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ルネサスエレクトロニクスJP:6723
沿革
年月 |
事項 |
2002年11月 |
日本電気㈱の汎用DRAMを除く半導体事業を会社分割により分社化し、日本電気㈱の100%子会社として神奈川県川崎市にNECエレクトロニクス㈱を設立 |
2003年7月 |
東京証券取引所市場第一部に株式を上場 |
2004年5月 |
山形日本電気㈱の高畠工場における後工程部門を、台湾のASEグループに売却 |
2004年7月 |
当社から試作部門を分社化し、試作サービスの提供を主業務とするNECファブサーブ㈱を設立 |
2004年10月 |
NECセミコンダクターズ九州㈱に山口日本電気㈱の組立および検査工程(後工程)を統合し、NECセミコンパッケージ・ソリューションズ㈱に社名変更 |
2005年1月 |
山形日本電気㈱において300㎜ウェハ製造ラインの量産稼働開始 |
2005年10月 |
首鋼NECエレクトロニクス社の半導体開発および販売部門を北京NEC集成電路設計有限公司に統合し、NECエレクトロニクス中国社に社名変更 |
2006年4月 |
NEC化合物デバイス㈱を簡易合併方式により当社に吸収合併 |
2006年9月 |
韓国における営業拠点としてNECエレクトロニクス韓国社を設立 |
2006年9月 |
NECセミコンダクターズ・アイルランド社の組立および検査工程(後工程)ラインを閉鎖 |
2006年11月 |
NECデバイスポート㈱を簡易合併方式により当社に吸収合併 |
2007年6月 |
NECファブサーブ㈱のフォトマスク事業を大日本印刷㈱へ譲渡 |
2007年10月 |
NECセミコンダクターズ・インドネシア社の組立および検査工程(後工程)ラインを閉鎖 |
2008年4月 |
九州日本電気㈱は、山口日本電気㈱およびNECセミコンパッケージ・ソリューションズ㈱を吸収合併し、NECセミコンダクターズ九州・山口㈱に商号変更 |
2010年4月 |
㈱ルネサステクノロジと合併し、ルネサスエレクトロニクス㈱に商号変更(注) |
2010年11月 |
ノキア・コーポレーションよりワイヤレスモデム事業を譲受 |
2010年12月 |
モバイルマルチメディア事業(ノキア・コーポレーションから譲り受けたワイヤレスモデム事業を含む。)を吸収分割によりルネサスモバイル㈱に承継 |
2011年5月 |
ルネサス エレクトロニクス・アメリカ社の前工程ライン(ローズビル工場)をドイツのテレファンケン社に譲渡 |
2012年2月 |
ブラジルにおける販売支援拠点としてルネサス エレクトロニクス・ブラジル・サービス社の営業を開始 |
2012年3月 |
パワーアンプ事業および㈱ルネサス東日本セミコンダクタ長野デバイス本部の事業を㈱村田製作所へ譲渡 |
2012年7月 |
㈱ルネサス北日本セミコンダクタの前工程ライン(津軽工場)を富士電機㈱に譲渡 |
2013年1月 |
㈱ルネサスハイコンポーネンツの全株式をアオイ電子㈱に譲渡 |
2013年6月 |
㈱ルネサス北日本セミコンダクタ、ルネサス関西セミコンダクタ㈱および㈱ルネサス九州セミコンダクタの組立および検査工程(後工程)ライン(函館工場、福井工場および熊本工場)ならびに北海電子㈱の製造支援事業を㈱ジェイデバイスに譲渡 |
2013年9月 |
㈱産業革新機構、トヨタ自動車㈱、日産自動車㈱、㈱ケーヒン、㈱デンソー、キヤノン㈱、㈱ニコン、パナソニック㈱および㈱安川電機を割当先とする第三者割当増資を実施 |
2013年10月 |
ルネサスエレクトロニクス販売㈱を簡易合併方式により当社に吸収合併 |
年月 |
事項 |
2013年11月 |
首鋼NECエレクトロニクス社の当社持分を首鋼総公司に譲渡 |
2014年2月 |
インドにおける営業拠点としてルネサス エレクトロニクス・インド社を設立 |
2014年3月 |
ルネサス山形セミコンダクタ㈱の前工程ライン(鶴岡工場)をソニーセミコンダクタ㈱に譲渡 |
2014年4月 |
半導体前工程製造事業に関し、ルネサス関西セミコンダクタ㈱を存続会社として、当社の半導体前工程製造事業、ルネサスセミコンダクタ九州・山口㈱の半導体前工程製造事業、㈱ルネサス北日本セミコンダクタの結晶事業、ルネサス甲府セミコンダクタ㈱、㈱ルネサス那珂セミコンダクタ、㈱ルネサス セミコンダクタエンジニアリングおよびルネサス山形セミコンダクタ㈱を吸収分割および吸収合併にて集約し、ルネサス セミコンダクタマニュファクチュアリング㈱に商号変更 |
2014年10月 |
ルネサスモバイル㈱を簡易合併方式により当社に吸収合併 |
2015年4月 |
当社のデバイスソリューション開発機能を簡易吸収分割方式により㈱ルネサス ソリューションズへ移管 |
2016年2月 |
ルネサス セミコンダクタマニュファクチュアリング㈱の滋賀工場の一部(8インチウェハ製造ライン)をローム滋賀㈱に譲渡 |
2016年6月 |
ルネサス エレクトロニクス・シンガポール社を存続会社として、同社とルネサス セミコンダクタ・シンガポール社を合併 |
2017年2月 |
米国Intersil Corporation(以下「インターシル社」)の全株式を取得し、同社を当社の子会社化 |
