ワコムJP:6727

時価総額
¥1153.4億
PER
12.5倍
ブランド製品事業ではクリエイティブソリューションやビジネスソリューションを提供し、テクノロジーソリューション事業ではデジタルペン技術を活用した製品を展開。

事業内容

ワコムは、主にブランド製品事業とテクノロジーソリューション事業の2つの事業セグメントを展開しています。これらの事業を通じて、製品の開発、製造、販売を行い、さらにサービス業務も提供しています。

ブランド製品事業では、クリエイティブソリューションとビジネスソリューションの2つの製品区分があります。クリエイティブソリューションでは、液晶ディスプレイ面に直接描画や文字入力ができるペンタブレットや、筆圧感知が可能なペンタブレットを提供しています。これらは、グラフィックスデザインや映画制作、写真編集などに利用されています。

ビジネスソリューションでは、クリエイティブソリューションで提供されるディスプレイやペンタブレットをビジネス用途向けに展開しています。これらの製品は、教育や医療、デジタルサイン分野などで活用されています。

テクノロジーソリューション事業では、AESテクノロジーソリューションとEMRテクノロジーソリューションの2つの製品区分があります。これらは、デジタルペン技術を搭載したデジタルペンやタッチパネルなどの部品を提供し、タブレットPCや電子書籍、携帯端末などのモバイル機器に組み込まれています。

ワコムは、これらの事業を通じて、世界中のクリエイティブプロフェッショナルやビジネスユーザーに向けて、革新的なソリューションを提供し続けています。

経営方針

ワコムは、2022年から2025年までの中期経営方針「Wacom Chapter 3」を経て、新たな中期経営計画「Wacom Chapter 4」に向けた展望を掲げています。この計画では、技術革新を基盤にした成長戦略を推進し、業績改善を目指しています。

ワコムの成長戦略の一環として、技術革新に注力し、新たなユースケースに対応した商品ポートフォリオの刷新を進めています。具体的には、有機ELペンタブレット「Wacom Movink」を市場に投入し、プロクリエイターや学生に新しい創作体験を提供しています。

また、ワコムはコミュニティとの連携を強化し、技術、ビジネス、文化の各コミュニティと協力して新しい価値を創出しています。これにより、技術開発や新しいビジネスの開拓を進めています。

さらに、デジタル手書き技術をXR、AI、セキュリティの分野に応用し、新たな体験価値を提供することを目指しています。特に、メタバース空間の立ち上げやAIを活用した学習体験サービスの拡充に注力しています。

持続可能な社会の発展にも貢献するため、ワコムは修理しやすい構造やリサイクル素材の活用を進めています。アカデミアとの共同研究を通じて、環境に配慮した新素材の開発にも取り組んでいます。

ワコムは、財務的な成長だけでなく、多面的な成長を目指しています。コミュニティイベント「Connected Ink」を開催し、社会の成長に貢献することを目指しています。また、「Wacom Story Book」を通じて、同社の価値提供と取り組みを広く伝えています。

ワコムは、ブランド製品事業の構造改革や新技術領域の事業化、グローバル市場での競争力強化を課題として掲げています。これらの課題に対処しながら、「Life-long Ink」のビジョンを達成することを目指しています。