場閉鎖

1989年9月

全額出資子会社6社(大阪プラントエンジニアリング株式会社、ニチゾウ陸機設計株式会社、ハイシステムコントロール株式会社、株式会社日立造船技術研究所、日立造船地所株式会社及び株式会社日立造船船舶設計所)を吸収合併

1991年4月

茨城工場操業開始

1993年10月

旧堺工場跡地に堺工場を新設、操業開始

1994年3月

大阪市大正区に技術研究所を新設・移転

1996年12月

環境総合開発センターを舞鶴工場内に開設

1997年10月

有明機械工場(現有明工場)操業開始

1997年12月

桜島工場閉鎖

1997年12月

南港ビル(大阪市住之江区)完成。同ビルを営業・設計・エンジニアリング・調達及び本社部門の拠点とする。

1999年10月

有明機械工場(現有明工場)を日立造船ディーゼルアンドエンジニアリング株式会社(連結子会社)として分社化

2002年10月

造船事業を日本鋼管株式会社(現JFEエンジニアリング株式会社)との共同出資会社であるユニバーサル造船株式会社(現ジャパン マリンユナイテッド株式会社)に営業譲渡

2002年10月

株式会社エイチイーシー(連結子会社)を吸収合併

2009年3月

神奈川工場閉鎖

2009年4月

全額出資子会社10社(日立造船ディーゼルアンドエンジニアリング株式会社、日立造船メカニカル株式会社、Hitzマシナリー株式会社、日立造船鉄構株式会社、株式会社エムテック、Hitz産機テクノ株式会社、株式会社Hitzハイテクノロジー、ニチゾウ電子制御株式会社、株式会社日立造船茨城発電所及びエイチ・エス開発株式会社)を吸収合併

2010年12月

2013年3月

2014年4月

AE&E Inova AG(現Hitachi Zosen Inova AG(現連結子会社))を完全子会社化

NAC International Inc.(現連結子会社)を完全子会社化

アタカ大機株式会社(連結子会社)を吸収合併

2016年1月

有明研究室を設置

2017年2月

2018年10月

Osmoflo Holdings Pty Ltd(現連結子会社)を子会社化

Hitz先端情報技術センターが運用開始

2021年3月

柏工場閉鎖

2021年10月

シールド掘進機事業(シールド掘進機、TBM(トンネルボーリングマシン)及び土木機械等、及びそれらの部品の設計、開発、修理ならびに販売に関する事業等。ただし製造に関する事業を除く。)を、川崎重工業株式会社との共同新設分割により新設した地中空間開発株式会社(現持分法適用会社)に承継

2022年2月

Steinmüller Babcock Environment GmbH(現Hitachi Zosen Inova Steinmüller GmbH(現連結子会社))を子会社化

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

2023年4月

舶用原動機事業(舶用原動機の製造及びアフター サービス事業)を、日立造船マリンエンジン株式会社(現連結子会社)に承継

事業内容

日立造船は、環境装置・プラント、機械装置、インフラ設備の設計、製作、据付、販売、修理、保守・保全、運営を主な事業としています。同社グループは、連結子会社124社及び持分法適用会社30社で構成されており、幅広い事業セグメントを持っています。

環境セグメントでは、ごみ焼却発電・リサイクル施設、水・汚泥処理施設、エネルギーシステム、バイオマス利用システム、海水淡水化プラントなどのプラントや電力卸売を手がけています。Hitachi Zosen Inova AGやHitachi Zosen Inova Steinmüller GmbHはごみ焼却発電設備の製造・販売を、エスエヌ環境テクノロジー㈱は廃棄物処理施設の製造・販売を行っています。

機械・インフラセグメントでは、自動車用プレス機械、ボイラ、プラスチック機械、食品機械、医薬機械、精密機器、エレクトロニクス・制御システム、橋梁、水門扉、煙突、海洋土木、シールド掘進機、防災システムなどを提供しています。㈱エイチアンドエフや㈱ブイテック、㈱プロモテックなどが関連会社として活動しています。

脱炭素化セグメントでは、舶用原動機、脱硝触媒、圧力容器、原子力関連設備機器、電解・PtG、風力発電などを手がけており、NAC International Inc.は使用済核燃料保管・輸送機器の設計、輸送及びコンサルティング業務を行っています。

その他のセグメントでは、Hitz総合サービス㈱が寮・社宅等の施設運営管理業務、㈱エーエフシーがファイナンス業務を提供しています。これらの事業を通じて、日立造船は多岐にわたる分野でサービスを展開しています。

経営方針

日立造船は、環境負荷をゼロにし、人々の幸福を最大化することを目標に掲げる「サステナブルビジョン」を追求しています。このビジョンの下、同社は2050年を見据えた長期目標と2030年に向けた「2030 Vision」を設定し、2023年度から始まる3年間の中期経営計画「Forward 25」を策定しました。この計画では、既存事業の持続的成長、成長事業の創出・拡大、そして持続可能な経営の推進を三つの基本方針としています。

具体的には、海外事業の持続的伸長、事業構造改革の推進、継続的事業の拡大及び新設事業の収益改善に取り組むことで、既存事業の成長を目指します。また、脱炭素化、資源循環、水事業、ライフサイエンス関連事業分野への投資を通じて、成長事業を創出・拡大していく方針です。

さらに、人的資本の強化、事業活動の脱炭素化、DX戦略の推進、リスク管理の徹底を通じて、持続可能な経営を推進し、企業価値の向上を図ります。これらの施策により、2025年度には受注高6,000億円、売上高5,600億円、営業利益280億円(営業利益率5.0%)、ROE9.5%を目標に掲げています。

日立造船は、これらの戦略を通じて、サステナブルで安全・安心な社会の実現に貢献するソリューションパートナーとしての地位を確固たるものにし、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。