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マルマエJP:6264
沿革
1965年4月 |
鹿児島県出水市において鉄工所を故前田務(元社長、元相談役)が個人で創業 |
1988年10月 |
個人経営の鉄工所をマルマヱ工業有限会社(現当社)に改組(出資金2,000千円) |
1992年(注) |
オートバイ部品製造目的のT'sM'sR&D(現当社事業)を前田俊一(現代表取締役)が個人で創業 |
1997年9月 |
T'sM'sR&Dの事業をマルマヱ工業有限会社が引継いでR&D(切削加工の研究開発)事業部を設置 |
2001年4月 |
株式会社マルマエに商号及び組織変更(資本金10,000千円) |
2003年12月 |
鹿児島県出水郡高尾野町(現出水市)に本店移転、高尾野事業所 新工場竣工 |
2004年12月 |
日本証券業協会によるグリーンシート銘柄に指定 |
2005年12月 |
高尾野事業所 第2工場竣工 |
2006年12月 |
東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
2007年2月 |
熊本事業所(熊本県菊池郡大津町)が稼動開始 |
2008年3月 |
高尾野事業所 第4工場竣工 |
2008年4月 |
関東事業所(埼玉県朝霞市)が稼動開始 |
2011年4月 |
熊本事業所の閉鎖 |
2011年7月 |
事業再生ADR手続の成立 |
2015年1月 |
事業再生ADR手続による事業再生計画の終結 |
2015年6月 |
高尾野事業所 第5工場竣工 |
2015年10月 |
高尾野事業所 第6工場竣工 |
2016年11月 |
開発部の新設 |
2017年1月 |
高尾野事業所 第7工場竣工 |
2018年1月 |
東京証券取引所市場第二部へ上場市場変更 |
2018年4月 |
出水事業所(鹿児島県出水市)が稼動開始 |
2018年11月 |
東京証券取引所市場第一部に指定 |
2019年2月 |
鹿児島県出水市大野原町(出水事業所)に本店(本社)移転 |
2019年5月 |
高尾野事業所 第8工場竣工 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行 |
事業内容
マルマエ社は、精密部品事業を単一の事業セグメントとして展開しています。同社は、半導体やフラットパネルディスプレイ(FDP)製造装置に使用される真空チャンバーや電極などの真空部品の製造に特化しています。これらの部品は、半導体チップや液晶パネルの製造工程で必要とされる高精度な真空パーツであり、CVD、エッチング、塗布、洗浄などの前工程で使用されます。
マルマエ社は、小型高精度加工機から国内最大クラスの門型5面加工機まで、幅広い工作機械を駆使しています。同社は、オートバイのレース用部品、発電所用蒸気タービン部品、防衛省向け部品、医療装置部品、産業用ロボット部品、FDP製造装置関連部品、半導体製造装置関連部品、太陽電池製造装置関連部品など、多岐にわたる分野への展開を行っています。
特に、半導体製造装置とFDP製造装置に使用される真空パーツの製造が主力であり、高い参入障壁を持つ真空パーツに注力し、受注拡大を目指しています。また、独創的な製造手法や生産性改善手法を組み合わせたマルマエ生産方式により、コスト低減と市場価格の低下に対する先回りした対応を行っています。
同社は、切削加工だけでなく、溶接加工、ガンドリル加工、組立、輸送など、複数の工程を一貫して受注できる生産設備と技術を持ち、高度な品質管理と短納期対応を実現しています。また、プログラマーとしての教育を施した製造技術者を多数配備し、CADやCAMなどITを活用した製造を行っています。
マルマエ社は、設計段階での構造提案やVE提案も行い、アルミ素材の選択から溶接構造、可動部品、熱変形、腐食など幅広い分野での提案が可能です。これらの独創的技術力を活かし、他社が作り得ない製品の受注を可能としています。
経営方針
マルマエ社は、精密部品事業を核として、半導体やフラットパネルディスプレイ(FDP)製造装置に使用される真空部品の製造に特化しています。同社は、技術の究極を目指し、競争と協調を尊重し、技術注力企業として社会に貢献することを基本理念に掲げています。技術的な課題解決を通じて、その存在価値を示してきました。特に、高い参入障壁を持つ真空パーツの製造に注力し、独創的な製造手法や生産性改善手法を組み合わせたマルマエ生産方式により、コスト低減と市場価格の低下に対する先回りした対応を行っています。
中期経営計画「Innovation 2026」では、2023年8月期から2026年8月期を対象期間とし、「革新」をキーワードに、生産手法や管理手法の革新を目指しています。この計画では、構造的および政治的な需要増加を背景に、既存顧客の深掘りと新規顧客の量産開始を通じて、市場成長を超えるシェア拡大を目標としています。また、経営指標として投下資本利益率(ROIC)を採用し、資産ベース21%、負債ベース18%を目標に設定しています。
経営環境においては、半導体とFDP市場の景気変動に伴う需要の変動に対応するため、新分野の拡大と固定費の抑制を主な対応策としています。競争の激化と受注価格の低下に対しては、参入障壁の高い真空パーツへの取り組みや独創的な加工手法によるコスト低減を進めています。また、人材育成とM&Aスキームの構築にも注力しており、新規分野の拡大や生産力の確保を目指しています。
マルマエ社は、高度な品質管理と短納期対応を実現するため、切削加工だけでなく、溶接加工や組立など複数の工程を一貫して受注できる生産設備と技術を持ち、CADやCAMなどITを活用した製造を行っています。これらの取り組みを通じて、同社は部品加工のリーディングカンパニーを目指し、持続可能な成長を追求しています。