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ブラザー工業JP:6448
沿革
1908年4月 |
現在の愛知県名古屋市熱田区に「安井ミシン商会」を創設、ミシンの修理並びに部品の製造開始 |
1925年11月 |
商号を「安井ミシン兄弟商会」に変更 |
1928年1月 |
昭三式ミシン(麦わら帽子製造用環縫ミシン)の販売開始、商標を「BROTHER」と定める |
1932年11月 |
家庭用ミシンの国産化に成功 |
1934年1月 |
現在の愛知県名古屋市瑞穂区に「日本ミシン製造株式会社(後のブラザー工業株式会社)」を設立 |
1936年12月 |
工業用本縫ミシンの製造を開始 |
1941年7月 |
国内販売会社として「ブラザーミシン販売株式会社(後のブラザー販売株式会社)」を設立 |
1947年5月 |
家庭用直線ミシンを、上海向けに200台輸出 |
1954年4月 |
ミシンで培った技術を生かし、家庭用編機、電気洗濯機の生産を開始。編機、家電分野に進出 |
1954年5月 |
米国に販売会社として「ブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)」を設立 |
1958年10月 |
アイルランドに販売会社として「ブラザーインターナショナルヨーロッパ」を設立 |
1959年3月 |
ミシン輸出累計100万台を突破 |
1961年5月 |
米国販売拠点からの要請を受け、欧文ポータブルタイプライターの生産開始。事務機器分野に進出 |
1962年7月 |
社名を「ブラザー工業株式会社」に変更 |
1962年11月 |
ミシンの加工のための社内技術を活用し、タッピングマシンの生産を開始。工作機械分野に進出 |
1963年1月 |
株式を東京・名古屋・大阪の三証券取引所に上場 |
1965年8月 |
コンパクト電動タイプライターを米国向けに輸出開始 |
1966年6月 |
ブラザー最初の本格的エレクトロニクス製品となる電子卓上計算機の生産開始 |
1971年2月 |
アメリカ・セントロニクス社と共同開発による高速ドットプリンターの出荷開始、プリンティング機器分野に進出 |
1977年3月 |
オーストラリアに販売会社として「ブラザーインダストリーズ(オーストラリア)」を設立 |
1978年11月 |
台湾に家庭用ミシンの製造会社として「台弟工業股份有限公司」を設立 |
1979年4月 |
家庭用コンピューターミシンの生産開始 |
1980年12月 |
リニアモーター機構を搭載した電子タイプライターの生産開始 |
1982年6月 |
世界最小のフルキーボード付き電子パーソナルプリンターの生産開始 |
1984年3月 |
国産初の個人向け日本語ワードプロセッサーの生産開始 |
1985年2月 |
英国にタイプライターの製造会社として「ブラザーインダストリーズ(U.K.)」を設立 |
1985年3月 |
タッピングマシンにNC装置を組み入れたCNCタッピングセンターの販売開始 |
1986年9月 |
米国にタイプライターの製造会社として「ブラザーインダストリーズ(U.S.A.)」を設立 |
1987年3月 |
感熱ファクスのOEM供給を開始。情報通信機器分野に進出 |
1987年8月 |
自社製コントローラーを搭載したモノクロレーザープリンターの生産開始 |
1988年11月 |
熱転写技術を応用したラベルライターの販売開始 |
1989年3月 |
マレーシアにタイプライターの部品の製造会社として「ブラザーインダストリーズテクノロジー(マレーシア)」を設立 |
1991年9月 |
コンピューター刺しゅう機付きミシンの販売開始 |
1991年12月 |
中国に家庭用ミシンの製造会社として「珠海兄弟工業有限公司」を設立 |
1992年5月 |
国内に「株式会社エクシング」を設立。通信カラオケ事業に進出 |
1992年6月 |
米国で価格、機能ともに競合他社と大きく差別化した感熱ファクスの販売開始 |
1992年10月 |
業界初のISDN回線を利用した通信カラオケの販売開始 |
1993年11月 |
中国に工業用ミシンの合弁製造会社として「西安兄弟標準工業有限公司」を設立 |
1994年1月 |
香港に部品調達を目的として「兄弟亞洲有限公司(2014年3月10日付で兄弟国際(香港)有限公司に社名変更)」を設立 |
1994年7月 |
自社製エンジンを搭載したモノクロレーザープリンターの生産開始 |
1995年3月 |
ファクス、プリンター、コピー、スキャナーなど、1台で複数の機能を併せ持つ小型レーザー複合機の生産開始 |
1995年9月 |
中国・布吉南嶺兄弟亞洲製造廠にてレーザープリンターの委託生産開始 |
1997年2月 |
中期戦略「CS B2000 "思い切った挑戦と明日への戦略"」を策定 |