2017年5月 |
ルネサス セミコンダクタパッケージ&テストソリューションズ㈱の受託開発・製造および画像認識システム開発・製造・販売事業を日立マクセル㈱に譲渡 |
2017年7月 |
ルネサスシステムデザイン㈱を簡易合併方式により当社に吸収合併 |
2018年1月 |
インターシル社は、ルネサス エレクトロニクス・アメリカ社を吸収合併し、ルネサス エレクトロニクス・アメリカ社に商号変更 |
2018年8月 |
保有する㈱ルネサスイーストンの株式を一部売却し、当社の持分法適用関連会社から除外 |
2018年10月 |
ルネサス セミコンダクタマニュファクチュアリング㈱の高知工場を丸三産業㈱に譲渡 |
2019年1月 |
ルネサス セミコンダクタパッケージ&テストソリューションズ㈱を簡易合併方式により当社に吸収合併 |
2019年3月 |
米国Integrated Device Technology, Inc.(以下「IDT社」)の全株式を取得し、同社を当社の子会社化 |
2020年1月 |
IDT社は、ルネサス エレクトロニクス・アメリカ社を吸収合併し、ルネサス エレクトロニクス・アメリカ社に商号変更 |
2021年8月 |
英国Dialog Semiconductor Plc(以下「Dialog社」)の全株式を取得し、同社を当社の子会社化 |
2021年12月 |
イスラエルCeleno Communications Ltd.の持株会社 Celeno Communications Inc.(以下「Celeno社」)の全株式を取得し、同社を当社の子会社化 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の再編に伴い、東京証券取引所プライム市場に移行 |
2022年7月 |
米国Reality Analytics, Inc.(以下「Reality AI社」)の全株式を取得し、同社を当社グループの子会社化 |
2022年10月 |
インドSteradian Semiconductors Private Limited(以下「Steradian社」)の全株式を取得し、同社を当社の子会社化 |
事業内容
ルネサスエレクトロニクスは、半導体専業メーカーとして、半導体に関する研究、開発、設計、製造、販売およびサービスを提供しています。同社グループは、国内5社と海外99社の子会社で構成されており、その事業は「自動車向け事業」と「産業・インフラ・IoT向け事業」の二つのセグメントに分けられます。
自動車向け事業では、エンジンや車体を制御する半導体、センサリングシステム、IVI(In-Vehicle Infotainment)、インストルメントパネルなどの車載情報機器に使用される半導体を提供しています。このセグメントでは、マイクロコントローラ、SoC(System-on-Chip)、アナログ半導体、パワー半導体が中心となっています。
産業・インフラ・IoT向け事業では、スマート社会の実現に貢献する産業、インフラストラクチャー、IoT分野で使用される半導体を提供しています。こちらもマイクロコントローラ、SoC、アナログ半導体が主力製品です。
加えて、ルネサスエレクトロニクスは、設計および生産子会社を通じて半導体の受託開発や受託生産も行っており、「その他」のカテゴリーに分類されています。販売およびサービス機能は、国内では提携する販売特約店を通じて、海外ではルネサスエレクトロニクス・アメリカ社、ルネサスエレクトロニクス・ヨーロッパ社などの販売子会社やディストリビューターを通じて行われています。
経営方針
ルネサスエレクトロニクスは、売上成長、適切なコストコントロール、生産構造の最適化を目指しています。同社は、自動車向け半導体の需要が引き続き旺盛であり、産業・インフラ・IoT向け半導体の需要も堅調であることを背景に、売上増を達成しました。さらに、Dialog社の買収や円安の影響も寄与しています。
ルネサスエレクトロニクスは、注力分野に対して集中的に研究開発投資を行い、M&Aを通じて製品ポートフォリオや技術の拡充・強化を推進しています。具体的には、自動運転やADAS向けのSoC、車載ドメインコントロール向けマイクロコントローラ、xEV向けのIGBT製品などに焦点を当てています。
また、過去に買収した企業とのシナジー最大化に努め、高効率な組み込みAI技術や高いレーダ技術を有する企業の買収を進めています。これにより、半導体技術の進化に対応し、製品・技術の獲得を図っています。
コスト面では、Dialog社の買収によるコストシナジーの実現、物流フローの整流化、原材料のマルチソース化などにより、コスト低減を進めています。さらに、業務・ITシステムの効率化にも取り組んでおり、ERPの統合による長期的な貢献を目指しています。
生産面では、世界的な半導体供給不足を背景に、設備の増強や生産委託先での生産量の確保・拡大に努めています。これらの積極的な投資により、中長期的に売上収益比をコントロールしていく方針です。
ルネサスエレクトロニクスは、これらの成長戦略を通じて、将来の売上成長や事業の効率化に必要な戦略的な投資を確実に実行し、継続的に適切なコストコントロールに努めるとともに、生産構造の最適化に取り組んでいます。