ソシオネクストJP:6526

時価総額
¥8377.2億
PER
33.8倍
ファブレス半導体ベンダーとして、ソリューションSoCを中心にカスタムSoCの開発・提供、先端技術の組み合わせによる顧客固有のソリューション提案を行う。

沿革

年月

概要

2014年9月

当社設立(準備会社として設立)

2015年3月

富士通セミコンダクター株式会社及びパナソニック株式会社(現 パナソニックホールディングス株式会社)による会社分割により両社のSoC事業を統合し、事業を開始

2016年1月

Bayside Design Inc.の全株式を当社子会社であるSocionext America Inc.が取得

2016年4月

Socionext Technology Pacific Asia Ltd.台湾支店を法人化し、Socionext Taiwan Inc.を設立

2017年8月

XVTEC Ltd.((注)2)と投資契約を締結し、同社普通株式を取得(持分法適用関連会社)

2018年4月

当社子会社であるSocionext America Inc.がBayside Design Inc.を吸収合併

2018年4月

以降

サービス/製品の差別化のために独自のSoCを求める顧客に向けたソリューションSoCビジネスモデルによるカスタムSoC事業を注力事業とし、営業部門・開発部門のリソースシフト及び強化を順次実施

2019年1月

Socionext Embedded Software Austria GmbHの全株式を他社に譲渡

2021年3月

Socionext Global Platform Inc.の合弁を解消・解散

2021年5月

従来4拠点に分かれていた京都地区の開発拠点を、京都リサーチパーク(京都市下京区)内に集約

2022年3月

監査等委員会設置会社へ移行

2022年10月

東京証券取引所プライム市場に株式を上場

事業内容

ソシオネクストは、ロジック半導体市場において、独自のビジネスモデル「ソリューションSoC」を展開するファブレスの半導体ベンダーです。同社は、装置やシステムの動作に必要な機能を一つのチップに実装したSystem on Chip(SoC)を提供しており、特に顧客固有に設計されるカスタムSoCに注力しています。これにより、新しいサービスや製品の差別化を図る顧客に対して、先端のSoCを提供し、豊かな社会の実現を目指しています。

ソシオネクストは、従来型のASICや汎用的なASSPを中心に事業を展開してきましたが、2019年3月期以降、顧客と共に仕様の策定や論理設計を行い、最適なSoCを提供する「ソリューションSoC」ビジネスモデルへのシフトを進めています。このビジネスモデルでは、外部ベンダーが提供する最先端の技術も活用し、顧客に最適なSoCを提供しつつ、ベンダーロックインを回避することが可能です。

近年、自動運転、AR/VRなどの新たなサービスや製品の開発には、高性能かつ拡張性の高い独自のSoCが必要とされています。ソシオネクストは、ソフトウエアを含めた設計開発能力を有し、顧客と共同で技術的課題を解決できるエンジニアリソースを持っています。これにより、顧客にとってより最適なカスタムSoCを提供できるとしています。

ビジネスモデルのシフトに加え、ソシオネクストは注力する事業領域も大幅に転換しました。テレビなどのコンシューマ向けから、「オートモーティブ」「データセンター/ネットワーク」「スマートデバイス」などの先端成長分野への注力を強化しています。これらの分野が売上に占める割合は、2018年3月期の50%から2023年3月期には76%へと拡大しました。

ソシオネクストは、ファブレス事業形態を採用し、製品の製造はTSMCを始めとするファウンドリやOSAT等の専業メーカーに委託しています。同社は、先端SoCを求める顧客や市場の変化をいち早く捉え、先行開発投資や開発力の強化を進め、持続的な成長を目指しています。

経営方針

ソシオネクストは、独自のビジネスモデル「ソリューションSoC」を通じて、先端成長分野における顧客固有のニーズに応えるカスタムSoCの提供に注力しています。同社は、自動運転、AR/VRなどの新技術が求める高性能かつ拡張性の高いSoCの開発において、ソフトウェアを含めた設計開発能力と共同で技術的課題を解決できるエンジニアリソースを持つことを強みとしています。

経営方針として、ソシオネクストは「Change」「Technology」「Growth」「Speed」「Sustainability」を重視する価値観を掲げ、これらを基に社会に新しい価値を提供し、豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。また、CSR基本方針においては、法令・社会規範の遵守、人権の尊重、労働環境の整備、環境への配慮、公正な商取引の推進、情報管理の徹底、知的財産の尊重を挙げています。

事業戦略として、ソシオネクストは「オートモーティブ」「データセンター/ネットワーク」「スマートデバイス」などの先端成長分野への注力を強化し、これらの分野での売上比率を拡大しています。同社は、ファブレス事業形態を採用し、製品の製造は外部の専業メーカーに委託しており、先端SoCを求める市場の変化に迅速に対応することを目指しています。

経営上の課題として、ソシオネクストは、企業文化の変革、開発競争力の向上、SCM体制の強化を重要課題と位置づけ、これらの取り組みを進めています。また、環境や人的資本などのサステナビリティに関する課題の解決にも積極的に取り組んでいます。

これらの戦略を通じて、ソシオネクストは、持続的な成長を目指し、グローバル企業として新しい価値を創造し、社会に貢献していく方針です。