トーヨーカネツJP:6369

時価総額
¥391.9億
PER
30.2倍
物流システムの製造・販売、プラントのメンテナンス、次世代エネルギー開発、産業用設備の製造・販売などを手がける企業。

事業内容

トーヨーカネツは、複数の事業セグメントを持ち、多岐にわたる事業を展開しています。主な事業セグメントには、物流ソリューション事業、プラント事業、次世代エネルギー開発事業、みらい創生事業、その他の事業があります。

物流ソリューション事業では、物流システムの製造・販売・メンテナンスを行い、専用のコンピューターシステムの設計・開発も手がけています。この分野では、トーヨーカネツや㈱スクラムソフトウェア、Toyo Kanetsu (Malaysia) Sdn. Bhd.が主要な役割を担っています。

プラント事業では、各種タンクのメンテナンスや人材派遣を行っています。トーヨーカネツやTKKプラントエンジ㈱、木本産業㈱がこの事業に関与しています。次世代エネルギー開発事業では、各種タンクの製造・販売を行い、木本産業㈱やPT Toyo Kanetsu Indonesiaが関連しています。

みらい創生事業では、産業用設備・機器の製造・販売、建築請負、環境調査・測定などを行っています。トーヨーコーケン㈱やマックスプル工業㈱、環境リサーチ㈱などがこの分野で活動しています。その他の事業には、複写・印刷業、事務用品の販売、家具・家電のリース、不動産賃貸・管理などがあります。

経営方針

トーヨーカネツは、経営理念として「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決するソリューションイノベーター」を掲げています。同社は、持続的な企業価値の向上と社会の発展に寄与することを目指し、革新的な技術やソリューションを通じて複雑化する経営環境や社会課題に取り組んでいます。

同社は、2019年に特定した10項目の重要な経営課題(マテリアリティ)を基に事業活動を展開してきましたが、2025年度を初年度とする新中期経営計画において、優先的に取り組むべき8項目のマテリアリティとKPIを再策定しました。これにより、事業戦略や意思決定プロセスにおいて重要な要素として位置付けています。

トーヨーカネツは、2025年度から物流ソリューション事業、プラント事業、みらい創生事業の3事業体制に移行します。特に、次世代エネルギー開発においては、大型液化水素タンクの研究開発を加速し、未来の水素社会の実現を目指しています。これにより、迅速な意思決定が可能な体制を整えています。

新グループ中期経営計画(2025~2027年度)では、「未来に向けた成長基盤の確立」を基本方針とし、事業の成長、生産性の向上、人材力の強化を3つの柱として掲げています。これにより、事業構造の再構築や製品・業務の標準化、省人化、多様性の確保と育成投資を進めています。

物流ソリューション事業では、高成長企業への進化を目指し、規模拡大や業務領域の拡大、新技術の獲得を進めています。プラント事業では、安定収益の確保を基本方針とし、メンテナンス需要の継続受注や新規案件の取り込みを図っています。

みらい創生事業では、環境事業の確立を目指し、環境・防災領域の事業拡大やグループ会社のガバナンス強化を進めています。これにより、グループシナジーや事業機会の創出を図っています。

トーヨーカネツは、2027年度の連結業績目標として、売上高680億円、営業利益43億円、ROE8%の達成を目指しています。これにより、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化し、グループ全体で目標達成に向けて邁進しています。