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コレックホールディングスJP:6578
事業内容
コレックホールディングスは、太陽光パネルや蓄電池の販売・設置、企業向けの営業代行、そして自社運営のデジタルメディア運営を中心に事業を展開しています。同社はエネルギー事業、アウトソーシング事業、メディアプラットフォーム事業の三本柱で収益を上げています。
主要な顧客は、設備を購入する個人顧客と、販売や集客を外部に委託する企業顧客です。同社は、エネルギー事業では設置工事の完了時点で、メディア事業ではサイト経由の購入や登録など成果が出た時点で収益を得ており、アウトソーシング事業では成果に応じた手数料で収益を得ています。
事業の内訳では、エネルギー事業が太陽光パネル・蓄電池の販売と設置サービスを行い、アウトソーシング事業は訪問販売やダイレクトマーケティングを自社の営業部門とデジタルメディアを組み合わせて実施しています。メディアプラットフォーム事業は「アルテマ」「イエプラコラム」「キャリハイ転職」などのサイトを運営し、広告や成果報酬型のリード供給で収益を得ています。
経営方針
同社は「CORREC Innovation 2029」を掲げ、エネルギー事業・アウトソーシング事業・メディアプラットフォーム事業の三本柱で企業価値の拡大を図っています。直近では連結売上高が6,468,054千円、営業利益が220,685千円(前期比84.3%増)と過去最高の業績を達成しており、非連続な成長を加速するために「年1件の企業買収」を目標に据えています。財務面では有利子負債と自己資本の比率を0.5倍程度に抑える方針とし、配当総額÷純資産(DOE)で5%を目標に持続的な株主還元を目指しています。
同社はエネルギー、アウトソーシング、メディアという領域に重点投資を行い、それぞれで差別化を図っています。エネルギー分野では販売から施工までを自社で一貫実行する垂直統合モデルを確立し、太陽光や蓄電池に加えて住宅リフォームなど商材を広げて顧客単価を引き上げることを目指しています。アウトソーシングでは定期収益を生むストック型商品を開発し、デジタル広告や自社の営業ネットワークを組み合わせた「ウェブと現場をつなぐ」営業体制で競合との差をつけようとしています。メディア側は人員配置の効率化や技術活用で高い利益率を維持しつつ、検索エンジン中心の収益以外の新たな柱を模索しています。
同社は新規市場開拓と事業拡大にも積極的です。NHK受託業務からの撤退を踏まえ、事業リスクの分散と商圏拡大を優先課題に位置づけ、施工業を中心としたM&Aで地域やサービス領域を広げる計画です。BtoC向けのマーケティングノウハウを活かし、Webとリアルを組み合わせたハイブリッド型の販路で未開拓の顧客層を取り込み、同時に上場維持基準(流通時価総額など)充足に向けた計画を着実に実行することを目指しています。
同社は技術革新を成長の鍵と位置づけ、AIや業務のデジタル化(DX)を具体的施策として進めています。コレックAI研究所での研究・検証を通じてAIの実装と試験導入を加速し、グループ全体で研修を実施して運用面のリテラシーを高める方針です。現場レベルでの業務改善やメディアの収益最大化に技術を適用するとともに、最近判明した子会社に関わる手続きの問題を契機に内部統制とガバナンスの強化策を速やかに実行し、信頼回復を図ることも同時に目指しています。