1997年11月 |
自社製インクジェットヘッドを搭載したカラーインクジェット複合機の販売開始 |
1999年1月 |
「ブラザーグループ グローバル憲章」を制定(2008年4月に改訂) |
1999年4月 |
ブラザー販売株式会社を100%を子会社化 |
2000年3月 |
グループ3ヶ年戦略「CS B2002"21世紀の成長に向けて、健全な財務体質を持つ高収益会社に変革"」を策定 (社内カンパニー制、執行役員制、社外取締役を導入) |
2001年9月 |
中国に工業用ミシンの製造会社として「兄弟ミシン(西安)有限公司」を設立 |
2001年12月 |
「ブラザーグループ環境方針」を策定 |
2002年4月 |
「ブラザーグループ グリーン調達基準書」を発行 |
2002年6月 |
長期ビジョン「グローバルビジョン21」を策定 |
2002年10月 |
中国にインクジェット製品の製造会社として「兄弟工業(深圳)有限公司(2016年10月に兄弟 高科技(深圳)有限公司と合併)」を設立 |
2003年3月 |
中期戦略「CS B2005"高収益の継続と将来への技術投資の両立"」を策定 |
2005年3月 |
中国に販売会社「兄弟(中国)商業有限公司」を設立 |
2005年7月 |
プリンターで培ったインクジェット技術を応用したガーメントプリンターの販売開始 |
2006年1月 |
ベトナムにモノクロレーザープリンターの製造拠点として「ブラザーインダストリーズ(ベトナム)」を設立 |
2006年3月 |
中期戦略「CS B2008"成長のドライブ"」を策定 |
2006年4月 |
中国のレーザープリンターの生産委託会社を自社運営に転換し「兄弟高科技(深圳)有限公司」を設立 |
2006年7月 |
スロバキアにトナーリサイクル対応製造会社として「ブラザーインダストリーズ(スロバキア)」を設立 |
2006年10月 |
ブラザー工業株式会社の株式の所属業種を「機械」から「電気機器」に変更 |
2007年4月 |
自社製カラーレーザーエンジンを搭載したカラーレーザープリンター・複合機の販売開始 |
2007年10月 |
内部監査部を設立 |
2008年3月 |
中期戦略「CS B2012 "グローバルビジョン21の実現"」を策定 |
2008年4月 |
「調達方針」及び「CSR調達基準」を策定 |
2008年6月 |
HOYA株式会社より、モバイルプリンター事業を譲り受け、プリンティング分野を強化 |
2010年1月 |
「株式会社エクシング」が「株式会社BMB」の発行済全株式を取得し、連結子会社化。通信カラオケ 事業を強化 |
2010年5月 |
中国に工業用ミシン、工作機械の販売会社「兄弟機械商業(上海)有限公司」を設立 |
2010年6月 |
中国に開発会社「濱江兄弟軟件(杭州)有限公司(業務拡張により、2011年9月に濱江兄弟信息技術(杭州)有限公司に社名変更)」を設立。中国におけるソフトウェア開発を強化 |
2010年6月 |
「兄弟ミシン(西安)有限公司」が「西安兄弟工業有限公司(西安兄弟標準工業有限公司を2009年10月に完全子会社化し社名変更)」と合併し「兄弟機械(西安)有限公司」と社名変更 |
2010年7月 |
「株式会社エクシング」と「株式会社BMB」が合併 |
2011年2月 |
大阪証券取引所(市場第1部)の上場を廃止 |
2011年3月 |
中期戦略「CS B2015 ~成長への再挑戦~」を策定 |
2011年4月 |
ベトナムに家庭用ミシンの製造会社として「ブラザーインダストリーズ(サイゴン)」を設立 |
2011年10月 |
小型、軽量のモバイルスキャナーの販売開始 |
2012年1月 |
「ブラザーグループ社会的責任に関する基本原則」を制定 |
2012年3月 |
フィリピンにインクジェット製品の製造会社として「ブラザーインダストリーズ(フィリピン)」を設立 |
2012年8月 |
社会的責任投資ファンドのインデックス「SNAMサステナビリティ・インデックス」に初選定 |
2013年1月 |
株式公開買付けにより、「株式会社ニッセイ」を連結子会社化。工業用部品事業を強化 |
2013年4月 |
ベトナムに工業用ミシンの製造会社として「ブラザーマシナリー(ベトナム)」を設立 |
2015年4月 |
「株式会社エクシング」が「株式会社テイチクエンタテインメント」を連結子会社化。音楽エンタテインメント分野の強化 |
2015年6月 |
英国の「ドミノプリンティングサイエンス」の発行済全株式を取得、連結子会社化し、産業用印刷分野に進出 |
2015年6月 |
取締役会の諮問機関として指名委員会及び報酬委員会を設置 |
2015年11月 |
「コーポレートガバナンスの基本方針」を制定 |
2016年1月 |
中国に製造会社として「ドミノプリンティングテクノロジー(常熟)」を設立 |
