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平田機工JP:6258
事業内容
平田機工は、自動車関連、半導体関連、その他自動省力機器の3つの事業セグメントを持ち、これらを柱に事業を展開しています。主に自動省力機器の製造と販売を行っており、各業界で高いシェアを誇る顧客に対して、最新のテクノロジーを活用した生産システムエンジニアリング能力を提供しています。
自動車関連セグメントでは、電気自動車(EV)関連やエンジン、トランスミッション、車載用電子部品の自動組立ラインを中心に、生産システムの製造と販売を行っています。これにより、自動車メーカーや部品メーカーのニーズに応えています。
半導体関連セグメントでは、半導体製造工程におけるウェーハ搬送装置の製造と販売を行っています。主な製品には、ロードポートやウェーハ搬送ロボット、EFEM(Equipment Front End Module)などがあり、これらを通じて半導体業界を支えています。
その他自動省力機器セグメントでは、高性能家電に組み込まれるモーターの組立設備や家電製品の生産設備、物流関連機器、タイヤ関連生産設備、医療・理化学機器の製造と販売を行っています。これにより、多様な業界の生産効率向上に貢献しています。
日本国内では、平田機工は自動省力機器の製造において、電子部品の主な仕入れを連結子会社のタイヘイテクノス株式会社から行っています。また、製造業務や保守サービスの委託も同社およびヒラタフィールドエンジニアリング株式会社に行っています。
海外では、アジア、北米、欧州の各地域において、連結子会社が自動省力機器の製造または販売を行っています。これにより、平田機工グループ全体でワールドワイドな販売活動とサポート体制を構築しています。
経営方針
平田機工は、創業の精神に基づき技術革新を追求し、社会の発展に貢献することを経営方針としています。2022年度以降、「人技幸献」というスローガンを掲げ、技術と人を重視し、社員の幸福と社会貢献を目指しています。2025年度からの新中期経営計画では、「設備革新による利益の最大化」をスローガンに掲げ、次世代製品に対応し、顧客と同社双方の利益を最大化することを目指しています。
平田機工は、成長市場への設備投資が拡大する中、自動化・省人化ソリューションへの期待が高まっていると認識しています。特に自動車市場では、EVと内燃機関の両方への投資が活発化しており、半導体市場では生成AI関連の需要が市場拡大を牽引しています。しかし、エネルギー価格の高騰や物価上昇、為替変動が収益性に影響を与えており、これに対処するための戦略が求められています。
2022年度から2024年度の中期経営計画では、経営基盤の強化と成長市場でのビジネス拡大を図り、売上高1,000億円、営業利益100億円を目標に掲げました。しかし、2024年度の実績は目標を下回り、特に半導体関連事業での生産体制の整備遅れが影響しました。今後は生産体制の強化と顧客価値の最大化が課題となっています。
2025年度からの新中期経営計画では、高利益体質の実現とビジネス領域の拡大を目指し、2028年3月期に営業利益100億円以上、ROE9.3%以上を達成することを目標としています。計画期間中に売上高年平均成長率6~8%を目指し、人事・知財・IT/DX・ガバナンス・サステナビリティの各機能を充実させる方針です。
新中期経営計画の5つの戦略の柱として、半導体関連事業の拡大、受注生産ビジネスの収益性強化、収益基盤の強化、量産ビジネスの拡大、新規ビジネスの事業部化を掲げています。特に半導体関連事業では、需要増に応える高品質な量産製品の安定供給と市場の技術進化に応じた対応領域の拡充を目指しています。