2016年3月 |
中期戦略 「CS B2018 ~変革への挑戦~」を策定 |
2016年10月 |
中国の製造会社「兄弟高科技(深圳)有限公司」に「兄弟工業(深圳)有限公司」を合併 |
2017年2月 |
経済産業省と東京証券取引所が共同で選出する「健康経営銘柄」に初選定 |
2018年4月 |
「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」を策定。そのマイルストーンとして「2030年度 中期 目標」を設定 |
2018年7月 |
環境ビジョンにおけるCO2排出削減「2030年度 中期目標」が、国際的なイニシアチブ「Science Based Targets initiative (SBTi)」による認定を取得 |
2019年3月 |
中期戦略「CS B2021~次なる成長へ向けて~」を策定 |
2019年4月 |
コーンズテクノロジー株式会社から、国内のドミノ事業に関連する事業譲受により、「ブラザーインダストリアルプリンティング株式会社」として営業開始。国内におけるドミノ製品の販売を強化 |
2020年2月 |
「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同 |
2020年2月 |
国連グローバル・コンパクトに署名 |
2022年2月 |
株式公開買付けにより、「株式会社ニッセイ」を完全子会社化 |
2022年4月 |
ブラザーグループビジョン「At your side 2030」を始動 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場へ移行 |
2022年5月 |
中期戦略「CS B2024 ~あたらしい未来へのテイクオフ~」を策定 |
2022年9月 |
「ブラザーインダストリーズ(ベトナム)」がブラザーグループ初の「Responsible Business Alliance (RBA)」のGold認証を取得 |
事業内容
ブラザー工業は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主な事業には、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業、マシナリー事業、ドミノ事業、ニッセイ事業、パーソナル・アンド・ホーム事業、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業、その他事業が含まれます。
プリンティング・アンド・ソリューションズ事業では、プリンター、複合機、ラベルプリンター、ラベルライター、スキャナーの製造・販売を行っています。マシナリー事業では、工作機械、工業用ミシン、ガーメントプリンターの製造・販売を手がけています。
ドミノ事業は、産業用プリンティング機器の製造・販売を行っており、ニッセイ事業では、減速機や歯車の製造・販売及び不動産の賃貸を展開しています。パーソナル・アンド・ホーム事業では、家庭用ミシンの製造・販売を行っています。
ネットワーク・アンド・コンテンツ事業では、業務用カラオケ機器の製造・販売・賃貸、コンテンツサービスの提供及びカラオケ店舗の運営を手掛けています。その他事業では、上記以外の製品の製造・販売及び不動産の販売・賃貸を行っています。
これらの事業を通じて、ブラザー工業は幅広い製品とサービスを提供し、多様なニーズに応えています。
経営方針
ブラザー工業は、その長い歴史を通じて、時代や環境の変化に合わせて自らを変革し、顧客のニーズに応え続けてきました。同社は、2030年に向けた新たなグループビジョン「At your side 2030」を策定し、持続可能な成長を目指しています。このビジョンでは、顧客にどのような価値を提供していくかを考え、ブラザーの存在意義を再定義しました。具体的には、「世界中の“あなた”の生産性と創造性をすぐそばで支え、社会の発展と地球の未来に貢献する」という姿勢を明確にしています。
成長戦略として、ブラザー工業は、多様な独自技術とグローバルネットワークを強みに、お客様の成功へのボトルネックを見つけ解消することを目指しています。また、産業用領域とプリンティング領域を2030年までの注力領域と位置づけ、これらの領域での飛躍と変容を通じて事業ポートフォリオを変革し、成長を続ける計画です。
中期戦略「CS B2024」では、産業用領域の飛躍やプリンティング領域の変容など、事業ポートフォリオの変革と持続可能な未来に向けた経営基盤の変革を目指しています。この戦略には、環境への取り組みやDXの推進など、未来に向けた先行投資が含まれており、総額1,500億円の投資枠が設定されています。
ブラザー工業は、これらの戦略を通じて、社会の発展と地球の未来に貢献し、長期的かつ継続的な企業価値の向上を目指しています。